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アトリエ「円盤に乗る場」4/1プレオープン!

演劇プロジェクト「円盤に乗る派」代表のカゲヤマ気象台です。私たち円盤に乗る派は、この度独自のアトリエ「円盤に乗る場」をスタートさせます。

2019年秋、このnote上にて、円盤に乗る派は「演劇にまつわる上演以外の様々な営みにアクセスできる場」として、複数のアーティストと共同するアトリエの構想を発表しました。それと同時に有料webマガジン「円盤に乗る場」を開始し、カゲヤマの演劇論や団体の活動レポートをはじめ、不定期のイベントの開催などを行いながら、アトリエの開設に向けての準備を進めて参りました。

そしてこの春、ついにアトリエ「円盤に乗る場」をプレオープンさせる運びとなりました。これまでご支援くださったみなさま、本当にありがとうございました。

この1年ほどは新型コロナウイルスの影響もあり、あらゆる活動が衰退していくことが危惧されています。しかし、未来に向けての思考をやめるわけにはいきません。これから、この場所をあらゆる交流の場として発展させつつ、創作の試みを発信しながら、来たるべき未来に演劇の、芸術の知恵を生き延びさせる方法を模索したいと思います。

アトリエ「円盤に乗る場」とは?

アトリエ「円盤に乗る場」は、円盤に乗る派が都内に構えた小さなアトリエです。15組ほどのアーティストでひとつの集団を形成し、この場所で様々な活動を展開していきます。

活動内容は自らの創作活動、ワークインプログレス、個々人の興味に基づいた部活動(詳しくは後述します)、リサーチ、会議…などなど、公演のような「作品の発表」以外の、創作にまつわるあらゆる活動となります。

ここでの活動はオンライン配信を含む、様々な方法で発信します。観客とアーティストは多様な手段で関係をとることができ、それによってただ作品を介するだけでは形成され得ない、偶発的なつながりが生み出されたらと思います。

4月1日よりプレオープン、2021年12月に本オープンの予定です。

参加アーティスト

朝比奈竜生(ドラマトゥルク志望)
亜人間都市(黒木洋平・藏下右京)
遠藤麻衣(俳優、美術家)
渋革まろん(批評家)
田上碧(ヴォーカリスト、アーティスト)
立蔵葉子(俳優、梨茄子主宰)
辻村優子(俳優)
鳥公園
長沼航(俳優)
中村大地(作家、演出家)
humunus(小山薫子・キヨスヨネスク)
三野新(写真家、舞台作家)
矢野昌幸(俳優)
y/n(橋本清・山﨑健太)

展開コンテンツ

・日常的な活動
円盤に乗る場のアーティストが、創作やリサーチなど、自らの日常的な活動を行います。その模様はなるべく配信され、また活動によっては現地での見学も受け付けます。

・部活動
各アーティストは自発的な興味を基に「部活動」を創設し、活動にあたります。部活によってはwebマガジン「円盤に乗る場」購読者の方も参加可能です。表現分野や作風、立場を超えてただ「興味」をベースにつながり、刺激を与え合うことで、各人にとって新たな気づき、発見を得られるきっかけになればと思います。活動内容はnoteにレポートを掲載する他、発表会などを通じて公開予定です。

現在創設が検討されている部活
・歌
・フェミニズム/クィア研究関連文献
・英語、外国語
・経済システム
など

・交流会
月に一度、アトリエをオープンにし、交流会を開催します。webマガジン「円盤に乗る場」購読者の方も参加できます。「円盤に乗る場」参加アーティスト以外に、その招待者も参加可能であり、ラフな場で様々な議論を繰り広げられたらと思います。
(新型コロナウイルスの拡大状況に応じて形態を変更する可能性があります。)

・月イチコンテンツ(β版)
参加アーティストが毎月持ち回りで何らかのコンテンツを発表します。発表内容は完全に各アーティスト次第になるため、現時点ではどんなものが出てくるかまだ未定ですが、試作品のパフォーマンスや芸術論のプレゼンテーションなど、多岐に亘るものになると予想されます。オンライン配信を基本としますが、現地での参加も可能です。

発表予定アーティスト
5月 田上碧
6月 中村大地 
7月 y/n
以後順次決定

参加方法

アトリエ「円盤に乗る場」は、引き続きこちらの有料webマガジン「円盤に乗る場」をプラットフォームとします。月額500円でご購読いただくことで、日常的な活動の配信、見学、部活動、交流会など、あらゆるコンテンツに参加可能になります。

