見出し画像

世界一周の旅で初めて出会った日本人が同大学出身だった。【中国・西寧⇒同仁】

…やっと自分のいるべき場所に来た。大学に入学してから1ヶ月経ったころにそう思った。

私は自分の出身大学が好きだ。学んだ内容はもちろんだが何より大学で出会った同級生たちが好きなのだ。もちろん中学でも高校でも大好きな友達ができたが、大学はまた特別なのだ。
私たちは放送について学ぶ学科の学生だった。低視聴率で1話分削られて放送されるほど話題にならなかったあるドラマが好きだったのだが、初めて「私も好きだった」と言ってくれる人に出会えたし、一日中テレビやラジオの話ができて自分にはない目線を教えてくれる。もちろんキレイな思い出ばかりではないけれど、基本的に波長が合う人が多かったし、きらきらと輝いていない自分でも肩身が狭い思いもしなくていい。ほんとうに楽園のような場所だった。

旅中にもそんな思い出が導いてくれたのかもしれない出会いがあった。

2016/5/29投稿

-----------------------------

中国7日目の夜。湟中から宿に帰ってきた後、私はこの旅で初めて日本人の方とお会いします。
その前夜にゲストハウスのオーナーから、「オウミ!明日から、日本人が泊まるみたいだよ!」と知らされていた私は、早く会って、日本語をしゃべりたくてうずうずしていました。だって中国と日本は隣の国なのに、なかなか日本人に会わないのです。(やっぱり色々と状況が難しいんですか?)

レセプションでオーナーと話していると、アジア人男性が出かけようと部屋から出てきました。「…もしやこの人が!?」そう思った私は勇気を出して声を掛けてみました。

「日本人の方ですか?」

相手も驚いた表情でこちらを見ます。…どうやら正解だったようです!
彼、Jさんは40歳にいかなくらいの年齢らしく、かなり旅慣れています。そして、これから私が行こうと思っていたルートをつい前日まで逆ルートで移動してきたらしいのです。

実は私この時、最初に予定していたルートを変更するかどうか迷っていました。なぜなら中国では私の英語が低レベルなのに加え、 そもそも街中では基本的に英語が通じないのです。バスなどの標識もわかりずらい。そして何より中国では外国人お断りの宿もある…。なので、1日ずつ田舎を南に下って成都までいこうと考えていたルートを変更し、一気に成都まで出てしまった方がいいのではないかと考え始めていたのです。

そんな相談をJさんにしたところ「(当初のルートで)余裕でしょ!」 とのこと。みっちり、お寺の見どころや宿情報を教えてもらいました。感謝!

そんなこんなで気が付けばもう外も真っ暗になっています。「お腹すきましたね」ということで、近くの店に晩御飯を食べに行くことに。


久々に米が食べたかったのですが、もう終わってしまったということで、スープ餃子。12元(約202円) 

画像1

見た目通り、辛い…!スープはほとんど残してしまいました。でも温まる~。


ご飯を食べながらJさんと色々と話します。これまでどこを旅してきたかや、これからのルートなんて話はもちろん、話しは何故かお笑いについてのトークになり、その後、池袋の話に。私は大学が池袋に近かったので、よく池袋演芸場に行っていたという話をしたところ…

「近くって、え?どこ?」
「江古田です。」
「日芸?」
「え!?」
「俺も」

…なんと、中国で、この旅で初めてであった日本人が大学の先輩だったのです!

「こんなことってあります?」
「いや、ないでしょ」

…本当になかなかないですよね。でも実際に会ったのですから不思議です!
旅に出ると本当に面白い出会いがあるんだなぁと思いました。


そして、翌朝8時。Jさんに見送ってもらい、移動の旅を開始します。
目指すは同仁(どうじん・トンレン)


宿のオーナー曰く、同仁行きのバスは駅前のバスターミナルではなく、違うバスターミナルから出ているとのこと。(でもJさんは同仁から西寧に来た時に駅前のターミナルに着いたそうなので多分、駅前からも出てるんじゃないかと。たぶん。)

でもとりあえず地元の人の意見を尊重し、まずは宿からタクシーでバスターミナルまで移動しました。11.8元(約円)

西寧から同仁までは、42元(約706円)
チケットの買い方、バスの乗り場に迷っていると、またしても言葉通じずとも地元の方々に助けてもらいました。
ちなみに長距離バスにも荷物検査がありましたよ。本当に検査だらけ。 

画像2


こんな道を通りながら約4時間(休憩の多いバスだった)。バスは同仁に到着しました。
そして、街について最初にすることは宿探し。初めての飛び込み予約です。Jさんに教えてもらった、バスターミナル近くの宿に行ってみます。

画像3

もちろん英語は通じません。筆談でなんとか頑張ります…。
最初120元だったところ100元に、そして90元(約1512円)まで値切ることに成功しました!ここのレセプションのお兄ちゃん、めっちゃ感じよかった! 

画像4


そして初めてのシングルルームです!wifiはなかったけど、毛布もあり、水回りもキレイで快適でした。
(6/5追記 ※私より少し前に行ったJさん曰くwifiあってサクサクだったらしいです。…私が泊まった日だけ一時的に不通だったんでしょうか…?)


宿に重たい荷物を置いた後は、バスターミナルで翌日のチケットを買い、お昼ごはんに玉子チャーハン(11元=約)を食べ、隆務寺(りゅうむじ・隆务寺)へ。

そういえば、ここのチャーハンはまあまあだったけど、店員さんすごく人がよかった!あと初めて「日本のお金を見せて」って言われましたよ!おもちゃの諭吉を見せたけど、彼は「このお札はないのか?」と、スマホで野口の画像を私に見せてきた。…兄ちゃん、諭吉の方が価値があるんだぜ。


隆務寺は、拝観料50元(約840円)だそうだけど、なぜかチケットセンターが機能していなくて、ただで観ることができました。チベット仏教ゲルク派の寺院です。 

画像5

画像6


五体投地しながら祈る人々

画像7

ちなみに同仁はチベット仏教のアートの中心の街らしいです。私は、移動のための一泊だったので隆務寺しか行ってないですが、ちょっと離れた村・呉屯荘がチベット芸術の中心として有名で、こちらに行くともっと面白かったのかもしれません。 

画像8


(隆務寺の丘の上から)

スキがとても励みになってます。よかったらコメントもぜひ。あんなことやこんなこと、お話しましょう。