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【栄養士が教える】子どもの夏バテを予防する食事のポイント💡

こんにちは。キッズドクター所属の管理栄養士、佐藤と申します!暑くなってきて、なんとなく体がだるいなと感じていませんか? 昨年は統計開始以降最も暑い夏となりましたが、 今年も同じかそれ以上に暑くなると言われています。

暑くなってくると心配なのが「夏バテ」です。体がだるくて気分が悪いと感じたら、夏バテのサインかもしれません。

夏バテの予防と対策に大切なのが、食事をしっかり摂り、疲労を回復させること。今回は夏バテ予防におすすめの栄養素や食材をご紹介します!

💡夏バテはなぜ起こる?

夏バテは、暑い屋外と涼しい室内の温度差によって自律神経が乱れることで起こります。自律神経の乱れはストレスにも直結するため、夏バテになると夜うまく眠れなくなることもあります。暑くて寝づらいことも相まり、睡眠不足になることも少なくありません。睡眠不足によって十分な休息が取れないと、翌朝も体にだるさが残ります。

夏バテになるとこのような負のスパイラルが起こり、悪化すると免疫力も下がっていってしまいます。

💡子どもも夏バテするの?

子どもは夏でも元気に遊び回っている印象があるかもしれませんが、実は大人よりも夏バテしやすいと言われています。
理由は大人に比べて体の水分量が多く、体温が気温に左右されやすいからです。体温が気温とともに高くなると体力が奪われてしまい、夏バテにつながります。

だるそうにしていたり食欲が落ちていたりする場合は、夏バテの予兆かもしれません。子どもは自分の異変に気づきにくいため、周りの大人が様子を確認してあげましょう。

🍗食事で夏バテを予防しよう!ポイント3選

それではここから、夏バテを予防する食事のポイントをご紹介していきます!

① たんぱく質を摂ろう

夏はうどんやそうめんなど、喉越しがよくて冷たいものばかり食べがちではないですか?暑いとどうしても炭水化物に偏った食事になりやすいので、スタミナを付けるためにも、炭水化物と一緒にたんぱく質を摂取するようにしましょう
うどんやそうめんに温泉卵や炒めたお肉をトッピングするだけでもOKです。

② ビタミンB群を摂ろう

食事からエネルギーを作りだす手助けをしてくれる「ビタミンB群」は、暑いといつもより多く消耗されます。ビタミンB群を豊富に含む肉類や豆類、落花生、きのこ類を食事に取り入れてみましょう。

ビタミンB群は水溶性で、一度に体に取り込める量が決まっています。一気にたくさん食べても排泄されてしまうので、1日を通してこまめに摂るようにしましょう

③ 冷たいものは摂りすぎない

冷たいものばかり摂っていると胃腸が弱くなり、胃液の分泌が抑えられてしまいます。すると食事を摂っても栄養が吸収されにくくなってしまうので、冷たいものの摂りすぎには気をつけてください。

アイスクリ-ムや清涼飲料水などは控えめにし、水分は麦茶や緑茶などで摂るようにしましょう。氷は入れず、できるだけ常温に近いものを飲んでくださいね。

🍅夏バテ予防にピッタリな食べ物は?

前述のとおり、夏バテしない体作りに必要なものは「たんぱく質」と「ビタミンB群」です。ここからはたんぱく質とビタミンB群を豊富に含む、普段の食事にぜひ取り入れていただきたい食材をご紹介します。

① うなぎ(たんぱく質とビタミンB1)

7月24日は「土用の丑の日」 。この日に食べる代表的な食材といえば、うなぎですよね。うなぎにはたんぱく質とビタミンB1が豊富に含まれていて、滋養強壮の効果もあります。うなぎを食べることで夏の暑さに負けない体づくりができると言われていますよ。

今年は8月5日も土用の丑の日です。タイミングが合えばぜひうなぎを楽しんでみてくださいね。

②豚肉(たんぱく質とビタミンB1)

お肉類には体を作るもととなるたんぱく質が豊富に含まれています。そのなかでも豚肉は、牛肉や鶏肉よりもビタミンB群が豊富です。

特に「豚ヒレ肉」は脂質が少なく、健康的に補給できます。うなぎよりもリーズナブルで手に入りやすいので、日々の食事に取り入れてみてくださいね。

③ カツオ(ビタミンB12)

カツオには、血液を作るのに必要なビタミンB12が豊富に含まれています。
汗をかくことが多い夏は、汗と一緒に鉄分も失われ、貧血になりやすいです。ビタミンB12を摂取することで血液が作られ、貧血予防につながります。

ビタミンB群は熱に溶けやすいため、刺身やたたきなどで食べるのがおすすめです。カツオのたたきにすると、さっぱりしていて暑いときでも食べやすいですよ。

④ 夏野菜(ビタミン類)

夏野菜には、トマト、きゅうり、オクラ、ナスなどがあります。1年中スーパーに並んでいるものばかりですが、旬の時期は栄養価が高く、ビタミンが豊富です。たくさん出荷されているため、手頃な価格で買えるのもありがたいですね。

ビタミンは水溶性のものが多く、熱に弱いため、茹でたり焼いたりすると水に溶け出してしまいます。トマトやきゅうりなど、生で食べられるものは生で食べるのがおすすめです加熱するときはスープにして、溶け出したものも飲むとよいでしょう

🌻しっかり食べて夏を元気に乗り切ろう!

栄養がある食事を摂ろうと思ってもなかなか食欲がでない場合は、味付けにカレー粉などの香辛料を使うのがおすすめです。大人には、ニンニク、コショウ、シソ、ミョウガ、などの香味野菜もおすすめ。食欲増進効果や疲労回復効果が期待できますよ。
美味しくしっかり食べて、大人も子どもも元気に過ごしましょう!