4月のスケジュールについてはこちら

月イチコンテンツ(β版)に関してはご購読者の方以外でも参加可能ですが、購読いただくと特別料金にてご参加いただけます。

アーティストプロフィール

亜人間都市(黒木洋平・藏下右京)
2015年より東京を中心に活動する演劇ユニット。劇作・演出の黒木洋平と、俳優の藏下右京による。冗談のような話が、真実味を持って迫りくる瞬間の戸惑いや葛藤を描く。
2017年、どらま館学生演劇コンペティション(審査:宮沢章夫ほか) にて優秀団体に選出。現在、新型感染症の影響で活動を小休止しつつ、2022年2月予定の次回公演に向けて調整中。

黒木洋平(劇作家・演出家)
1994年生まれ、香川県出身。2015年より演劇ユニット「亜人間都市」を立ち上げ、演劇作品の発表を行う。自分ではない誰かの声が聞こえる感覚から戯曲を立ち上げ、俳優の発話を通して「誰かが言いたかった/言えなかった言葉」に別の可能性を与える創作を目指す。2017年、クマ財団クリエイター奨学金の第1期生に選出。

藏下 右京(俳優)
1993年生まれ、大阪府出身。亜人間都市では主に俳優として創作に関わっており、直近では『鳥類学フィールド・ノート』に出演。また、俳優が企画から演出まで行うユニット「藏下右京 × 渕上夏帆 二人芝居」も主宰している。

遠藤麻衣(俳優、美術家)
1984年生まれ。主な展覧会として、「彼女たちは歌う」(東京藝術大学 美術館陳列館、2020)、「新水晶宮」(Talion Gallery, 東京、VOU, 京都、2020)、「When It Waxes and Wanes」(VBKÖ, ウィーン、2020)、「アイ・アム・ノット・フェミニスト!」(ゲーテ・インスティトゥート東京、2017)などがある。 パフォーマーとして小林勇輝「Stilllive」(ゲーテ・インスティトゥート東京、2019)、俳優として指輪ホテル「バタイユのバスローブ」(naebono art studio, 札幌、BUoY, 東京、2019)に出演。2018年に丸山美佳と「Multiple Spirits(マルスピ)」を創刊。主なエッセイに「毛むくじゃらの山」(蜘蛛と箒『原稿集』、2020)など。

渋革まろん(批評家)
京都演劇ガイドブック『とまる。』(2008〜2012年)を創刊・発行。「チェルフィッチュ(ズ)の系譜学――新しい〈群れ〉について」(『ゲンロン9』 2018年10月号)でゲンロン佐々木敦批評再生塾第三期最優秀賞を受賞。論考に「「わたしたち」の健忘症、あるいはエクソフォニーが開く〈夢の脈絡〉」(『多和田葉子/ハイナー・ミュラー 演劇表象の現場』、東京外国語大学出版会、2020年)等がある。

田上碧(ヴォーカリスト、アーティスト)
2014年頃より、野外から劇場空間まで幅広い場で体ひとつで歌うことから活動を始める。歌うことの行為や現象としての側面を浮き彫りにするパフォーマンスや、歌と語りを織り交ぜた楽曲の演奏、即興演奏や詩作など、シンプルな実践を通して、声と身体による表現の可能性を探っている。
http://aoitagami.com

立蔵葉子(俳優、梨茄子主宰)
2005年劇団・青年団に俳優として入団。青年団のほか、五反田団、ミクニヤナイハラプロジェクト、木ノ下歌舞伎、円盤に乗る派などに出演。
2013年より創作用ユニット「梨茄子」を主宰。小さい場所向けのパフォーマンス作品、メールマガジン、短歌などを作っています。

辻村優子(俳優)
静岡県浜松出身。俳優。新国立劇場の演劇研修所を出たあと舞台を中心に活動。七夕の短冊や手紙など身近なモチーフを使ったワークショップをしたり、美術モデルやセラピストの体験から考えたことなどをもとにパフォーマンスをしたりもする。主な出演作に篠田千明『非劇』劇団朋友『残の島』松井周の標本室『セルフサービス』など。

鳥公園
2007年に劇作家・演出家の西尾佳織が結成。「正しさ」から外れながらも確かに存在するものたちに、少しトボけた角度から、柔らかな光を当てようと試みている。結成以来、全作品の脚本・演出を西尾が務めてきたが、2020年より和田ながら(したため)、蜂巣もも(グループ・野原)、三浦雨林(隣屋)の3人の演出家をアソシエイトアーティストに迎え、西尾は劇作と主宰業を担う新体制に移行。

長沼航
23歳、男性、現在は大学院に通いながら主に俳優として演劇創作に携わっています。演出もほんのりやります。そろそろ戯曲を書きたいです。散策者とヌトミックのメンバーです。夢は呪術を扱えるようになることと鎮座DOPENESSみたいなパフォーマーになることです。よろしくお願いします。
最近の作品
演出:2021/02/13-4 長沼航『結ぼれ』@横浜人形の家 あかいくつ劇場
出演:2021/04/27-8 ヌトミック『波のような人』@愛知県芸術劇場小ホール

