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【読書】「ヘッセの読書術」ヘルマン・ヘッセ(著)

ヘッセの読書に関するエッセイを集めた一冊。
学校教育に恵まれず、大学はおろか高校すら卒業していないヘッセだが、自らの教養を、読書をとおして身につけた。

本書のなかに、ヘッセがこれまで地道に読んできた世界文学リストが紹介されているのだが、どれも重量感のある作品ばかりが並んでおり、圧倒される。

それもすべては教養、すなわち「精神と情緒を完成させるため」であることは、いうまでもない。

読書によって培われた教養は、わたしたちの生きる心構えをつくり、また幸福になるチカラを磨くのだから。

今回本書に触れて、本当の読書家の姿をはじめて知った。

もちろんヘッセにはとても及ばないが、彼の勧める道を、わたしもこれから歩きはじめたいと思った。

「読書は、決して私たちにとってたとえば〈気晴らし〉をすることであってはならず、むしろ精神集中を必要とする行為であり、無意味な生活に意味があるかのような錯覚を得るためのものではあってはならず、その反対に私たちの生活により高く、より充実した意味を与える助けとなってくれるものでなければならない。」

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