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2021年も始まって1ヶ月経つけど、2020年の自分史を絵でふり返ってみた

本当は2021年の年始に公開しようと思っていたのだけれど、ばたばたしてるうちに、うっかりほったらかしていました。やや季節はずれになりつつありますが、去年のふりかえりと今年の抱負を公開しておきます。
(公開日:2021年1月23日)

絵と仕事を両輪で続ける30代も後半戦。
2020年は、いいこともあったし、かなしいこともあった。2021年は正月早々に落ち込むようなこともちょこっとあった。

かなしいことを書くこともできるけど、ここはひとつ自愛の精神で。2020年に描いた絵をもとに自分の1年間を前向きにふり返って、2021年を明るくスタートしていこうと思います。(だらだらした内容、ご容赦ください。)

(1月ー3月)パレットクラブ卒業生コースを修了

2020年の冒頭は、3年通った画塾・パレットクラブスクールの、
最後の3ヶ月でした。

【1月】これはブックデザイナーの大御所・名久井直子さんの授業課題で描いた絵。うまく描けなくて、仕事も忙しくて、泣きそうになりながらちくちく課題を描きました。名久井さんがこの絵を見て「最後にホームランかっ飛ばしてきたねー!」と言ってくれて嬉しかった思い出。名久井さん、これからも私、がんばります。

【2月】パレットクラブで受けた、菊地敦己さんの最後の授業課題。想田和弘氏の「演劇」DVDパッケージをテーマにしました。会社員生活で身につけた「ブレストの鬼」である自分が発動。菊地さんが「(納品された絵を見てデザインの)やる気が出ましたよ」とおっしゃってくださり、めちゃくちゃ励みになった。菊地さん、私これからもがんばります。

【3月】パレットクラブ卒業制作展で描いたパチンコの絵。コロナで開催も危ぶまれた時期でした。この絵を描くために、近所のパチンコ屋に生まれて初めて足を踏み入れて写真を撮影させてもらったり、パンフレットをもらってみたりと取材したのが楽しかった。

▼そして、パレットクラブを卒業した3月に書いたこの文章は、自分のアイデンティティの真ん中あたりにある話。もう一回載せておく。

(4ー6月)コロナで日常がみるみる変わった

この3ヶ月が一番生活変化が激しかった時期だと思う。マスクについて、コロナについて、オンライン会議について…たくさん絵を描いている。

【4月その1】マスクが入手困難になって、ドラッグストアの行列に並んだ。

【4月その2】「大いなる 嵌め殺し窓 鳥雲に」堀本裕樹
 オンライン開催となった句会「東京マッハ」を鑑賞した。

【5月】「ほめられない よけいなことが 好きだから」
緊急事態宣言下で、気持ちがとじこもりがちだった時は俳句を詠んでた。


【6月】会社では、オンライン会議が日常に。前職は会議が爆裂に多かった。チームプレイ重視の組織だったので仕方なかったと思うけど、この絵みたいな景色を毎日、毎日、ずーっと見ていたような気がする。


▼そうそう、4月には妹夫婦がクラスター感染に巻き込まれてた。懐かしい。ちなみに、この事件の後、10月にはこの妹夫婦のもとへ双子の可愛い赤ちゃんたちが無事に生まれてきました。ほんとうによかった。

(7月ー9月) 続けてればいいことがあると思った


この時期は、希望の職種で中途採用試験をなんとか突破し、ここ数年ずっと悩んでいた会社員生活の変革に光が見えてきた時期でした。加えて、イラストレーションの方でも幸運が舞い込みました。努力というのは続けてみるものだな、とようやく思えたシーズン。

【7月】島田彩さんのこの名文に、私の絵がコバンザメ的に便乗。
(あ、「カニの話」と「お父さんの話」の島田さんが、私のドローイングをトップに使ってくれた!ちょう嬉しい!)と思っているうちに、あっという間に話題沸騰。島田さんのこのnoteは読み返すたびに心が洗われるので不思議です。


【7月】MOUNT tokyoのグループ展「Traveler」に参加。この絵「とける輪郭」は、この展示のあと、私に思いがけず幸運を呼んでくれた。後述。


【8月】唯一、紹介できる絵がない月。会社員の私が忙しくて、クライアントワーク以外の絵を描けないでいました。6月からひっそりと受けていた中途採用試験を経て、内定をいただいた時期でもあります。8月は転職&退職交渉に手一杯でした。この時期に描いていたクライアントワークの絵は、まだここでは公開できませんが、またそのうちに…!2021年に公開予定です。

【9月その1】お世話になっている「寺子屋」のメインビジュアルに、懐かしい絵を起用いただきました。退職に向けて加速度的に増える引き継ぎ業務に飲まれそうになっていた時期だからこそ、「ガンガンいこうぜ」という自分の絵に鼓舞されてました。

【9月その2】そしてこれです!成原亜美さんの素晴らしい装丁によって、7月のグループ展で描いた絵が、韓国女性文学シリーズ『第九の波』(書肆侃侃房)​の装画に。書店で並んでいるのを見たときはすごく嬉しかった。
私の2020年史に残る幸運です。


(10月ー12月)転職と山田塾。自分の絵を肯定すること


【10月】月光荘&いか文庫さんとのコラボ企画に参加しました。あらかじめ選んでいただいた本と絵の具から、イメージする絵を描くというもの。イエローオレンジ。私の大好きな色をテーマに当ててくれた、月光荘のサワイさんに感謝です。

ちなみにこの絵はオンラインで購入も可能です!↓

【11月】退職&転職で、人生最上級の激動・オブ・激動のシーズン。にもかかわらず画塾「山田塾」に通い始めるという無茶をする私。とにかくできる範囲でドローイングを続けました…。人生がこんなに目まぐるしくても、ちょこちょこ絵は描き続けられる人でよかったね、と自分を讃えたい。そんなに立派な絵じゃなくても、描き続けることは力になると信じる。

【12月その1】「ダ・ヴィンチニュース」の特集用に描いた挿絵が公開。絵本が大好きで、だからこそ子供向け教材の世界に入った私なので、いくらでも描くよ!という気持ちで楽しく描きました。

クリスマスに贈りたい絵本

【12月その2】しめくくりはこの記事の絵。
7月にnoteで絵を使ってくださった島田彩さんから、嬉しいお誘いをいただいて描いたものです。山田塾で「いつもの自分の絵を全肯定してくれる方と仕事をするのが理想ですよ」と聞いていた矢先、このお仕事でご一緒した皆さんが「そのままで、いつもの絵でお願いします」とあたたかく受け止めてくれて幸せに思いました。noteで出会えた島田さんとの夢のコラボ。noteの「みんフォト」機能にも感謝したいと思います。ありがとうございました。

納品_島田彩さん2020年表


まとめ

こうふり返ってみると、2020年は、イラストレーションを通して初めて色々な形で社会と繋がれるようになってきた1年だったように思います。
転職したことで絵に向き合う姿勢も新たになり、自分の人生がポジティブに加速していくような感覚もあります。ようやくです。何年も前から考え続けていた景色が、徐々に実現してきました。

2021年も、ひとつひとつの機会を大切にして、イラストレーションをきっかけに社会と繋がり、日々を照らしてゆきたいです。


おまけ。↓ポートフォリオサイト、少し更新しました。
絵のご依頼について「ご依頼してもいいのでしょうか?」と控えめにご連絡をいただくことがなぜか多いのですが、いつでもお気軽にご依頼ください…!


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