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ぼっち在宅介護 「風呂に入らな!」というせん妄の謎解き

数日前、夜、突然、父、久々のせん妄になりました。

最近、長い長い、昼夜逆転ではない通常運転、「朝起きて夜寝る」ライフが実行できていました。一ヶ月以上はできていたと思います。

しかも、その夜は、普通に寝る時間に休みはじめたんです。が、日付の変わる頃、冷え込みを感じて様子を見に行くと、布団ははだけているし、寝巻きのボタンを全部はずしていて(器用なんだよなー、せん妄の時)、ジタバタしていました。

「な、何?どうした、どうした?」

「風呂に入らなあかん!風呂に!」

介護に入ってから、初めて聞くフレーズでびっくりしました。

「お風呂?えっと…そやなぁ、入りたいなぁ…けど、足怪我してるやろ、今はちょっと難しいかなぁ。しんどくなったぁ?」

父は、頷きます。

「そやな、しんどいな。まず、血圧測ってみよう。で、レモンの飲もか?血圧しんどかったら、お薬飲んで。それから考えよう」

で、血圧を測ると、見事にビンゴ!

上は198、下は108、脈拍89…

来ました、せん妄です。

さて…
これまでの経験がなければ、即、訪看に連絡なんですが。時間が時間なのと、父が私の問いに対してきちんと返せるので…

とりあえず、観察します。

まず

☝️高血圧
これは非常に高いのですが、父のような高齢者だと低血圧になる方が怖いと言われています。呼吸は荒れておらず、目線もしっかりしています。手足も見ていつもの感じですので…

なんらかと体が戦ってるんだなと判断し、薬を提供しました。水分も薬も素直に受付けましたので、せん妄といえども軽度と認識しました。


☝️「お風呂に入らなあかん」
この初フレーズが、謎???
お初の時は、自分ならどうか?と私自身に起き変えてみます。

私が「お風呂に入らなあかん」と思う時、それは、ひどく体が冷えてしまい、暖房だけでは復旧しないひどい冷えの時です。

足を確認してみました。ビンゴです!
左の動きの悪くなった方の足が、とんでもなく冷たくなっていました。電気毛布をしていたのにです。むくみがひどくなっていました。

なるほど🧐 


介護探偵の推理としては…🕵️

☝️浮腫がひどくなった+急な冷え込みで、父の血流が手足の先までいかない…手足が冷えきってしまった。

☝️冷えた足首から血液のポンプアップができないので、だんだん脳への血流が悪くなってきた。(雪山遭難状態に近づく)

☝️「まだ死にたくない〜」と、上半身自家発電に切り替えて、血圧を高く維持をしていた…
カナ?(あくまで素人判断です⚠️)

なるほど!
まだ死にたくないんだな!
まかせろ!


「オヤジ〜!寒くて体が冷えてしもたんや。しんどかったねー。よく頑張った!こんな高血圧に耐えられるじいさんは他にはいないよー。まだ死にたくないーって体が頑張ってたんよ。お風呂は今ちょっと無理やけど、足をまずあったかくしよう!」

⚫︎電気毛布の温度を上げて、ふくらはぎの下にかましていたタオルケットをクッションにいれかさあげます。これで、冷えの元、水分を鼠蹊部に傾けます。
これのいいところは、クッションにあったかい空気がたまりじんわりと足に電気毛布の温度を伝えてくれます。⚠️電気毛布直は低温やけどになりやすいので注意です。

⚫︎片足ずつ小さな動きでストレッチをします。鼠蹊部に刺激を与え、浮腫やゴミをリンパのゴミ箱刺激で排出できればと願います。
足を上げ下げ、鼠蹊部から左右に、膝関節を曲げてサイクル運動をします。
が、ここでも注意⚠️脳梗塞や血管の破裂による高血圧もありうるので、本人の様子を見ながら、最初はさするところから。嫌がらない、違和感がない場合、少しずつ動きをゆっくりと大きくしていきます。

イメージとしては、手足の血管を柔らかくし、大きく開いていく感じです。たくさんの血液を体中に巡らすイメージですかね。血液が巡り出せば手足は温かくなりますし、血圧も徐々にさがるはずなんで。

関節がスムーズに動き出したら、むくみをマッサージします。リンパに乗せて、鼠蹊部のゴミ箱へさすります。

足が終わると手や腕の付け根をやります。脳、首に近いのでこちらも大事です。

足が終わった時点で、父はあったかさでホッとし始めて、パジャマのボタンをはめさせてくれました。

腕が終わる頃には、ウトウト…ヨカッタ👍

多少ですが170台まで血圧は下がりました。
spo2は左右とも95。まぁ、いいでしょう。
発熱もありません。




寒い季節ですし。
点滴を何年もしてきた父の血管は薄いガラス製のほそーいホースみたいになってるそうです。

ちょっとしたことで割れたりヒビが入ったりという脆い状態です。
いきなり大量の血が流れだすと、圧力に負けて破裂したりするので…緩やかに血の渋滞を緩和しないとです。

普段体調がいい時は、父の体任せですが…ことの他この冬は浮腫がひどくて、体が重いです。


ん?体が重い?
なんか、こんなことあったような…

ぁぁぁぁあああああー!

糖分かもしれません!
経口補水液ゼリーがまぁまぁ高いので、体調も落ち着いてきたし、水分の半分を単価の安い甘いゼリードリンクにしていました。

この夏、塩分と糖分のバランスを学んだばかりだったのに…
偏りすぎてしまったんだと思います。

父は、よく「飯」といいます。

「プリンとご飯、どっち?」と聞くと

「飯」と。

10年前なんか、シュークリームに大福と散々食べてました。大好きなんです。でも、「飯」「飯」というのです。

きっと、体が、排出する塩分と、代謝を促すタンパク質を欲しているんですね。

簡単にカロリーの摂れる甘いものは、保水、溜め込み、浮腫になります。
ご飯は、カロリー稼ぐのが大変です。が、咀嚼が食欲を増進するし、程よい塩分とタンパク質が毒素などの排出を促してくれます。


父の天然のセンサー力に脱帽です。
父のせん妄は、emergency call なのかもです。やるなー


ちゃんとご飯つくりますわ。カレーだけど😅
食べましょう。
経口補水液ゼリー、たくさん飲んでくださいな。仕入れときます。

⚠️注意
これは、父娘のお互い了解しあった中での素人在宅介護判断です。まるまる参考にしないでください。
⚫︎いつどうなっても構わない
⚫︎家で最後を遂げるため
⚫︎次世代の介護に役に立ちたい
それだけの介護人体実験探偵活動になります。冬場ですから、容体の厳しい方は、絶対、医療関係者の指示や判断を仰いでくださいね。

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