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映画『ミッドナイト・イン・パリ』(2011年)のザックリとしたあらすじと見どころ

映画タイトル:ミッドナイト・イン・パリ
原題:Midnight in Paris
製作年:2012年 アメリカ・スペイン
監督:ウディ・アレン

映画『ミッドナイト・イン・パリ』は、

婚約者と訪れたパリで、憧れの1920年代と行き来する小説家を描いたロマンティックコメディです。フィッツジェラルド夫妻、ヘミングウェイ、ダリなどの有名人が登場し、文学や芸術の小ネタが満載の映画です。

ウディ・アレンはこの作品で3度目のアカデミー脚本賞を受賞しています。

キャスト

・オーウェン・ウィルソン(ギル・ペンダー)
初小説の執筆に行き詰まる映画脚本家

・レイチェル・マクアダムス(イネス)
ギルの婚約者

・マリオン・コティヤール(アドリアナ)
パブロ・ピカソの愛人

・レア・セドゥ(ガブリエル)
蚤の市の雑貨店員

・トム・ヒドルストン(F・スコット・フィッツジェラルド)
アメリカ人の小説家

・アリソン・ピル (ゼルダ・フィッツジェラルド)
スコットの妻 新しい女性の象徴的存在

・キャシー・ベイツ(ガートルード・スタイン)
美術収集家 パリで画家や詩人が集うサロンを開く

・コリー・ストール(アーネスト・ヘミングウェイ )
アメリカ人の小説家

・エイドリアン・ブロディ(サルバドール・ダリ)
スペイン人の画家

映画『ミッドナイト・イン・パリ』の見どころと感想

SonyPicturesClassics/Photofest/ゲッティイメージズ

婚約者のイネスとその両親とともにパリを訪れているギル。
ギルはパリに棲み小説を書きたいと考えていますが、カリフォルニアで開放的な生活を送りたいイネスは猛反対。イネスやその友人のポールは、ギルの懐古主義を否定します。

そんなある夜。酔って街をさまよっていたギルの目の前に古い車が止まります。車の中にはルネサンス風の装いをした男女が。ギルは彼らに誘われるままに車に乗り、あるパーティ会場へ。そこにはギルが憧れるフィッツジェラルドやその妻のゼルダ、音楽家のコール・ポーターらがおり、さらに連れていかれたバーにはヘミングウェイがー。そこは、ギルが憧れる1920年代のパリでした。

次の夜も12時に古い車が現れ1920年代を訪れるギル。ヘミングウェイの紹介でガートルード・スタインのサロンを訪れ小説を読んでもらうことになりますが、そこで出会った美女アドリアナにギルは一目ぼれしてしまいます。

現代と1920年代を行き来しながらギルはどんどんアドリアナに惹かれていきます。2人はさらに古い時代(1890年代のベル・エポック期)にタイムスリップ。「この時代に残りたい」というアドリアナ。

そして現代でギクシャクしたままのギルとイネスとの仲はー。

評)ウディ・アレン映画屈指の人気作は見どころが満載

1920年代に登場するフィッツジェラルド夫妻やヘミングウェイ、ダリらのキャラの細かさ。
いかにも現代的なイネスとスノッブなポール。
オーウェン・ウィルソンのやりすぎないウディ・アレン風の屈折感。
マリオン・コティヤールの完璧な美しさ。
ただならぬ存在感のフランス女子レア・セドゥ。
タイムスリップの方法は一切描かない。
そしてノスタルジーをロマンティックに描きつつも、皮肉たっぷりに否定。

ウディ・アレン作品屈指の人気を誇るのも「なるほど」と思わせる「らしさ」がてんこ盛りです。

が、そんな「らしさ」が満載のこの映画の冒頭は、3分以上も続く「パリ観光映像」というまったくウディ・アレン「らしくない」のも見どころ。

そしてこれを100分弱におさめる。さすがウディ・アレン監督といわしめる1本です。ぜひ。

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