見出し画像

囲碁小説から学んだ人生の先輩の話

こんばんは!歴史の次は、「囲碁」の小説を読んでいるカイトです。囲碁の内容については奥深すぎてついていけませんが、江戸時代を生きた棋士たちの生き様にはとても考えさせられるものがあってすごく面白いです。

百田尚樹先生の「幻庵」という小説を読んでいるんですが、めっちゃ好きなキャラクターがいるんです!!今日はそのキャラクターの紹介をします(笑)

囲碁は知らないけど生き様の好きな棋士がいても良いよね

江戸時代を生きた囲碁棋士の話で、出自が良いとか、才能に溢れているとかそういう人たちが大勢出てくるんですが、囲碁の世界って厳しいな、すごい世界だなあと思うのは、

みんな自分のポテンシャルがあることに驕らず生涯をかけて腕を磨くんです。とんでもない努力の結晶や、そうして生まれた勝負には人の心を動かすものがあったんだと思います。

とはいえ、元々のポテンシャルはすごく大切にされたようで、僕が好きな棋士はそういった元々のポテンシャルが無いところからのし上がっていった人なんです。

生まれも良くない、才能も対してない、囲碁を覚えたのも遅かった、当時でいうところの邪道な囲碁を扱っていたという「松之助」という少年です。

彼は、貧しい生まれで親に捨てられ、商人の家で暮らしながら働いていた子どもなんですが、当時商人の間で楽しまれていた「賭け碁」から独学で囲碁を学びます。

弱いからいじめられてお金を巻き上げられる対象にされていたらしいんですが、生きるために強くなったらしいです。

江戸で楽しまれていた囲碁というのは、格式の高い上品なもので勝ち負けよりも勝負の過程で繰り出される芸術のような技が楽しまれていたようで、賭け碁で学んだような戦いの碁は汚いというか、野生っぽいと思われていた時代でした。

そんな中商人の中で一番強くなった松之助は、思い上がって(というか囲碁の世界いけるんじゃない?と雇い主が思って)、江戸の門を叩きます。
めっっちゃボコボコにされた上に、汚いやら言われたけれど学ぶ意欲はあったために、週1の通いでなら碁を打ってもいいと許されます。

で、彼の面白いところは、

仕事をしながら週1で教室に通い修行をしていく中で、少しずつ強くはなるんだけど、戦い気質なところから負けた時に喧嘩して破門になって、雇い主に申し訳なくなって仕事もやめて、家無しになっちゃうんですよ。
当時、家なしの人とか軽度の犯罪者とかは、国の自立支援みたいな施策で人足寄場ってところで土木系の労働をさせられたみたいで、一回囲碁と隔絶するんですね。

釈放されて、色々な仕事を点々としながら、たくさんの遊びとか楽しいことも知って、2年くらい経った時また碁を打ちたいなーと思うようになります。

そして、破門になった道場で再度入門のお願いをします。こんな経歴を持って、2年くらい修行も全くしていないし、年齢的にも才能的にももう無理じゃない?と思われつつも、

純粋に囲碁がしたいという熱意が買われて、弟子として認められ入門するんですが、

そしたら彼、めちゃくちゃ修行するんです。三日三晩眠らずとか修行するんです。
そしたら碁は上品なものではなかったけど、そんな急成長する???ってくらい上達していくんです。そんなことある??って感じだったらしいです(笑)

10代が伸び盛り、20代後半で位の高い人って感じになっていくみたいなんですが、彼30代を過ぎてもどんどん強くなっていったそうな。

才能があって、毎日鍛錬して、子供の頃から将来を有望視されている人らとは違って、松之助には様々な環境下での生活や紆余曲折があっての成長なので、主人公じゃないのに面白すぎてページを捲る手が止まらなくなりました(笑)

結局は、少なからずの才能があったのだろうけど、彼自身の「囲碁を楽しみたい」っていう気持ちと負けたら悔しいって気持ちが生まれた結果なのかなあ、と思います。

最終的には一時的とはいえ、碁界を賑わせるような有名な棋士にまで成長するんです!!嬉しくてたまらんかったです。

小説から読み取る人の人生はおもろい

っというここまでのストーリーを共有したかっただけなんです(笑)
(長すぎw)

これ、多分読んだらみんな僕のように感じると思います。

それは「応援したくなるから」

松之助は、上品な碁は打たなかったかもしれないけど(今の碁からしたらあんま関係ないらしい)、眠るのを忘れるくらい修行に励んだり、負けず嫌いで、すごく謙虚で純粋な心を持っていて、素敵なひとなんです。

これ見て感じたのは、やっぱ人の人生っておもろい。
その人生の合間合間に、大きな壁があって乗り越えていく過程に胸が熱くなる。

僕の今までの人生は、危険のない安全な道を歩ませてもらっていたなあと思います。それってすごく幸せなことだと思います。だって、江戸の碁打ちなんて負けたら生活できなくなるんだもん、ずっと危険です。

それでもなんか、おもろいことしてみたい。挑戦してみたい。

そのためには、松之助のようにきちんと人生に向き合って、ひたむきに努力を続けることなんだなあ、と当たり前のことだけれど、それが一番大切なんだと感じさせてくれた。松之助に感謝。百田先生に感謝。

しんどくなったら松之助の部分、読み返します(笑)


どんだけ長い紹介(笑)すいません!
読んでいただきありがとうございました!

ではー!




この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?