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第32回鹿児島県高等学校演劇冬季県大会

先日、Facebookで鹿児島県劇協議会がアップしていた鹿児島県高等学校の演劇冬季県大会。

今週末の高等学校演劇連盟の冬季大会プログラムが分かりましたのでお知らせします。 高校生たちの若さ溢れる演劇、ご覧になりませんか? <2月10日(土)11日(日)> ...

Posted by 鹿児島演劇協議会 on Thursday, February 8, 2024

11日は午後から鹿児島市で予定が入っていて、午前中だけなら行ける!しかも、11日の午前には母校が入ってる。

というわけで、9時目掛けて会場入り。

演劇自体はこれまでたくさん見てきたけど、高校演劇を生で見るのは昨年7月の全国高等学校総合文化祭で大同大学大同高等学校の「ヒッキー・カンクーントルネード」を見たのが唯一。

いや、もうひとつ。私の趣味に観劇が加わるきっかけとなった高3のときの文化祭での母校の演劇部。

会場の中央公民館に着くと舞台上では各校が舞台係と打ち合わせ中。なるほどこういうところも見られるのね。

プログラム1つ目は鹿児島女子高校。いきなり舞台が始まると思いきや9:15から5分間のリハーサルが始まる。どうやら音響と照明のチェックをする時間のようだ。この時間にも各学校の色が見えてとてもおもしろかった。

鹿児島女子高校「放課後クラブ」

この日、ひと組目とあってリハーサルの緊張感が伝わってきた。声出しで今日の朝ごはん言わせてたのが面白かった。

序盤、セリフが走っている印象。クラスでは蔑まれている子が「放課後クラブ」では仲いい子がいるという状況は人間の多面性が表れていてよかったが、「放課後クラブ」が何なのかがいまいちよく分からず、あのタイミングで主役の子がクラスで上手くいっていないことを放課後クラブの友人が知るのもピンとこなかった。またセリフのリアリティがあまり感じられなかった。

それぞれの関係性(特に先輩との)は面白かった。

上演時間26分

上演後、他校の中から1校が割り当てられ講評の時間がある。生徒と先生から一言ずつ。これも高校演劇らしくておもしろかった。

甲南高校「三晩三日夢物語」

※おそらく完全に母校の欲目です

鹿児島女子校のリハーサルではたくさん舞台上にいたけれど、今度は2人きり。テキパキと照明、音響のチェックを終わらせ、時間が余ったので2人で声出しをしていた。他校と比べて自立している感じがバリバリ出ていてすごく好印象でした。

部員が2人しかいないのか、俳優が2人しかいないのか分からないが、敬語で音響係、照明係とやり取りしており好印象だった。

タイトルは千夜一夜物語から来ているのか分からないが、主人公の夢の中に「願いを叶える」という妖精?が出てくる場面と学校での場面が繰り返される構成。脚本がおもしろく、メリハリの効いた構成で笑いあり、時事ネタを含む考えさせられる内容あり。舞台の使い方など演出もおもしろく、ふたりとも演技もうまく惹き込まれた。

なかなか難しいだろうけどたくさんの人に見てもらいたいと思える作品でした。是非、卒業してからも演劇を続けてほしいと思いました。

上演時間23分

屋久島高校の生徒さんの講評が落ち着いていて内容もとても良かった。屋久島高校の舞台もおもしろいんだろうなと思う講評でした。

おそらく演者ふたりのご両親と思われる方が、終了とともに帰られていたのだけれど、せっかくなら他の高校も見た方が、自身の子どものいいところがより分かるのに残念だなと思っちゃいました。迎えに行っただけかもだけどね。

志學館高等部「ユメ カタリ」

リハーサルからテンパっててバタついてる印象。こちらは音響と照明も自校の生徒のようで、タメ口で指示を出していた。ピンスポを使っていたのは4校中志學館だけだった。

「夢」違いだけど、前の甲南高校と夢被りだったのはちょっとだけ気の毒でしたが、脚本はありがちな設定ながらもおもしろかったです。

上演時間24分30秒

池田高等学校「とある企業が高校生に及ぼす精神的悪影響に関する研究」

リハーサルからハイテンションで楽しそうと思う一方で、顧問の先生がバリバリ引っ張ってる感じが残念でした。

プロジェクターを使ったり、内容が攻めていたりで意外と自由な校風なんだなと思わされました。

他校は全体的に同属性な生徒が多いなと思う中で、一番色んな生徒がいた印象。

前半と後半のギャップで中高生の内面を表現していたのがおもしろかったけれど、前半あんなにバタバタする必要あるのかなという点は疑問。


全体を通して

4校とも学校を舞台にした作品だったのが気になった。生徒が書いているから学校が舞台なのか、生徒が演じるためリアリティを持って演じやすいから学校なのか分からないが、他人を演じることで役の人物の心情を考え疑似体験することも意義のひとつではないのか。各校とも舞台が学校という極めて近しい場所になっていたのは残念でした(4校以外はそうじゃなかった可能性も高いですが)。


あとから聞いた話だとこの大会は最優秀作品も生徒間の投票で決まるそうで生徒主体の大会とのこと。ひょっとすると一番おもしろい大会を見にいけたのかも知れません。これからも機会があれば県大会や各校の公演(あるのか?)を見に行ってみようと思います。



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