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静脈血採血


看護師1年目の頃、採血時に検査科から「採血量不足です。もう一度採血をお願いします」と連絡が来ることがありました。
その採血は凝固スピッツのだったのですが、見た目上はラインまで入っているように見えました。
この時点で分かる方は「単純なことじゃん!」と思われると思いますが、なぜ私がこのような失敗に至ったかを採血の手順や注意点を踏まえつつ記述していきます。



採血とは

まず採血には

  • 静脈血採血…末梢血管から採血する一般的な方法

  • 動脈血採血…血液ガス分析目的に行われ、大腿動脈や橈骨動脈から行う   

  • 毛細血管採血…簡易血糖検査や新生児・乳児採血などで行う方法

などがあります。

今回は静脈血採血について記述していきます。


主な合併症

主な合併症としては

  • 血管迷走神経反応…採血に対する不安などから血圧低下や徐脈を招く

  • 神経損傷…太い血管と並走している神経を誤って刺してしまう

  • アレルギー…アルコール消毒などによる過敏症状。(アルコール過敏の患者にはイソジンやヒビテンで消毒する)

  • 皮下出血…抜針後の止血が不十分な場合に起こる。(ワルファリンやあるピリンなどの抗凝固剤を内服している場合、20分ほど圧迫止血が望ましい)

  • 針刺し事故…リキャップ(針刺し後の針に再度キャップをつける)などの動作で起こりやすい。

といったことがあります。
※リキャップなどでの針刺し事故は看護者の感染リスクもあるので危険です。もし針刺し事故をしてしまった場合は洗浄や消毒をして必ず管理者へ報告しましょう!

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