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第113回看護師国家試験解説(必修午前8問目)


厚生労働省


ホルモンバランスに関する問題ですね!
それぞれのホルモンについて説明します。


問いにあるそれぞれのホルモンについて

エストロゲン

エストロゲンはプロゲステロンと共に女性ホルモンと称されます。
卵胞の発育と共に分泌され、卵胞ホルモンとも呼ばれます。
生理的な役割として女性の乳腺や子宮に作用します。
また、LDLコレステロールの低下や骨量の維持に関連しています。
男性にも微量に分泌されますが壮年期に減少することはありません。

プロラクチン

プロラクチンは下垂体前葉ホルモンの1つで乳汁分泌作用と性腺抑制作用を持ちます。
分娩後の母乳吸引刺激によりプロラクチンの量が増加し、乳汁を分泌させます。
また、産後の卵巣機能を抑制し、産褥性無月経を誘発します。
男性にも分泌されますが、壮年期に減少することはありません。

アルドステロン

アルドステロンはホルモンの一種で副腎皮質から分泌されます。
腎臓に作用し、ナトリウムと水の再吸収を促進して循環血漿量を増加して血圧を上昇させます。
そのため、アルドステロンが過剰に分泌されると高血圧や低カリウム血漿などがみられるようになります。
アルドステロンは壮年期に減少することはありません。

テストステロン

テストステロンは精巣から分泌されるホルモンの1つです。
視床下部からゴナドトロピン放出ホルモンが分泌され、そのホルモンが下垂体の黄体形成ホルモンの産生を刺激して、精巣でテストステロン分泌される。
壮年期になると徐々に減少し、筋力低下や体力の低下、骨密度の低下、性欲減退、鬱症状などがみられるようになる。


答え

上記理由から答えは4のテストステロンになります。


余談

余談ですが自分が妊娠出産をしたときにホルモンバランスの変化を身をもって体験しました。
子どもに授乳をしてだんだんと乳汁分泌が促されているのを見て
あーすごい、ちゃんとホルモンバランスが作用して母乳の分泌量が変わるんだなーと思いました。

今回は男性のホルモンバランスの変化でしたが、女性のホルモンバランスの変化もよく出題されているので覚えておくと良いですね。

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