忘れんぼうの私
私って忘れっぽいよなー。
漠然とそう思っていたし、「忘れる」は悪で、皆は忘れないんだ。あの時のセットリストも覚えてるし、4年前友達と旅行で行ったホテルで見た映画も忘れていないんだ。
私はすぐ忘れるダメなやつだ。ずっと自分にそう言い聞かせていました。
正直に言います、中学の時に行った修学旅行の事も、高校のボートレースの事も「たのしかった」っていう所しか覚えてないし、その楽しかったエピソードはこれと言って思い浮かびません。なんでだろう。
それでもどこかで、「忘れない」っていう言葉に違和感を覚えていて。これほどに「忘れない」ことは難しいのか。みんな何でできるんだろうか。と、最近までグルグル悩んでいました。
このことについて、深く考え直すきっかけをくれたのは、ゼミの先生の授業内での雑談でした。
先生は昔から「忘れ物をしない」という目標に違和感があったそう。
「忘れるっていうのは、uncontroⅼlable なことであって私たち自身には操作できないんだ。それにもかかわらず、「忘れ物をしない」っていうのはー、無理な話だわな。」
とのこと。なるほどなるほど。これはいいことを聞いたぞ と、
レジュメの端に、小さく「忘れる―uncontrollable」とメモして帰りました。
そんなふうにして自分の中で考えを巡らせながら、あーでもない。こーでもない。と時間があればこのことを整理してはや二週間。
文字にしようと思っていたことを、危うく忘れるところでしたよ。
今更ですが、「忘れる」の対義語は、「覚える」と「思い出す」でしたよ。
前者は、忘れる前にすることで、後者は忘れた後にすること。そんな印象。
フーンそうなのか。言われてみればそうだな。という感想。
次に自分のことを思い返してみました。
人並み以上には心配性だし、もちろんメモは欠かしません。
スケジュール帳だってマメに書いてる。
だけど私が忘れてしまうのは、いつだってそういうことじゃなくて、メモを取っていない、大事な大事な思い出ばかりなんです。
あの時、あの子はどんな言葉をくれたか。
そういえばここ、誰かと来たことあるような。
この曲、誰が教えてくれたんだっけ。
あれ?この話、もうしたっけ?
「ごめんね、忘れちゃった。」何度その言葉を飲み込んで思い出す作業をしたことか。そんでもって思い出せた事例はきっと3割に満たないでしょう。
上手に話を合わせて切り抜けたのかな?それもわかりません。曖昧過ぎだなあ。(笑)
毎日たっぷり考えた。そして、私なりに納得のいく結論が出たので書いておこうと思います。
「忘れる」はごくごく自然なことで、何も悪くない。
もちろん忘れない努力はしないといけない。忘れたくないと思うなら写真や動画を撮ったり、絵とか文章で残せばいい。得意なものでいい。日記にしても鮮明に毎日を覚えておけるわけじゃないんだから、忘れたくないことだけピックアップして、私だけのフォルダを作ったらいい。
あの思い出をどこにしまったか忘れたなら、フォルダを全部ひっくり返して、一つ一つ触ってあっという間に時間が過ぎ去ればいい。
当たり前だけど、いつか人は死ぬんだから、よかったことも悪かったことも全部ぎゅっと抱きしめて、あふれてもできるだけこぼさないようにしていよう。最後に振り返った時に後悔しないように大事に持っていよう。
今日、このnoteを書いたこともいつか忘れてしまうだろうな。
何なら書く前から忘れそうでした。
終始ぐだってしまったけど、結論として私の記憶力は頼りがいがないみたいなので、私が支えてあげよう、そんな話です。
私の人生100年分のメモリーフォルダはどれくらい空き容量があるのでしょう。
消えてるデータもあるだろうけど、まだまだ…現役であってほしいですね。
長文失礼。思い出を忘れることに悩む私の話でした。
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