中村大地(作家、演出家)
1991年東京都生まれ。東北大学文学部卒。在学中に劇団「屋根裏ハイツ」を旗揚げし、8年間仙台を拠点に活動。2018年より東京に在住。近作『ここは出口ではない』で第2回人間座「田畑実戯曲賞」を受賞。「利賀演劇人コンクール2019」では観客賞受賞、優秀演出家賞一席となる。舞台音響家としても、青春五月党など精力的に活動。一般社団法人NOOKメンバー。2020年度ACY-U39アーティストフェローシップ。

humunus(小山薫子・キヨスヨネスク)
俳優の小山薫子とキヨスヨネスクによる劇ユニット。2018年10月結成。
劇としての物語る身体表現を標榜し、声ー言葉ー身体の関係を考察する。 人間を取り巻く社会や環境、時に人間の外側への眼差しによって、それらの境界をテーマに作品を作っている。 環境や空間、風景の中にとけ込むかたちで存在できる身体の在り方と、風景に介入していくことによって見えていなかったものが浮き彫りになるような演技を模索している。都市や地方各地のリサーチから、その土地の歴史や風景、人々の営みから物語を立ち上げ、劇としてあるいはナラティブな身体表現を試みていく。
2018.12「海足を踏めない」(@ARAKAWA dust bunny)
2019.5「し/ま」
(@シャトー小金井ベースメント)IAFT TOKYO 19/20 x utcc 参加作品

キヨスヨネスク
1992年生まれ。俳優。劇ユニット「humunus」結成。声と身体の関係から、風景とそれらを構成する"空間の肌理"をいかに「うつし」「かたどる」かをテーマに活動。
主な出演作に、KUNIO14「水の駅」、円盤に乗る派「清潔でとても明るい場所を」、ホモフィクタス「灰と,灰の灰」、humunus「海足を踏めない」など。

小山薫子
1995年生まれ。俳優。物や環境音、気配と同価値に存在する事を体、声を使い試行している。2018年、多摩美術大学演劇舞踊デザイン学科を卒業後、劇団「ままごと」に加入。同年、劇ユニット「humunus」を結成。出演作品は、ままごと『ツアー』、円盤に乗る派『正気を保つために』、H-TOA 『moving』など。humunusでは『海足を踏めない』、『し/ま』を創作、上演。

三野新(写真家、舞台作家)
1987年福岡県生まれ。ニカサン主宰。 写真家・舞台作家。「恐怖の予感を視覚化する」ことをテーマに作家活動を行っており、見えないものを見る手法として、物語・写真行為・演劇を横断的に試行/ 思考しながら制作している。2017年より舞台芸術を主に制作するコレクティブであるニカサンを主宰。
www.aratamino.com

矢野昌幸(俳優)
1989年生まれ。俳優。山縣太一氏に師事。神奈川県川崎市出身。法政大学社会学部メディア社会学科卒業。主な作品は『ギニョル』作演出出演 :矢野昌幸

y/n(橋本清・山﨑健太)
演出家・俳優の橋本清と批評家・ドラマトゥルクの山﨑健太によるユニット(2019年結成)。リサーチやドキュメンテーションに基づく、パフォーマンスなどのプロジェクトを展開し持続的な活動を目指す。y/nは二項対立、矛盾、答えに達する以前の状態、検索不可能性=不可視性、匿名性、個人的な欲望、円を含意する。作品に『カミングアウトレッスン』(2020年2月)、『セックス/ワーク/アート』(2021年2月)。

橋本清(演出家、俳優)
1988年生まれ。東京都在住。演出家/俳優。日本大学芸術学部演劇学科演出コース卒業。2007年より個人の演劇ユニットである「ブルーノプロデュース」にて演出活動を開始。2019年には批評家・ドラマトゥルクの山﨑健太と「y/n」を結成。近年の演出作品に、櫻内企画『マッチ売りの少女』(作:別役実)[2020]、青年団リンク キュイ『景観の邪魔』(作:綾門優季)[2019]。出演作には、小田尚稔の演劇『是でいいのだ』[2016-2021]など。

山﨑健太(批評家、ドラマトゥルク)
演劇批評誌『紙背』編集長。WEBマガジンartscapeでショートレビューを連載。他に「現代日本演劇のSF的諸相」(『S-Fマガジン』(早川書房)、2014年2月-2017年2月)など。2019年からは演出家・俳優の橋本清とともにy/nとして舞台作品を発表。主な作品に『カミングアウトレッスン』(2020)、『セックス/ワーク/アート』(2021)。

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円盤に乗る場

¥500 / 月

演劇プロジェクト「円盤に乗る派」が運営する共同アトリエ「円盤に乗る場」情報ページです。詳細はhttps://note.com/noruha…

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