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心理学でデザインを操る その2

企画がだいぶ置いてけぼりになってしまっていましたが、心理学を効果的に使ってデザインの効果を高める方法を解説していく第二弾になります。

改めてデザインと心理学の関係を見ていきましょう!

1.Fの法則・Zの法則

人の心理は視線の位置や動きに強く現れます。その動向は判断する際の意識にも影響を及ぼしているのです。

視線の動きから【Fの法則、Zの法則】というものがあり、人は左上のものから右に向かって視線を動かすということがわかっています。

この視線の流れを利用してデザインや商品を掲出することで、より購買効果を引き上がることもできます。

最も身近で関わりの多いものだとWEBサイトが挙げられます。普段何気なく見ているサイトの構成も、この法則を駆使して作られているのです。

左上から右上に目線が流れる導線上に、狙ってタイトルやトピックス、バナー広告など特別な情報を配置していくことでアクセス数を増やします。

こうした作用は、自動販売機の商品の並びなどでも用いられており、左上に売れ筋・売り出し中の商品を並べることで売り上げを操作していたりします。

人間の心理効果は、こうしたレイアウトでも考慮されて作られているというのは面白いですよね!

2.フォン・ベゾルト効果

皆さんは、広告やWEBの商品を見て「美味しそう!」「かっこいい」など、気持ちが盛り上がったことはあるでしょうか?

しかしながら実際に購入して家で商品を見たときに「思っていたよりも・・」と感じたことはありませんか?

それは、広告や宣伝ツールが色の対比効果を利用して最大限、商品の魅力をアップさせているからなのです。

これは色彩心理学に基づいた考え方で、色と色の組み合わせがとても重要視されます。「対比効果」と呼ばれる現象により、同じ色でも組み合わせる色によって違った見え方や、違った色に感じることがあるのです。

宝石店のショーケースには、紺や濃い小豆色のビロードが引かれていることが多く、対比効果が利用されている。背景が濃い色だとジュエリーがより鮮やかに見え、その美しさが際立ってくるのです。

これは、実物の場合はもちろんですが、デザインの分野でももちろんで、広告や写真の見え方も隣接している色の対比で見え方がグッと変わってくることになります。

食品サンプルや料理などの色が映えるのも黒などの濃い色が多いです。黒には高級感を連想させるイメージもあり、料理や食品をより美味しくみずみずしく見せる効果があります。

単純に色の対比だけの問題ではありませんが、こうした効果を使うことでよりいっそう素材を良く見せることもできることを覚えておくと作品に生かせるかと思います。

3.クルーゾフ効果

皆さんはスーパーやデパートの店内を見た時、売り場ごとに異なる照明が使われていることに気付いているでしょうか?

ここでポイントになるのは明るさともう一つ、光の色合いの尺度を表す「色温度」です。

色温度が高い高い順に、昼光色、光白色、電球色と言います。

色温度が低いと穏やかで温かみを感じる印象になり、逆に色温度が高くなれば、爽やかで明るい印象を与えます。

例えば、昼光色の白や青みのある光だと野菜や果物の色がくっきりと見え、よりみずみずしさが引き立ちます。同じ食品でも、パンや惣菜には焼きたて作り立てを連想させる暖色系の電球色がよいとされています。

化粧品売り場では、柔らかな昼白色の照明でシミやシワが目立たないようになっています。
他にも、奥を明るくすることでお店に入りやすい演出をしたり、売り出しの商品の棚を明るくするなどの手法も良いでしょう。

このように、照明には人の購買意欲をそそるような心理効果をたくさん取り入れることができるのです。


いかがでしたか。
デザインを作る際や、モノを売るのにこうした効果を利用すれば、より見る人に強い印象を与えることが可能になりますよね。

ぜひ皆さんも、日常の中で確認してみて下さい。実際に参考になることばかりです!

次回もぜひ見てみて下さいね!

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