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#マンガ感想文 記事まとめ

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マンガ感想文や、おすすめのマンガの紹介について書かれた記事をまとめた公式マガジンです。
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#コンテンツ会議

「のび太と鉄人兵団」の前哨戦!『大あばれ、手作り巨大ロボ』/巨大ロボット大暴れ①

「大長編ドラえもん」の最高傑作のひとつ、「ドラえもん のび太と鉄人兵団」。 鏡の中の地球を舞台に、のび太たちがロボット軍団と壮大なスケールの戦いを繰り広げるお話で、のちに「トランスフォーマー」としてハリウッドで映画化された。(注:一部嘘を含みます) その中で、リルルという忘れがたき美少女ロボットが登場し、自己犠牲的なラストを迎えるに当たり、子供だった僕は死ぬほど涙を流したことを鮮明に覚えている。 そして、本作では、リルルの他に、超個性的なロボットキャラクターが描かれてい

江戸川乱歩との大コラボ作品!「かいじん二十めんそう」/藤子F初期絵物語②

藤子先生の初期作品の一つのジャンルとして、「絵物語」がある。これは小説と挿絵を組み合わせた読み物で、1957年から1961年あたりに数多く発表している。 「タップタップ」シリーズや「スーパー=キャッティ」など、小説部分を久米みのる氏が担当する絵物語が多いが、一本だけ特筆すべき異色の作家と組んだ作品がある。 それが、かの探偵小説の名手・江戸川乱歩氏が文章を書き、藤子F先生が挿絵を担当した「かいじん二十めんそう」である。 ご存じの通り、江戸川乱歩は戦前~戦後と活躍された小説

『ふつうの軽音部』3つの「ふつう」が映しだす鋭利な落差【#漫画の話がしたい】

前月に読んでおもしろかったマンガの感想を、翌月はじめに書くことにしている。「名刺代わりの〇〇メーカー」というものを使っているためとりあえず10選となるし、他にもおもしろければ、補足に書くこともある。 そんなわたしが2024年4月に読んでおもしろかったマンガは圧倒的に『ふつうの軽音部』だった。 いや他の作品もおもしろかったけれど、圧倒的にわたしに刺さったのは『ふつうの軽音部』で間違いない。今年読んだマンガのなかで上位に入ることもほぼ間違いないと思う。 とりあえずクソでか感情

たけのこ@マンガライターが2024年4月に読んで面白かったマンガ!

さて年度がかわりまして早々と4月も終わりましたね。 環境が変わったひともいることでしょう。ここから働きだしたかたは社会のきびしさを目の当たりにしているのではないでしょうか(苦笑 いや「きびしい」というか、「日中は仕事しかしてないし、帰ったら疲れてなにもできないし、つぶやくことがない」みたいなツイートを昔、見たことがあるのですが、そういう状況ホントにありますからね。 頑張りすぎないくらいに頑張ってくださいませ。マンガはいつでも君たちの味方だ! そんな4月のわたしが読んでおも

たけのこ@マンガライターが2024年3月に読んで面白かったマンガ!

というわけで3月も終わりましたね。 そして新しい年度のはじまりということでもあります。 卒業や進学、就職などおおきな節目になったかたもいることでしょう。 今年度がどのような年になるかはわかりませんが、ぬるりと生きていくことにいたしましょう。そんな3月にわたしが読んでおもしろかったマンガです! 今月、強いマンガばっかりでねぇ。 なんかこう、光るとこあるな!っていうマンガは拾いたい!紹介したい!って思うのですが、そんなマンガがとっても多くて、「その他」が多くなってしまっており

「宙犬トッピ」完全解説/少しマイナーだが、油の乗り切った傑作F作品!!

藤子Fノートでは、藤子F先生の作品全てにレビューをしていくことを大目標にしているが、まだ全く紹介できていない作品が残されている。 今回はその一つ、1984年という藤子F先生の油の乗り切った時期に、半年間だけ連載された隠れた傑作である「宙犬トッピ」を取り上げてみたい。 まずは本作が連載された1984年の、周辺状況について整理してみる。この年は、藤子先生50歳の年にあたり、まさに円熟味を増した作品が数多く発表されている。 「ドラえもん」は相変わらず「小学一年生」から「小学六

WEBディレクターが選ぶ、学べるオススメマンガ7選

こんにちは、WEBディレクターのかっちゃんです。 早速ですが皆さんはマンガを読みますか。 日本はマンガ大国であり、毎日数多くの作品が生み出されています。 私はほぼ毎日のように漫画を読んでいて、1日1冊以上、年間で400〜500冊読むマンガ好きです。 そんなマンガ好きのWEBディレクターが仕事に役立つ漫画をご紹介いたします! 1.トリリオンゲームテレビドラマ化もされた作品。アニメ・映画製作も予定されていて、知名度が高まっています。 天才的なコミュニケーション能力を持つ

