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【詩作】邂逅

愛と別れて
一人旅立ち
最果ての孤島に
降り立てば

異国の海は
果てしなく
碧(あお)い光で
私を抱(いだ)く

大いなる腕(かいな)の中で
海からの囁きを
私の胸は
確かに聴いた

一度でも
愛を知ったことを
印章に深く
刻みつけて

愛した時間(とき)が
決して
泡沫(うたかた)の夢では
ないように

体中をめぐる
歓(よろこ)びに
打ち震えた魂を
海へ返す――

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