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モデル撮影でのカメラ設定例等

ここでいうモデル撮影とは、種々のモデル撮影会でモデルさん、カメラマンが1対1で撮影するスタイルのことです。
noteにもこうしたモデル撮影時のカメラ設定についての記事がたくさんuploadされていますが、約1年モデル撮影をしてきた私個人の設定例ということで書いてみます。(備忘録としても)今後変わっていくかもしれません。
使用カメラはSONYのα7m4です。

今回の設定例は、明るいスタジオでの自然光をつかった撮影を想定しています。

下記について書いてみます。
・オートフォーカス
・露出
・シャッタースピード
・ISO感度
・コントロールダイヤル
・撮影モード
・露出補正
・アスペクトレシオ
・被写界深度
・ファインダー

それでは順番に・・・

◆オートフォーカス
 たいていのモデルさんは、カメラマンとの相対位置がきまり、シャッター音がすると、次のポージングをしてくれます。
 モデルさんがポージングしてとまってくれているときに、そのままシャッターをきるのであればオートフォーカスはAF-S(シングル)で問題ないはずなのですが、モデルさんも人間なので多少うごきます、そしてカメラマンだって、体がぶれてモデルさんとの距離が変わってしまうことが、まあ、しょっちゅうある印象です。絞り開放で撮影すると被写界深度が極端に浅くなるため、すこしのずれでもピンぼけ写真になってしまいます。
 なので、オートフォーカスは、AF-C(連続してフォーカスを合わせるモード)にしています。
 それに加え、瞳オートフォーカスを使います。カメラに近い方の瞳にピントを合わせるのが基本ですが、その確認と選択をしていると 撮影テンポが乱れるので、カメラまかせにしています。
 そして、トラッキング・スポットにしておきます。フォーカス対象にあわせた状態で、構図を変更してもその場所にフォーカスしつづけてくれるので便利です。


写真1(f1.6、1/250)

◆露出
 モデル撮影始めたころは、モデルさんの顔をスポット測光して露出をきめるやり方をしていましたが、それでは暗くなってしまうことが多かったので、今ではマルチパターンを選択し、顔優先としています。カメラ任せですね。
 また、外光が入る窓をバックに撮影すると、どうしても顔がくらくなってしまうためストロボなどを使いたくなりますが、今回は自然光という条件なので、窓を背景にするのはさけて、窓に半身の位置関係で撮影します。

◆シャッタースピード
 これはスタジオの明るさにもよりますが、最低でも1/250としています。これは、モデルさんが急に笑ったりすると、1/160程度だと、かるくぶれてしまうためです。ぶれるより、ISO感度をあげて、1/250以上で撮影したほうが、撮影後にボツになるショットが減ると思います。

◆ISO感度
 通常、Autoにして範囲は100~1600程度を目安にしています。1600くらいでは、それほど写真が荒れたりしないと思っています。

◆コントロールダイヤル
 結構重要なところです。
 コントロールダイヤルには、デフォルトでISO感度やドライブモード等が割り当てられていますが、これは無効にしてあります。
 撮影中は、モデルさんにリラックスしてもらうため、会話をたやさないことが、かなり重要で、それに加えて光の向き、強さ、構図、被写界深度の量など、考えるべきことが多く、余計な操作を知らない間にしてしまうことがかなりの確率で起きてしまいます。
 特に、このコントロールダイヤルは不用意に設定変更してしまう(ISO感度が知らぬ間にかわっている)ことが多いので、上側のDisp以外は無効にしてあります。
 その代わり、Fnボタンで設定を行います。


コントロールダイヤル

※コントロールダイヤルの写真(赤矢印の部分は無効化しています)

◆撮影モード
 通常は被写界深度をはっきりさせるため、絞り優先が基本ですが、必要にせまられて、シャッター優先やマニュアルに変更する場合があります。この変更についてその必要がなくなっても、絞り優先に戻すことを忘れることもたびたび。
 これは注意するしかありません。

写真2(f1.6、1/250)

◆露出補正
 これも変更したあと、0EVに戻すのを忘れることがあるため、要注意です。
 また、光が強い場合は、撮影直後に撮影データを確認して白トビになっていないかチェックしましょう。白トビしてしまうとあとから補正がきかないからです。特に顔の白トビの確認は重要です。撮影テンポがとまってしまうこともありますが、仕方ないですね。

◆アスペクトレシオ
 被写体の何かを強調するような場合、通常の3:2から16:9等に変更することがありますが、これも戻しわすれに要注意です。

◆被写界深度
 85mmF1.4のレンズを使うことが多いですが、モデルさんとの距離が近くなると、絞り解放だとピントがあうのは目の周辺だけとなってしまうため、あえてf2あたりまで絞るようにしたほうが、いい場合があります。このとき、モデルさんのバックの壁とは少し距離をとってもらいましょう。

◆ファインダー
 設定ということではないですが、スタジオ撮影の場合、直射日光がないのでファインダーをのぞかなくても、背面の液晶画面でも構図確認などができるので、最近では、ファインダーをつかうことは減ってきています。モデルさんの表情などを目で直接確認できるということも、あるように思います。

なお、タイトル写真の設定は
f2、1/320
です。
なお、本記事の写真はすべて85mmF1.4のレンズを使用しています。


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