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映画『間奏曲はパリで』(2013年)のザックリとしたあらすじと見どころ

映画タイトル:間奏曲はパリで
原題:La Ritournelle
製作年:2013年 フランス
監督:マルク・フィトゥシ

映画『間奏曲はパリで』は、

夫とともに農場で牛を育てている主婦ブリジットが、ふとしたきっかけで夫に内緒でパリへ小旅行をするというお話。

旅のきっかけとなる若いパリジャンや旅先で知り合うデンマーク人紳士とのひと時を楽しむブリジット。そんな妻の行動を不可解に思った夫もパリを訪れー。

キャスト

・イザベル・ユペール(ブリジット)
夫と畜産業を営む主婦

・ジャン=ピエール・ダルッサン(グザヴィエ)
ブリジットの夫 寡黙な働き者

・ミカエル・ニクヴィスト(ジェスパー)
学会でパリに訪れているデンマーク人歯科医

・ピオ・マルマイ(スタン)
パーティで知り合う若いパリジャン

映画『間奏曲はパリで』の見どころと感想

(C)2014, Avenue B et Vito Films, Tous droits reserves.

ブリジットとグザヴィエはノルマンディーの片田舎で畜産業を営んでいます。ダンサーになる夢を追う息子は家を出ており、無骨な夫とのふたり暮らしにブリジットはマンネリ気味。

そんなある日、隣家で若者を中心としたパーティーが行われます。誘われて参加したブリジットは、魅力的な若い男性スタンと知り合い心ときめかせます。

ブリジットは長く患っている頸部の皮疹の診察と偽って、スタンの暮らすパリに2泊3日の旅に出ることに。それまでは勧めてもなかなか診察を受けようとしなかったのに、なぜ急にー、と妻の行動をいぶかしむ夫も後を追ってパリへー。

パリでスタンと再会し、デンマーク人紳士ジェスパーともイイ感じになるブリジット。その様子を目撃する夫グザヴィエ。

そしてふたりは元の生活に戻りますがー。

評)この無骨さは愛せる! 畜産家夫婦のラブストーリー

若者スタンを求めてパリに行っちゃったブリジッドのことを「おいおい、やめとけ」と思いながら見ていると、案の定な展開でムキーッ! が、そこで知り合ったデンマーク人歯科医は都合よく(⁉)紳士でホッ。田舎者のブリジットのパリでの一挙一動に、見ているこっちは心がヒリヒリするわけですよ。

で、そこに夫、登場!

普通ならこの展開って修羅場必至!なわけですが、そうはなりません。この映画は全体を通して小気味よくてポップ。

長年連れ添った妻に対し、いろいろと気遣いが足りなかったな、夢を追う息子に対しても理解が足りなかったな(このシーンの父の表情は最高です)、と気づく無骨夫グザヴィエ。レストランで「肉の部位が違う!」と畜産家魂をたぎらせる夫グザヴィエ。この人間らしさがイイではありませんか。

で、その夫から素敵な贈り物がー、というラストです。

この映画の私のイチ押しは、もちろん夫グザヴィエ。演じるジャン=ピエール・ダルッサンは、ちょっとビリー・ボブ・ソーントン風の渋カッコイイ大人です。

もちろんイザベル・ユペールもイイ。頸部の皮疹を鏡で眺める表情は、いつものゾクゾクさせるユペールさんなんですが、パリでは実にキュート!小柄で細身なユペールさんに少女性を発見!の1本です。


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