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映画『運命のイタズラ』(2022年)のザックリとしたあらすじと見どころ

映画タイトル:運命のイタズラ
原題:Windfall
製作年:2022年 アメリカ
監督:チャーリー・マクダウェル

映画『運命のイタズラ』は、

大富豪の別荘に入った泥棒が帰宅した家主夫婦と鉢合わせし思わぬ展開になるスリラー映画です。

シンプルなワンシチュエーション、独得の音楽が作り出すフィルム・ノワールな味わいが見どころの1本です。

キャスト

・ジェイソン・シーゲル
留守中の大邸宅に忍び込んだ男

・リリー・コリンズ
大邸宅の家主の妻

・ジェシー・プレモンス
大邸宅の家主 テック業界の成功者

・オマー・レイバ
大邸宅の庭師

映画『運命のイタズラ』の見どころと感想

ある大邸宅のプールサイドでくつろぐ男。インテリア雑誌のようなパティオにも高価な調度品が設えられた室内にも人の姿はありません。ここはある大富豪の別荘。男はその留守中に侵入した泥棒でした。

男が家探しをしていると家主夫婦が想定外に帰宅。男は彼らと鉢合わせしてしまいます。

男は2人を人質にさらなる要求(今後の安定した生活のためのお金)を突きつけますが、事態は思いもよらぬ方向へー。

評)シンプルなワンシチュエーションで味わう人間の善悪の不確実さ

強盗がはじめてであることがありありとわかる手際の悪さ、当初の要求額のショボさなどから、この強盗犯が格差社会の負け組的存在であることが伺えます。

一方の被害者はテック業界で一財を成した成功者。頭もキレ、狡猾で傲慢。強盗犯の素性を見抜くや否や、被害者らしからぬメンタルの強さで強盗犯を精神的に追い込んでいきます。

その両者の間に立つ妻、さらに偶然訪問してしまう庭師。

『犬神家の一族』のような音楽をバックに、物事が思いもよらぬ方向に進んでいくスリリングな展開は見ごたえたっぷりです。

混沌とする善と悪、気弱な主人公が企てる犯罪、そしてとめどもなく悪い方向に転がっていく世界は、コーエン兄弟の映画『ファーゴ』を彷彿させます。

主人公の強盗をジェイソン・シーゲル、傲慢な成功者をジェシー・プレモンス、妻をリリー・コリンズ。監督はコリンズの夫でもあるチャーリー・マクダウェル。

これ以上ないシンプルなワンシチュエーションのなかで暴かれる3人の本性。そこに人間の善悪の不確実さが見える映画『運命のイタズラ』 Netflixで配信中です。ぜひ。


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