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【映画日記】ドラマ『ザ・クラウン』から『グレート・スクープ』、そしてBBCのインタビュー

2024年4月16日

Netflixのドラマ『ザ・クラウン』完走

英国エリザベス2世の生涯と、その間の王室や世界のなんやかんやを描いた(ザックリ、スイマセン)このドラマ。2016年に配信スタートしたシーズン1以降、2023年年末のシーズン6(シーズン6は2期に分けて配信)まで、たっぷり楽しませていただきました。

2シーズンごとにキャストが変わる構成。エリザベス女王を演じたのは、若き日をクレア・フォイ、壮年期をオリヴィア・コールマン、老年期をイメルダ・スタウントン。かなり庶民味ある女王なのも良かった。

フィリップ殿下の若き日のマット・スミスも良かったし、女王の妹マーガレットのヴァネッサ・カービーも好きだし、サッチャー首相のジリアン・アンダーソンは登場するたびに釘付けになったし、でもなんといってもダイアナ妃。結婚前後の内気なダイアナのエマ・コリンは当時のダイアナ妃を彷彿させて、これ以上のダイアナはないんじゃないか、と思ったけど、その後の不仲~離婚、そして死去までを演じたエリザベス・デビッキが超えてきた。

このドラマは、実在の人物に似てるからスゴイというんじゃなくて、実際には見ることのできない王室の人々の内面を見るかのようなリアリティがイイんだと思う。

王室ほか関係各所からはチョイチョイ批判もあったこのドラマ。イギリス人の血が一滴も入っていない私が言うのもなんですが、王室への敬意が感じられる作品だったな、と。大変満足です。


見ごたえあり!映画『グレート・スクープ』(2024年)

Netflix『グレート・スクープ』

そんな英国王室つながりで見たこの映画。

エリザベス女王の格別の寵愛を受けて育った第3子で次男のアンドルー王子。そのアンドルーが関与したといわれる児童買春スキャンダルについて、BBCが単独インタビューを実行。その番組制作の裏側を描く。

友人のアメリカ人実業家ジェフリー・エブスタインの手引きで未成年を買春していた疑惑のあるアンドルー。エブスタインが逮捕、有罪判決を受けたのちも交流があった事実と、実名での告発にふみきる被害者たち。
まさに疑惑の渦中にあった2019年11月にBBCは単独インタビューを実現した。

どうやってそんなことができたのか、はすごく興味深いし、ま、この映画でそこのところもしっかり描かれているけれど、それ以上にインタビューシーンが見もの。人間の内面を抉り出していくインタビューがとてもスリリングだった。

インタビュアーのキャスターに『ザ・クラウン』でサッチャー首相を演じたジリアン・アンダーソン。本作でも堅実。そしてリアルすぎるアンドルーはルーファス・シーウェル、って気づかなかったよ。ドラマ『高い城の男』のスミスやん!

BBCつながりでこちらのインタビューも

【単独取材】ジャニーズ解体のその後……SMILE-UP. 東山社長、BBCの多数の質問に答える

なんでこんなに歯切れが悪いんだろう。

ジャニー喜多川とは別にいたという2名の加害者を刑事告発しないことや、被害者への誹謗中傷対策あたりが非常に良くない。ここで「言論の自由」って大丈夫なの?

その一方で、虚偽の被害申請へは過剰ともいえる反応を見せる東山氏。心象的にはかなりマイナス。

ま、とにかくインタビューってすごい、という感想です。

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