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海士町でぼくは「何を見て、何を学び、何を考えたか」

今更ながら、7月5日をもって海士町での生活が無事終わりました。(いや、一度事故って顔が血まみれになったので無事ではなかったですね笑)

毎日色んなことを話して色んな所に行き、初めての島生活も今思えば一瞬でした。

学業との両立はなかなか難しく、それ故にホテルで学ぶチャンスを逃す場面も多々ありました。


さて早速、この3ヶ月ぼくが具体的に何をしてきたのかについていくつか例を挙げると

○サウナ好き経営者の会に参加
○島中に食材を採りに
○経営MTGの議事録
○パントリー大大清掃
○建築関係者の島案内
○銭湯企画
○・・・

だいたいこんな感じ。


このnoteでは

僕が海士町で

「何を見て、何を学び、何を考えたか」


3つの出来事からまとめました。
僕と同じようにホテルについて勉強している方の参考になればと思います。ぜひご覧ください。



❶銭湯企画からみえた銭湯以外のこと

銭湯企画は一番時間とエネルギーをかけました。これについては別のnoteで詳しく書いているので興味ある方はぜひ読んでいただければ嬉しいです。いや、大喜びです。


大浴場の解放期間が無事終わり、ホッとした反面、見えたこと、考えるべきことがいくつかありました。

全部書くことはできませんが
例えば、銭湯に入ったあとに館内をウロウロ散策する人がいたこと。
多分、この人は元々Entôに興味があったんだと思います。そういう人が実際にいるってことはきっと他にももっといるでしょう。

島民向け館内ツアーとか、何かEntôに入るための、入りたくなるためのフックを仕掛ける必要があるのではと考えました。

こういう人は想定していなかったのですが、こうやって銭湯というコンテンツを通してEntôに来ることができたならこの企画に他の意味も生まれたと言えるのではと思います。


他には、立ち上げの時にスタッフから「もっと島民が入ってきてもいいのにね」とか「島の人に対しての時間を増やしたい」といった本音を聞いたこと。

少し話は逸れますが、EntôのHPにはこういう言葉が書かれています。

私たちのもてなしは、眼前に広がる手つかずの地球(ジオ)の風景です。Entôは、ジオパークの拠点施設であり、ジオパークに泊まれる宿であり、島で暮らす人と訪れる人が交わる場所でもあります。
Entô公式HPより

「島で暮らす人と訪れる人が交わる」という部分

Entôの強みの一つとして、「海士町にある」もっというと「海士町のおもしろい人が住んでる島にある」というところです。
島で暮らす人がEntôに出入りするってなったら良い悪いはともかく不思議な面白い光景が見られるんじゃないか。

先程言ったように、スタッフの中には島民に対してもっと時間を割きたいという想いを持つ人もいます。

普通のホテルにはない感覚が生まれている?いや、Entôはホテルじゃない。拠点であり宿であり交わる場所。だからそういうホテルらしからぬ想いが生まれているのではと思います。

これはまさに自分の理想の宿の姿であり、学ぶべき所だと心に刻みました。

Entôで開催された「まるどマーケット」
素敵すぎるホテルの姿


❷表裏一体とはこのこと

僕はEntôの旧館に住んでいて、同じようにホテルに住む人との共有キッチンがあります。2022年3月31日、僕が初めて来島した日に館内紹介の時にこのキッチンを見て衝撃を受けたのを今でも鮮明に覚えています。
決して住みやすいといえる環境ではありませんでした

ひと月ほど我慢しましたが、同じようなEntô住人の生活の質が悪いのは何故か許せなかったので半日かけて大掃除をしました。床磨きからレイアウトを変えたり、椅子を追加したり…

また、2週間後に次は新入社員のFさんと二人でキッチン周りのいらない食器の数を数えて倉庫にしまう作業をし、キッチンが最初の1.5倍ほどスペースが広がりました。掃除後の生活では確実にQOLあがりました。「給料欲しいわ、、」って愚痴こぼしながらきれいにしたのが懐かしい...

大掃除中の写真
果たして今でも綺麗に使われているのだろうか...

ここで、「どのホテルもオモテがきれいであることはもちろんだがウラはどうだろう。」という疑問が生まれた。
2018年、19年にリゾートバイトで訪れたホテルでもそうであったが、事務所も含めた裏側が雑多であると何となく働いている時の脳内も雑多になってしまいます。

お客さんがそう感じていなければいいという人もいるでしょうが、そういう物理的な問題ではなく

働く側がどこか窮屈で、余裕がなくなる

そういう感覚があります。

そういう意味で、自分たちの生活環境を良くするほかにもホテルの裏側をきれいに整えることは思っている以上に重要なことではないかと感じました。

(誰かがホテルに住み込むことで解消することなのかもしれない。面白いビジネスになりそ。)

いつ見ても洗練されてて美しいエントランス空間


❸常にワクワクを探してる

これはかなりおもしろいし良いなぁと思ったこと。Entôのスタッフたちは仕事以外でも常に何か面白いことを探して実行していました。面白いイベントを公に開催するわけではなく、個人的にやりたいから人を巻き込む。

流しそうめんしたいなって急に近くの山から竹切ってきて、色んなまちの人集めてEntôの芝生の斜面でやろうとしたり、夜に映画会やろーってナポリタンとエモい映画でチルしたり。
(ちなみにそうめん流しは竹を切ろうとして手を切った人がいて中止になった笑)

流しそうめんのセットは作ったが実現せず...


Entôを遊び倒すように色んなことをする様子に僕は衝撃を受けました。色んなメディアや雑誌に取り上げられてるホテルで遊び倒してるやんって。(Entô代表の青山さんがオッケー出したら基本なにしても大丈夫な気がした笑)

「自分が楽しむためでありEntôのためになるようなこと」

ただ遊んでるように見えて実はスタッフの娯楽になっていたりしている。
都会のように遊ぶ場所が多くはない環境だからこういう動きは余計に大切になってくるし、そうやって自発的に動きやすい環境を作っているのも島ならでは。(いや、Entôならでは?)

自分がやりたい輪とEntôのためになる輪

自分がやりたい輪には大きなエネルギーが生まれます。誰でもそうだと思います。

ただ自分がやりたいだけじゃ何も生まれないのではないか?
Entôのため、ゲストのため、スタッフのためになる輪と重なった時ってもう最強で無敵。

その状態が生まれる環境って具体的にどうやってつくるのだろう。このnoteを書きながらまた新たな疑問が生まれてしまいました。
まだ答えは出ず...

Entôではワクワクして何か動いているスタッフを見るのが楽しかったし、その遊び心は大事にしていきたいなと強く感じます。


そんなこんなあり、海士町での3ヶ月はあっという間でした。
初めて経験することや学んだこともいっぱいありましたが、何より奈良から遠く離れた島で頼れる仲間ができたというのが自分にとって大きな財産になりました。

ただ普通に学校に通っていても出会えないような人たちに出会える、それがTOUCAの魅力であり醍醐味です。

柳川でも仲間を見つけられるよう全力で駆け抜けます。今後も応援していただけたら嬉しいです🙌

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