花小金井の住宅街にある子連れにもやさしいイカしたラーメン店。〈麺尊RAGE RENEGADES_小平市花小金井2丁目〉
お盆休みに部活が休みの息子のリクエストでストリートカルチャーが疾走するビブグルマンのラーメンを食べた話。
荻窪にあるミシュランビブグルマン(ミシュランの価格以上の満足感が得られる料理)に2016年から8年連続選出されているラーメン店『麺尊RAGE』。
その2号店が、花小金井駅の北口の小平合同庁舎の先の、ほぼ地元の人しか通らない住宅街にやって来たのが2020年の6月。
店の名は『麺尊RAGE RENEGADES(メンソンレイジ・レネゲーズ)』。
アメリカのロックバンド『Rage Against The Machine(レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン)』から“RAGE”。
“RENEGADES”はRATMのメンバーが個人的に没頭した曲によるカヴァー・アルバムのタイトルからとったという。
なんてうんちくを語りたくなる夏。
店頭のトレードマークの合掌し祈る手に挟まる箸のフラッグに気分は乗り遅れた夏フェス。
お子様ラーメン(ジュース付)にチャイルドシートが用意されるベビーカーOKの子連れでも安心して訪れられるストリート系なラーメン店。
券売機で昼は濃厚、夜は端麗となる昼の煮干そばをポチとして空いている席に。
疾走感溢れるストリートカルチャーがあそこにここに散りばめられる店内で、小さな子とお父さんとお母さんが楽しげにラーメンを頬張っている。
働くサラリーマンに休日の若い夫婦にポパイとオリーブを愛読していたと思う高齢の夫婦が思い思いに楽しむラーメン。
ゆったりと配置されるテーブルの距離感が心地良さ。
壁にかかるスケボーに埋め込まれるスピーカーから流れる「ENDLESS SUMMER NUDE」。はしゃぎすぎた夏の子供なんて頃が懐かしい。まったくはしゃげなかったな夏なんてセンチになりがらリズムにのる。
息子とポツポツと最近どうなんてスマホを眺めながら会話のようなものを取り交わしていたら届く煮干そば。
雷紋が縁取られた白い器。大判のピンクの肉が横たわり、緑の小葱と紫の玉ねぎのアクセントと、泡立つ汁に泳ぐストレートの麺。
これでご飯3杯食べられるルックス。
いただきますとスープを啜るとがつんと煮干しのパンチ。
それでも苦みやえぐみを感じさせない、ぼってりとした濃いコクを少し強めの塩けが包むスープ。
うん、おいしい。
ぱっつんと切れる真っ直ぐな麺はスープを纏い喉をかけるしあわせ。
かぶり付く桃色の肉はやわらかくしなやかで旨みが溢れてたまらない。
ふわっと浮かぶ穂先メンマのやわらかな食感も好き。
紫の玉ねぎをスープだ麺だにからめて玉ねぎの噛み心地を楽しむ終盤。
どんぶりを持ちあげて最後までスープを飲み干して満足に浸る。
息子もご満悦。
ごちそうさまと席を立とうとしたら、隣の席に運ばれてくるとタレが和えられた替え玉。
あ、そうだこれ忘れたと後悔。
次は絶対に替え玉を2回は頼むと心に刻みご馳走様。
(は)
【麺尊RAGE RENEGADES】
東京都小平市花小金井2-18-17
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?