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アンドロイドになって推しにご飯奢りたい

謙虚さ(?)が産んだ歪んだ欲望

10年弱前、でんぱ組.incのファン(オタクほどでは無い)をしていた頃は、ピンキー(藤咲彩音ちゃん、青色の子)を推していた。そしてその頃から思っていた。
「推しに奢りたい」と。
具体的には、ピンキーにパフェを奢りたい。
美味しそうに食べる様を正面からみたい。
決して、こちらに語りかけなくていい。
ただ、推しに飲食費を直接提供し、その見返りとして正面からその様を見たい。

それなら飲食店の壁になる、で十分なのだが、残念ながら壁には支払い機能がない。
壁にクレカを塗り込んであって、機械をかざすとギリ読み取れる構造だったらまぁ成立するが。

この、「推しに奢りたい」願望は今もある。
しかし、現推しこと髙橋海人先生は立派な成人男性である。
当時女子高生であったピンキーとは訳が違う。
いや当然、相手の年齢性別を問わず推しとオタクが同席するなんてあってはならないことだが、それに加えて、推しが成人男性となると、最早想像することすら禁忌である。

でも、奢らせて欲しいんじゃぁ…
夢の中だけででも、奢らせてくれんか…

そしてひとつの落とし所を見つけた。

私は、アンドロイドになればいい。
もっと言えば、火の鳥に出てくる「ロビタ」みたいな、まじで1ミリも人間だと思わないようなアンドロイドに。

ロビタ

海人先生に飯を奢る、という貸しを作るために、私は自我と肉体を捨てよう。
あと手の形状的に絶対箸も持てないから、食卓の対面に居られるだけで、共に食すことはないので安心して欲しい。

ロビタになった暁に、ぜひ奢りたい料理を考えてみた。

もんじゃ焼き

理由:作り慣れてなさそう。

海人先生はもんじゃ焼き屋に行ったことはあるだろうが、果たして手練だろうか。
海人先生の運命の役・若林正恭氏は「もんじゃのマサ」の異名を持つモンジャーだが。

と思って今調べたら、「もんじゃ焼き作るの得意」って言ってたわ。くそっ…

でも、絶対に圧をかけて失敗させたい。
ロビタという立ち位置をフルに利用して。

まず、事ある毎に「20秒経過シマシタ」「アト10秒デス」という謎のカウントを入れる。
もちろん、10秒後にやらなければならない手順なんてない。ただビビらせたいだけ。
キャベツをヘラで刻む時は、「キャベツノオオキサ、平均7ミリ、分散4デス」と重箱の隅をつつくように、まるで上手く出来ていないかのような煽りを入れる。

土手が決壊しようもんならお祭りだ。
目を赤く点滅させ、

「ビーッ、ビーッ、ドテケッカイ!!ドテケッカイ!!!」

と店中に響き渡る警告音を出し、存分に海人先生を焦らせ、出来れば涙目になるまで追い込みたい。
正直、もんじゃに失敗なんて無い。形状とかないし。でも、「やばいやばやばい失敗したかも」とめちゃくちゃ焦らせたい。
スモークとか出して、小刻みに震えたりしたい。

そんなこんなを経て出来たもんじゃ焼き。
美味いことこの上なしなはずだ。
ロビタは、「オイシイデスカ」なんて出過ぎた質問はしない。
「大改造!劇的ビフォーアフター」のリフォーム後のBGMを流して、なんと言うことでしょう感を演出し、何なら海人先生に感動の涙を流して欲しい。
その間に、店員さんにQUICPayの機械をかざしてもらう。

ダンシングクラブ

理由:カニのカチューシャ姿が見られる

カニとかエビを完全手づかみで食べるやつ。
手とか口元をベッタベタにする海人先生見たいやん。
そして何より、ダンシングクラブは、カニのカチューシャを着ける。

海人先生のカニカチューシャ姿が見られる。
もちろん、ロビタも着ける。

カニのカチューシャを着けて、同じくカニのカチューシャを着けた謎ロボと差し向かいで座る海人先生。居心地が良いか悪いかで言ったら、圧倒的に悪いと思う。
でも、仕方ない。
ロビタが奢るんだから。
ロビタ、帰ってくれない?とか言える訳ない。
そしてロビタが帰ったとて、成人男性1人でカニカチューシャ着けて座ってるという状況もなかなかのもんである。

ここまで書いて思ったが、基本的に心地よく食事させようという気持ちがない。
最悪なロビタだ。

ただ、ロビタが貢献できる点がひとつある。
何せアンドロイド、しかもカニバサミに特化した手の形状なので、カニやエビの殻をどんどん剥いてあげられる。
大切な推しの手を、殻で傷付ける訳には行かない。危険な作業はロビタにおまかせだ。

ソースで手と口元がベッタベタになるので、ロビタはプレデターよろしく顔をオープン!させておしぼりを提供する。
何とも言えない絶妙な生暖かさのおしぼりを、ロビタの顔から直で受け取る。
そんな機能あるなら店員呼んで欲しい…と思うだろう。
でも、仕方ない。
ロビタが奢るんだから。

ドジョウ鍋

理由:ビビらせたい

ドジョウ鍋、みなさん食べたことあるだろうか。丸ごとのドジョウを、甘辛い出汁で小鍋仕立てにしたもの。

このルックス、初めての人は大体怯む。
ロビタこと私は、ドジョウ鍋未体験の友達を言葉巧みにドジョウ鍋屋(だいたい駒形どぜう)に引き込んで「わ、わぁ…」という顔をさせるのが大好きだ。

海人先生にもぜひ、体験して欲しい。
でも、これに関しては、最悪なロビタ要素はほぼない。
なぜなら、ドジョウ鍋は普通に美味しいからだ。
見た目に怯みながらも1口食べたら、淡白なドジョウの身としっかりした味付けで、酒がすすむのが分かって貰えるはずだ。

ロビタができることといえば、めちゃくちゃお江戸感ある店内でアンドロイド連れてるというミスマッチと近未来感を画的に演出すること。
そして、ドジョウ鍋が提供されるまでの間、ドジョウ鍋の歴史を語って緊張を解すことだろうか。

めちゃめちゃビビりながら食べてみたら、「あっ、美味い!」となる海人先生を見たい。

だし茶漬け えん 高田馬場メトロピア店

理由:詰めたい

ボニー・ビリジアンの聖地。

(な、何故ここを…)という表情の海人先生を、古畑任三郎の如くハンマカンマしたい。
ただそれだけ。

今回、「全く中身のない記事がどこまで受け入れられるか」の実験に近い内容になってしまった。

もしロビタになったら奢りたい料理をリプなどしてみてください。

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