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第113回看護師国家試験解説(必修午前16問目)


厚生労働省

抗菌薬についての問題ですね!
抗菌薬といってもさまざまな種類がありますね。
それぞれの選択肢について見てみましょう!

抗菌薬

◆ウイルスに有効かどうか◆

抗菌薬は読んで字のごとく抗「菌」薬です。
細菌の増殖を抑制する薬剤のためウイルスには効果がありません。
ウイルスに対しては抗ウイルス薬が使用されます。
抗ウイルス薬としてメジャーなのは
ヘルペスウイルスやHIVに関する薬などがありますね。


◆経口投与では効果がないか◆

経口投与でも効果があります。
例えば、歯科などで抜歯後などに処方されたり
炎症がある場合に処方されることがあります!


◆耐性菌の出現が問題である◆

抗生剤には耐性菌の問題があります。
簡単に言うと「ずーっと使い続けると抗生剤に体が慣れて効果が出にくくなるよね」ということです。
これを多剤耐性菌といい多くの抗菌薬(抗生剤)がきかなくなった細菌です
例えばMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)などですね
だから、長期に処方はできません。

では、使い続けたい場合はどうするのか?
そのときは他の抗生剤の使用を検討したりします。
その場合「どの抗生剤が効果あるかな~」というのを調べるために
大体は抗生剤使用変更前に血液培養や痰培養などの検査を採取します。
※検査しないこともあります。

その検査結果をみて
どの菌がでていてどの抗菌薬が効果があるかなー?というのを調べる訳ですね。
なので看護師になって情報収集をする際にそのあたりを理解しておくと
医師が次の抗菌薬について効果を確認するためにわざと抗菌薬の処方をしていないことがあるのでもしかしたら抗菌薬のオーダーを変えるかも…?という予測をたてて動くことができます。

そこを知らずに
「先生!オーダー切れそうなので続きの処方出してください!」というと
「わかっとるわ!!」と言われることがあります
(私は新人のときこれで何度か失敗して怒られました…。)

◆正常の細菌叢(さいきんそう)にも影響があるかどうか◆

悪い菌にだけ効けばいいのですが
抗菌薬はどうしても正常な菌にも作用してしまいます。
そのため抗生剤を乱用すると腸内環境の悪化や日和見感染症のリスクがあります。
私も以前抗生剤を内服していたときに下痢したりして体調を崩したことがありました。

答え

答えは③の耐性菌の出現が問題である になります。


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