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【動物園歌会ふたたび】短歌修行 いちにち一詠 #2



六日目



題「向」
向日葵の種も日向に乾涸びて駆けぬけるゼブラのストライプ うーたん

題「眠」
白玉が煮えてふわっと浮き上がるみたいに眠りから覚めてゆく ぽめ
 

七日目



題「七夕」
たまにしか会えないひとに会う朝に七夕飾りはためいていて うーたん

題「星」
これまでもこれからも分かり合えないよ君は頂点から星を書く ぽめ

八日目



題「打」
代打打者出されたエース ダグアウト裏に空集合がどよめく うーたん

題「選」
先輩とは打ち解けたから手紙にも忍者のレターセットを選ぶ ぽめ

九日目



題「暗渠」
公園を再整備してシティ・ポップ暗渠の上をさらさらゆくよ うーたん

題「雨」
生活も転がっている石ころも全てポエムにしてしまう雨 ぽめ

十日目



「自由詠」
わからない「平城京」と納豆と 距離があるから語呂になるのか うーたん 
私から逃げられぬことサイダーのラベルびりびり剥がして捨てる ぽめ