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心が泣いていても。

どうしようもない朝に打ちひしがれながら、もう夜が刻々と近づくの。さざなみの音を聞きながら、心の痛みを味わうの。夢が破れても、自然は残酷にも、何もなかったかのようにそれを受け止めて。やがて闇と光のなかにくらませるの。

やましい気持ちも綺麗な気持ちも、関係なく。災いの前には平等の線がピンと張ってて。夕日もいつかは沈むし、人はいつか死ぬの。

死ぬときに、動物も植物も、何も意味はなく、
ただ時と輪廻をつなぐ存在として、お互いに同じ時代を生きたものとして。影響を残しながら消えていくの。

木も花も土も、ゆっくりと自分たちの時間を消費しながら、ときになんとなく、ときに意思を持って動くの。いつ動くかともしれぬ、いつ訪れるかともしれぬ怒りを溜めながら。いっときいっときを、ただ生きているの。

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