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映画『ガール・オン・ザ・トレイン』(2016年)のザックリとしたあらすじと見どころ

映画タイトル:ガール・オン・ザ・トレイン
原題:The Girl on the Train
製作年:2016年 アメリカ
監督:テイト・テイラー

映画『ガール・オン・ザ・トレイン』は、

アル中ですべてを失った女性レイチェルがある行方不明事件に関与。が、記憶が定かでなくー、というスリラー映画です。レイチェルの証言は事実か、妄想かー。

主人公演じるエミリー・ブラントの病みっぷりが見どころの1本です。

キャスト

・エミリー・ブラント(レイチェル)
アルコール依存症 

・ジャスティン・セロー(トム・ワトソン)
レイチェルの元夫

・レベッカ・ファーガソン(アナ・ワトソン)
トムの現在の妻

・ヘイリー・ベネット(メガン・ヒップウェル)
レイチェルが理想とする女性

・ルーク・エヴァンス(スコット・ヒップウェル)
メガンの夫

・アリソン・ジャネイ(ライリー)
刑事

・エドガー・ラミレス(カマル・アブディック)
精神科医

映画『ガール・オン・ザ・トレイン』の見どころと感想

(C)Universal Pictures

子どもが授からなかったレイチェル。不妊治療のストレスから酒に溺れ、記憶を失うほど飲むようになり、そのことが原因で夫は失職し、やがて離婚。

数年経ってもその傷を抱えてたままのレイチェルは、仕事もせず、あてどもなく電車に乗り続ける日々を過ごしています。その車窓から眺めるのは、元夫と子どもを授かった再婚相手アナの家、そしてレイチェルが理想とするヒップウェル夫妻の暮らしでした。

そんなある日、レイチェルはヒップウェルの妻メガンの不倫現場を目撃します。

その後メガンが失踪。森の中で遺体で発見されます。近所の聞き込みから警察はレイチェルが事件に関与しているのではないかと疑います。

しかし、アル中のレイチェルの記憶はハッキリしない。レイチェル自身も真相を探るためにメガンの夫スコットやメガンがカウンセリングを受けていたアブディック医師らに接触を図ります。

レイチェルは、やがて自身の過去に隠された真相があることをつきとめー。

評)真相を見えにくくした作りに面白さはあるものの

覗き見をしていたら事件を目撃しー、というヒッチコック監督の映画『裏窓』(1954年)を彷彿させる映画です。

主人公レイチェルにアル中で記憶が定かでないというという「問題」を抱えさせて、時間軸も複雑に描き、事件の真相を見えにくくしています。

病んで精神的にもボロボロで、電車からの覗き(そんなに見えるか!?)や元夫の今妻へのストーキングがやめられず、殺人事件の捜査にも首をつっこむレイチェル。

そんなレイチェルの証言に果たして信憑性はあるのかー、という引っ掛けかと思いきや、これがたいして効いていないのが残念。

ストーリー上、レイチェルは知らないメガンとアナの関係やメガンの実像(夫や精神科医の話)のほうが引きが強く、いくらレイチェルが飲み過ぎようが記憶を無くそうが、「病んでるな」という以上の影響を感じないのです。「レイチェル! 飲んで記憶を失ってる場合じゃないよっ!」くらいのツッコミはするけれど、正直この事件の解決にレイチェルいる?と思えてしまうのです。

そしてラスト、この映画の主役は私よっ!とばかりに乗り込んてくるレイチェルですが、とどめを刺したのはー。あのコルクスクリューの使い方、良かったよ! とだけ言っておきましょう。

同じアル中の女性による覗きもので思い出した映画『ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ』(2021年)。

『ウーマン・ー』のエイミー・アダムス同様、見事に病みっぷりヒロインを熱演したエミリー・ブラントが光る映画『ガール・オン・ザ・トレイン』ぜひ。


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