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空のふた空いてて


前にもはなしたことをはなす

前にもはなしたっけと言いながら

前にも来たことのある場所だっけ

夢の中で頑張って行こうとした

知らなかった場所が

知っている場所になってもまだ

残っている なぞなぞ


このよのなぞなぞというきのこが

夢で行くばしょに生えている


木立や部屋やみずうみは体の中で

道になって自在に繋がっている


木の根元に一つ置かれた絵が何か教えたそうにしていたので

その中にあるいていく


道はまぶしい春のていしゃばに繋がっていて

ひとりだ 空のふたが


季節という大きなからだのてっぺんが

空いていて

(足元からわっと虫が飛び立ちくるくる回る)

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