
映画『痛いほどきみが好きなのに』(2007年)のザックリとしたあらすじと見どころ
映画タイトル:痛いほどきみが好きなのに
原題:The Hottest State
製作年:2007年 アメリカ
監督:イーサン・ホーク
映画『痛いほどきみが好きなのに』は、
駆け出しの役者と歌手志望の女性との文字どおり痛い失恋ストーリーです。自身の体験も詰め込んだイーサン・ホークの原作小説を自ら映画化。恋愛や親子関係のなかで傷つく姿をリアルに映し出す秀作です。
キャスト
・マーク・ウェバー(ウィリアム)
若手俳優
・カタリーナ・サンディノ・モレノ(サラ)
歌手志望
・ソニア・ブラガ(ミセス・ガルシア)
サラの母
・ミシェル・ウィリアムズ(サマンサ)
ウィリアムの元カノ 現在は友人
・イーサン・ホーク(ヴィンス)
ウィリアムの父 離婚後再婚
・ローラ・リニー(ジェシー)
ウィリアムの母
・ジェシー・ハリス(デイヴ)
サラの音楽仲間
映画『痛いほどきみが好きなのに』の見どころと感想

駆け出しの俳優ウィリアムはNYのバーでサラにひとめぼれ。急速に距離を縮める2人は、ウィリアムの仕事がらみで訪れたメキシコで結婚しようとします。
一足先にNYに戻ったサラ。そのサラを喜ばせようと予定より少し早く帰ってきたウィリアムですが、サラの態度は冷たい。歌手になる夢を追うために今は彼氏はいらない、距離をおきたいというサラに対しウィリアムは激しく動揺します。
元カノと会ってみたり、しつこくサラに電話をかけてみたり、母親に相談したりするもののウィリアムの心が晴れることはありません。ウィリアムは過去に自分を捨てた父ヴィンスに会いに行くことを決意します。
ヴィンスと再会したウィリアムは鬱積した思いをぶつけー。
評)自分だけの自分と折り合いをつけるための痛い失恋
痛い失恋話ですよ。ここまでではなくとも、自分の失恋経験を思い出さずにはいられない、ま、そんなリアルな話です。
このサラという彼女、見た目もそれほどでもない(元カノのミシェル・ウィリアムズのほうがイイ!←個人の感想です) し、歌手になりたいというけれど歌のほうもそれほどでもない(ジェシー・ハリスの音楽はイイよ!)し、過去の恋愛を引きずっているし、何かというと「自立したいの!」と言うし。ま、惚れた弱みというか、そんなサラのすべてが好きなんでしょうな、ウィリアムは。
サラがどうして心変わりしたのかわからないウィリアムに教えてあげたい。
心変わりじゃないのよ。自分の中にある自分だけの自分が抑えられなくなる。もうこれは他人を納得させられる理由じゃないけれど、そいういうことなのよ。ウィリアム、アンタもそういう気持ちになることってない?父親に捨てられた過去がー?いやいや、いつまでもそこにこだわっていてもしょうがないでしょ。アンタ、一歩間違えば立派なストーカーよ。アンタも自分しか見てなかったのよ。今回の件でちょっとは自分だけの自分と折り合いをつけられたかな? 人生そんなもんよ。また誰かを好きになる。ママ(ローラ・リニーはイイね!)を見てごらんなさい。
ってなことを考えてしまうお話です。
イーサン・ホークのピュアで繊細で残酷な一面が映し出された映画『痛いほどきみが好きなのに』 あえて失恋したばかりの人におすすめしたい1本です。
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