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10歳で関節リウマチ、入院生活を振り返る#2

今回は入院中の学校について!
入院生活、って、入院してない人でもなんとなくわかると思いますが、

院内学級ってご存知ですか?イメージ湧きますか?義務教育真っただ中の、自ら勉強する習慣が付いていない子供が、入院になったら勉強どうするんだろう…ってちょっと気になりませんか?

今回それを患者目線でまた思い出しながら書いていこうと思います。

前回は検査や体調のことなど ↓

院内学級とは?

院内学級とはその名の通り、長期間入院している児童・生徒が治療を受けながら通えるように、病院内に設けられた学級のことです。すべての病院にあるわけではないですし、存在自体ご存じない方も多いかもしれませんね。病院によってはやることやルール、雰囲気などが全く違うかも…

それに、体験したことがある人は少ないのでは?大人になってから行けるものでもないですしね(笑)

私が入院していた病院は、大学付属の総合病院。なかなかに大きいところで、入院している子どもはそこそこ人数いました。そういうところには院内学級はあるのかもしれません。入院病棟の10階、ほとんど誰も来ない開けた場所に院内学級があり、私はそこに毎日通っていました。

授業

通っている生徒の数も年齢もバラバラ、通う予定の学校も違うので教科書もバラバラ。なので、一人ひとりやることが違います。私がいた院内学級は、先生がそれぞれの進捗や実力に合わせて課題を与えてくれて、分からないところは教えてくれる、というようなやり方でした。一般的な少人数の塾と同じような感じでしょうか。先生は二人体制で、みんなをまんべんなく見ていました。

私は退院の目処がついていて、通う学校も決まっていたので、その学校の教科書に合わせて予習や学習を行うというやり方でした。それでもほぼ先生とのマンツーマンなので、学校よりだいぶ進んでしまっていましたが…。進研ゼミもやっていたため、学校に戻った時、他の子より遅れていて授業についていけない!ということはありませんでした。ここも子供によって差はあるはずです。

時間もそんなに長くはありません。与えられたものが終われば自由に遊んでよかったので、ゲーム好きな私はさっさと終えて、パソコンに向かって、児童用の学習サイトなどで遊んでいました。(Niftyとか…りぼんのホームページとか…)あと漫画も少し置いてあったので、借りて部屋に持ち帰って読み耽ったりしていました。

生徒たち

入院している子は年齢も出身もバラバラ。院内学級に来るのも、たまに来る人や毎日来る人、初めて見る人など、とにかく生徒の入れ替わりが激しいです。仲良しになれた子と突然会えなくなる、とかもありました。入院部屋にはいても学級に来ない子もいました。もちろん私よりずっと前からいる子もたくさん。

入退院自体が突然ですし、毎日何が起こるか分からないし、検査や治療で一日終わる子もいます。学級や病院から居なくなった子のことは、私はなんとなく、その後を誰にも聞けませんでした。退院挨拶に来てくれる子もたまにいましたけど、ほとんどはいつの間にか、知らぬうちに会えなくなるのです。退院だとは思います、けど、なんとなく。きっとそうだろうって思いながら。

見た目だけなら元気な子も、たくさんいました。周りから見たらきっと私もそうだったと思います、走り回ったりしてましたから。だから当時は、ここにいるみんなが病人だということを、時折忘れてしまっていました。自分は検査入院であまり重く考えていませんでしたし、みんなと自分の病気について話す事もほぼしなかったので、幼い私はその頃、人がどんな病気を抱えているのかをまだ想像できなかったのです。

でも、目の前の子が病人だと、はっきり気づいたきっかけがありました。

室内で簡単なドッジボールをしていた時でした。(何故そんな危険なことやるんだ!と思うのはごもっともなのですが…(;´・ω・)遊び盛りでスポーツ大好きな子たちにとって、長い間思い切り身体を動かせないことが結構ストレスでした。)やわらかい小さいボールで、軽く遊ぶつもりだったのです。でもいつの間にかヒートアップし、点滴をつけた子に強めにボールをぶつけてしまい、針が取れてしまいました…その時にハッとしたのです。この子は、元気そうに見えていても病人なんだった!って。点滴のことをよく分かっておらず”その子の命を繋ぐもの”のだと思っていたのもあって、かなり罪悪感がありました。すぐに看護師さんが駆けつけてくれなんともなかったのですが、私はひたすら謝ることしかできませんでした。

さらに、学級で元気に過ごしていたのに、治療の後辛くて泣いている子を見た事もあります。この時から「あぁ、見た目じゃわからないけど…それで勘違いしてはいけないんだ。」としっかり理解できるようになりました。

大人になった今でもこの感覚は大事にしています。関わる人に持病があると知ったら、想像力が働くようになり、色々なことに気を配れるようになりました。気づかないうちに負担になっていることがあるんじゃないかとか、何かできることはあるだろうかとか、考えていこうといつでも思っています。

イベント

学校行事というほど大げさではないですが、みんなでパーティーをやったことがありました。たこ焼きとか…クレープとか…クリスマスには入院病棟全体で発表会など大きなイベントを行ったりもします。代り映えのしない日々なので、みんなでなにかを練習したり作ったり、集まったりすることが小さな楽しみになっていました。

まとめ

思い出せるのはここまででした。もう十数年前なのでかなり曖昧で申し訳ありません、また何か思い出せたら追記していく予定です。

病気ではありますが、今考えるといい経験になったなと、書きながらしみじみしております。どんな理由にせよ、入院はしないのが一番!ですね(まとまらない)

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