2020/02/22 雨ときどき曇り

 きょうは「七人の侍」と「劇場版GのレコンギスタII」を観た。そして「自分の頭で考えたい人のための15分間哲学教室」を読了した。多い。七人の侍は上映館が京都にないので大津まで出張った。Gレコもちょっと離れたところだった。移動も多い日だったな。大津までは電車一本。車窓が結構興味深かった。半分崩れた家とか、古そうなお寺さんとか。あと4両編成なのに大津市街で路面電車になるのは驚いたな。そんな感じで以下感想。

 七人の侍。デジタルリマスター版である。語り継がれる名作ってことで履修してみた。これに限らず、昔の映画は冒頭にスタッフロールとか本編に差し障りない長いカットとか入ってる印象。あれって昔は映画始まってもなかなか静かにならないから静かになるまでのインターバルを取ってたんかな?と思った。まぁニュー・シネマ・パラダイスの印象やけども。ほんで本編、まさか200分とは知らなかった。しっかり「休憩」もあったしな。デジタルリマスターで画面はきれいだった、と思う。もとを知らないから比較できないんだが、クリアだったのは確かだ。音声、というかセリフは大声以上のところがほとんど聞き取れなかったが。お話は……っていまさら書くまでもないが、略奪者に狙われた貧しい農村が自らを守るために浪人達の助けを借りて略奪者と戦うというもの。農民、百姓か、彼らがただ踏みにじられるだけの存在ではないというのが随所に挟まってたな。ズルくしぶとく生きている、みたいな。あのあと侍たちはどうしたんだろうなぁ。村の痩せ馬がほんとに痩せてるのは目を引いた。あと村の墓場が丘の上にあったのはなんか、祖霊信仰を思い起こさせたが……どうなんだろうね。名作と呼ばれる、その味は私にはよく分からなかった。

 Gレコ。デレンセン倒すところから月に向かうってところまでやったな。ちょこちょこ記憶にないところがあったね。忘れてるだけかもしれんけど。ケルベスに涙を見せるベルリってTV版にあったっけ? 悪夢にうなされるアイーダは無かったと思うんだけど。チュチュミィのフンのくだりはカットされてたな。90分だが七人の侍より長かった気がする。山場、戦闘シーンが多いからかな。

 自分の頭で考えたい人のための15分間哲学教室。面白かった。哲学的問題と哲学的思考を総ざらいした入門書。解説の分量と濃度がちょうどよい感じ。また、考えさせる誘導がうまいように思った。社会保障などに寄りかかって生きることの是非という、ここ数年疑問に思ってたものもあったな。そのなかで、すでに古代ギリシアの時点で「大樽を家として、必要最低限のものだけで生きる」なんてことを実践していた哲学者なんかが居たらしいことを知る。ぶっ飛んでんな。そして2000年以上も前から「持たないことこそが幸福である」という考え方が生まれる社会があったということが驚きだ。2000年はかなり近い過去なんだなという気になる。ほかにも登塔者という、砂漠に立てた柱の上だけで生涯を送る者もいたとか。こっちは宗教者の苦行らしいけど。それはそれとして、これは良い本である。当たり。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?