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IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。

玉石混淆。
とても楽しんだのだけど、ちょっとそれはやめてほしかったな、と思うとこもいくつか有り。

以下ネタバレ

good
・7人+αを描くことから逃げてない。過去と現在の7人ずつなので、都合14名を描く。映画サニーを思い出した。
it がサニーっぽいのではなく、原作 it はずっと昔に描かれているから、サニーが it ぽいんだろう。

・過干渉の母に管理されていたマザコンのエディは母親みたいな超やかましい嫁をもらってる。父に虐待されていたベバリーはDVしてくるクソ旦那をもらってる。こういう、イヤな思い出があるのに結局親に似た人を伴侶に選んでしまう人間の性。これはもとの原作が素晴らしいのかな。

・クリーチャーがガチで気持ち悪い。後で知ったが、遊星からの物体Xやエイリアンなどへのオマージュだそうだ。

・終盤ベンとベバリーの逃亡→絶体絶命→ベバリーがベンの手をつかんで生還、という流れは二人の想いが通じることも込みで胸アツでした。
私の大好きな重力の方向が変化する演出もあり震えた。

bad
・ラストバトルが長すぎる。

・最後のペニーワイズの追い詰め方が「悪口」て・・・
(これは原作でも、ペニーワイズは恐怖から実体化するものなので、恐怖の克服がペニーワイズを弱体化させる、みたいに描かれてるそうですが・・・悪口言ったらちっこくなる、はねえわ)

・子どもの頃、いちばんかっこよかったビル、おとなになったマカヴォイの見せ場(やキメ台詞)がほぼ無い。ほんまに真ん中でええの?

・スタンリーの自死にしょうもない言い訳はつけなくていいわ(みんなのために死ぬ、的な)単に恐怖に耐えられず死を選んだ、の方が切実

・せっかく全員が呪物を集めて儀式したのに無効て・・・。その空振り感といったらない。中盤はえんえんとそのアイテム集めに尺をさいてたわけだから、わしら観客はそれが「効かない」とか言われたら、絶望じゃなくて、怒りを覚えますわ。

***

いや、観てよかったしすごく楽しみましたけどね。
だからこそのなんというか、贅沢なおねだり、ちゅうのはありますわな。

でも、しょうもない後編とか、しょうもない「2」言うのは多いわけですから、これはこれでとても良いものなのだと思いますね。楽しめるだけでも嬉しいことやわ。

やっぱこの「いろんなキャラが束になって強敵を倒す」ってお話は、私らの世代としては大長編ドラえもんをどうしても思い出すんでしょうね。

ペニーワイズへのとどめの刺し方は心臓を握りつぶすのですが、魔界大冒険を思い出したねー。あのジャイアンの投球よ。


カメオ出演があるの知らなかったのだけど、ピーターボグダノヴィッチとスティーブンキングは出てきた瞬間にわかりました。顔を見てすぐ分かる程度にこの二人は好き。
グサヴィエドランも出てたそーですが、これは後から知りました。

※追記コメント
このシーンよ、このシーン。
最高やな。


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