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『その言葉だと何も言っていないのと同じです!』吉岡 友治(著)

「コミュニケーション能力」や「顧客の立場に立て!」など、普段よく使われるけど、じつは何も意味していない曖昧な言葉(マジックワード)を例に挙げながら、それらのほんとうの意味を考える一冊。

厄介なのは、マジックワードを使っている側が、その言葉の真意を理解していないことにある。つまり、ただ喋っているだけで相手と意思疎通が図れたような感覚になるが、それは単なる錯覚で、結局なにを伝えたかったのかという目的すら本人がわかっていないみたいな、いわば地獄の状況である。
行き着く先は、業務の停滞や不満による信頼関係の崩壊であることはもはや言うまでもない。

会話は他人が関わることだから、自分のせいばかりとも言えない。こういうのは、気づく人と気づけない人とに分かれるけれども、気づかない相手を責めても仕方ないので、せめて自分だけでも言葉選びは慎重にしようと改めて思った。

人にインパクト(衝撃)を与えるためには、強く表現すればいいと思っている人がいる。だから、強調したい言葉・表現は強く発音され、最上級の形容で表現される。あながち間違った判断とは言えないが、言葉はゴルフの球ではない。強く打てば遠くまで飛ぶとは限らない。

本文より

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