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アカデミー賞発表/番狂わせではなくハプニングが/ベストドレッサーも

2022年3月29日

桜が満開の今日。
昨日(日本時間28日午前)行われた第94回アカデミー賞の結果から。

作品賞は『コーダ あいのうた』が受賞。監督賞は『パワー・オブ・ザ・ドッグ』のジェーン・カンピオンに。予想でめちゃくちゃ悩んだ主演女優賞はジェシカ・チャステイン(『タミー・フェイの瞳』)が受賞した。

イチ押しだった『パワー・オブ・ー』は結局監督賞のみの1冠。『コーダ』は3部門だけのノミネートながら、そのすべてを受賞というまさに快挙だった。

この差はどこにあったのか。おそらく作品のカラーだと思う。『パワー・オブ・-』は決して楽しい作品でもなく好き嫌いもわかれるだろう。一方の『コーダ』は聴覚障害を持つ家族の物語。ろう者の俳優トロイ・コッツアーも見事助演男優賞を受賞し、とにかく好感度の高い作品。残念ながら未視聴。ここまで好感度が高いと見る気が失せてしまうから困る。

技術部門は『DUNE/デューン 砂の惑星』が視覚効果賞、美術賞ほか6冠。撮影賞と編集賞まで持っていかれてしまった。

予想は23部門中18とまずまずの好成績。
来年への申し送りは、作品の好感度を侮るべからず。万人に受ける映画強し。


期待した(?)番狂わせはなかったが、思わぬハプニングが起きた今年の授賞式。

プレゼンターのコメディアン、クリス・ロックにウィル・スミスに平手打ちをした一件。ロックが妻のヘアスタイルを弄ったスピーチをし、スミスはたまらず壇上に歩み出てー。

これにはビックリした。平手じゃなくてグーかと思うほどの一発だった。いや、グーだろうがパーだろうがどっちだったらいいという問題ではなく、手を出してはいけない。もちろんあのスピーチはクソだし、気持ちは充分わかるし、私だったらグーでいってたと思うけれど、何か別の方法でやり返してほしかった。

夕方から今朝まで、この一件と日本映画『ドライブ・マイ・カー』の国際長編映画賞受賞の話題でメディアは持ち切り。つまらんな。


さ、気を取り直してレッドカーペットをおさらいしておきましょう。

ベストは推しのジェシー・バックリー。
シンプルなドレスもさることながら、ショートのヘアスタイルと色彩抑えたメイクが美しい。笑顔もイイ。オスカー受賞のチャンスはこの先いくらでもあるからね。

もう一人はゼンデイヤ。シャツ風のトップスがスタイリッシュ。ポージングも完璧。

今年はこれといった傾向もなく、ゴテゴテしたドレスもあればシンプルもあり、なかなかアレなのものもあって楽しめた。昨今”ワースト”は選ばない風潮なのでここまでにしておこう。石川三千花さんの『勝手にオスカー』ほか、面白かったのにな。

あ、ワーストは選ばないとか言っておきながら、こちらの話題も。

アカデミー賞に先立って行われたゴールデンラズベリー賞。こちらは『ダイアナ:ザ・ミュージカル』が受賞。作品賞、最低主演女優賞、最低助演女優賞、最低監督賞、最低脚本賞の5冠に輝いた。

舞台の映像化、という特殊さはあるものの、ダメな映画ってこういうものよ、という勉強にはなる。ま、見なおすことはないけれど。


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