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金持ってる事務所以外はアイドルやるな、という話もありますが/「社会人アイドル」のトークイベントをやります

アイドルの運営の不祥事が定期的にニュースになりますね。傷害や脅迫といった実際の刑事事件レベルから、揉めた卒業発表の際の「この捨て台詞感、さすがに大人の文章としてはヤバ過ぎるのでは…」というしょっぱい公式文章などなど、そういうのがSNSを沸かせると「こういう稚拙な大人がロクに給料も払えないくせにアイドル運営なんかやるからだ」「ちゃんと一人前のギャラを払えるところだけがアイドル運営をやるべきだ」という意見を目にします。だいたいそういう人の意見を見ると、最終的に「金持ってる事務所以外はアイドルやるな」というところに落ち着く気がします。

たしかに地下アイドルといわれるレベルの人たちが、それだけで真っ当に食えるだけのギャラを払えてるかというとなかなか厳しいものがあります。ピンキリあるとはいえ個人的には「実家住まいならまあまあ、ひとり暮らしではマジ厳しい」くらいの売上というイメージ。誰の発言か忘れてしまいましたがメジャーアイドルやってた人が「当時も収入厳しいと思ってたけど、地下アイドルになってもっと厳しくてびっくりした」とおっしゃってた覚えがありますが、まあそういうこともあるだろうなと。(逆に事務所通さなくなって売上上がった(はずの)人もいますけどね)

たしかに怪しい事件も起きていて、怪しい運営もいる。それでもアイドルグループがそれなりの数いるというのは「アイドルになりたい子」というのがそれなりの数いて、メジャーな事務所には入れずトップアイドルにはなれないけどアイドルをやりたい子たちが活躍出来る、もしくはそもそもメジャーな事務所に興味がない地下アイドルというスタイルが好きな子が活躍出来る場として機能しているからです。今は後者もずいぶん増えました。それってバンドマンが皆ミスチルやRADWIMPSを目指して楽器を持つわけじゃないのと一緒なんですよね。

「金払いがしっかりしてる事務所だけアイドルやれ」という人の言いたいことはよくわかります。でもその発言が多くの「アイドルになりたい子」たちの気持ちをまったく無視してることを考えるとなんかモヤモヤします。てかお金持ってて保障とかしっかりしてる事務所なら事件起こさない、て皆信じてます?

ただ悪い大人がいるアイドルグループが問題なのは言うまでもない話で、そんな問題を回避する方法がこれまで「吉田豪さんにDMする」くらいしかなかったのが、去年『地下アイドルの法律相談』という本が出たことで、手軽に事前チェックする機会が出来たことは去年のアイドル界のいいニュースだったと思います。

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(余談ですが、元AV女優・澁谷果歩さんの著作『AVについて女子が知っておくべきすべてのこと』もAV女優になりたい子がまず手にとるべき本で、「問題はある業界だけど前向きにそこにコミットしていきたい子向けの本」が昨年2冊出たのはいいことでしたね)

さらに事務所と絡まずアイドルになりたい子には、事務所に所属しない「セルフプロデュースアイドル」という活動形態もこの数年で広まりました。SNSでプロやセミプロの作曲家や衣装製作の人に仕事依頼することが出来る、今ならではの形態でしょう。

「誰でもアイドルになれる時代」と言われて久しいですが、事実「アイドルをやりたい」と思う子なら本当にやれる環境が広がった。そのこと自体はとても素晴らしいことだと思うのです。それをふまえて、問題があるなら削っていくべき。

そして一昔前の「10代でアイドルはじめて、卒業したらタレントか女優か無名の一般人」という時代から、2つ3つグループ移籍は当たり前、本人が「アイドルという表現」が好きでいる限りずっとやり続ける事が出来る時代になりました。先にも書きましたが、アイドルをやるのがバンド組んで活動するのに近い感覚になってきたところがあります。

そして最近「アイドルになりたい、やりたい」人の選択肢が増えてるような気がします。というのもバイトではなく、会社務めしながらアイドル活動をしていることを公言しているアイドルが最近ちらほら見かけます。アイドルをやるためにバイトするのではなく、あくまでも両立。ちょっと雑ですが「社会人アイドル」と称することにします。

たまたまではあるんですが、自分がここ数年で「会社勤めしながらエンタメをやる人たち」と関わったり、見に行くことが多いんですね。アイドルにハマる前によく行ってたのが、学生プロレス経験者たちが就職してからも週末集まってプロレスをやる「社会人プロレス」。全員が会社勤めを公言して活動を10年以上続けて昨年CLUB ASIAワンマンを果たしたラップグループ・絶対忘れるな。社会人と平行しながらプロレスや音楽活動を趣味といえないレベルでやる。そんな人が増えると世の中が楽しくなると思うんです。

アイドルだって会社勤めしながら、長くやっていってもいい。ということで! 社会人アイドルのトークイベントをやります!

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「社会人アイドル」という新しいカタチ【無観客有料配信】

日時:1月25日(月)20:00から(2週間アーカイブ視聴予定)
チケット:1800円

出演:オクヤマ・ウイ(始発待ちアンダーグラウンド)
桐原ユリ
志賀ラミー(絶対忘れるな)

テレビに出る子だけがアイドルだった時代が、ライブハウス中心のライブアイドルの隆盛、さらに事務所も不要なセルフプロデュースアイドルと、変わり続けているアイドルの形。「10代ではじめて卒業したらタレントか女優か無名の一般人」という時代から、2つ3つグループ移籍は当たり前、アイドルという表現が好きでいる限りずっとやり続ける事が出来る時代へ。そんな中で近年増えているのが、バイトではなく会社勤めしながら活動を続けるアイドルたち。「昼は会社、夜はステージ」というバンドなど他の音楽活動では当たり前なスタイルは、アイドルの新たな可能性に違いありません。
そんな彼女たちを「社会人アイドル」とざっくり称してフォーカスをあてる当企画、共に一般企業に勤めながらアイドルとして活動を続けているオクヤマ・ウイ(始発待ちアンダーグラウンド)・桐原ユリの二人に、聞き手にメンバー全員が会社勤めのラップグループ・絶対忘れるなの志賀ラミーを招いて、二足のわらじならではの利点や苦労、様々な話を伺います。アイドルに限らず新しいワークスタイルについて語る配信トークです!

制作:大坪ケムタ(ライター/イベンター)

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ということでアイドルの話だけでなく、新しい「仕事」と「本気でやりたいこと」の関係を語るトークになるんじゃないかと思います。見てください!

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