1985年は怖い話の当たり年『オバケタイマー』&『恐怖のたたりチンキ』&『きもだめしめがね』/ちょっぴりホラーな物語⑦

「ドラえもん」では、怖がりなのび太が主人公ということもあり、「少し怖いお話」が多い印象がある。 そこでドラえもんの作品一覧を眺めながら、怖い話はないかな・・と探していくと、1985年の一時期に集中していて描かれていることを発見した。 もちろん、怖い話と言ってもバリエーションは豊かなので、ワンパターンとということではない。むしろ、同傾向のジャンルを並べてみると、逆に作品の幅を感じることになる。 そこで本稿では、1985年の5月から9月の間に立て続けに発表された「ちょっぴり

たけのこ@マンガライターが2024年2月に読んで面白かったマンガ!

ほっっ…………んとに飛ぶように過ぎ去っていきましたね2月。 なんだこれ。ある意味あるのか2月。 失礼言葉がすぎました。 でもあまりにも早くてびっくりしちゃったんですよほんとに。おかげでなのかどうなのか、選んだマンガも後半に読んだマンガが多いような……これはまあ偶然かもしれませんが。 そんな2月の感想です! なんだろう、曲者ぞろいですねこうやってみると。 王道っぽいのがあるとすれば、『恋せよまやかし天使ども』くらいでしょうか。今月はジャンプとかから選んでないし。どっちかと

現実と虚構をつなぐタイムパトロール『シンドバッド最後の航海』/「T・Pぼん」アニメ化決定記念特集④

本日は記事を書くにあたって、少し気合いが入っている。というのも、藤子先生の作家史において、とても重要な位置づけの作品をピックアップするからである。 先日から「T・Pぼん」アニメ化決定記念特集ということで、まだ記事にできていない「T・Pぼん」第一部の作品を紹介しているが、本日はついに『シンドバッド最後の航海』を取り上げるのである。 シンドバッドの世界、すなわちアラビアンナイト(千夜一夜物語)の世界に子供の頃から熱中していたという藤子F先生は、たびたび自作の中にそのモチーフを

第3回「評価されてるけど好きじゃないマンガ」を聞いてみた!【#マンガの話がしたい】

というわけでの第3回になります。 マシュマロいただいた方々ありがとうございます。 「世間では評価されているけど、わたしはどうにも好きじゃなかったな~」「みんな大好きだけど、わたしはちょっと……」「そもそも絵が好きじゃない」などなど。 マンガを読んでいて、世間的な評価と、自分のなかの評価にズレのある作品ってあるんじゃないでしょうか。そんな作品を事前にみなさまにマシュマロで募集させていただきました。 そんな「評価されてるけど好きじゃないマンガ」を集めて、その理由とともにご紹介す

もはやお正月大喜利!初笑いはQちゃんで『オバQ一家のお正月』/お正月スペシャル2024

改めまして明けましておめでとうございます。どうぞ本年もよろしくお願いします。 藤子Fノート、2024年の一発目は、オバQファミリー勢ぞろいのお正月エピソードをたっぷりとご紹介してまいります!! 突然だが、大晦日には「紅白歌合戦」を見て、年越しそばを食べて、「ゆく年くる年」で和んで、年が変わる瞬間にジャンプして空中で新年を迎える・・・なんてことを毎年している家族はどれほどいるのだろうか。 昭和の頃は圧倒的な視聴率を誇っていた紅白があまり見られなくなったという話を聞くと、大

たけのこ@マンガライターが2023年に読んで面白かったマンガ40選!

さて。 2023年どんな年だったでしょうか。 わたしは、どうもマンガを買いすぎている気がしてはいるのですが、まあなんとかしないといけないなぁとか思っています(笑 そのぶん面白いマンガに出会うことも多かったのはとってもいいことなのですが、その分、今年はぜんぜん決められませんでした(笑 いやだいたいは決められるんですけど、とくにTOP10とかの順位……とか。これが一番面白かった!みたいなものはもう言えない。ぜっ……んぶっ面白い!という恐ろしい事態。 しかもせめて名前だけでも出

たけのこ@マンガライターが2023年12月に読んで面白かったマンガ!

順番的にこの記事から仕上げなければならんだろうということで、まずこれから書いていこうかと思います。みなさま、今年はどんな年でしたでしょうか? これと並行して今年好きだったマンガの話と、「評価されてるけど好きじゃないマンガ」の話と、「見た映画の与太話」も年末に書いてしまいたいと思っているので頑張ろうと思います。 あ、「評価されてるけど好きじゃないマンガ」もうちょっと募集してますので、もし思いつくものがあれば、ぜひどうぞ! というわけで2023年12月に読んで面白かったマンガ