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自転車で日常を冒険する10の方法

自転車に乗れば毎日が冒険 第4回
第1章 「冒険」について考えてみる

自転車で冒険? といっても大げさに考えることはない。「日常の中で自転車に乗って味わう、いつもとはちょっと違うワクワク」を体験するための10の方法を考えてみた。

1)冒険の始まりは好奇心から
近所を流れる川の上流部はどうなっているンだろう? SNSでみかけた豆大福を食べてみたい、通勤電車の車窓に見えるちょっと変わった建物を見てみたい。冒険は、そんなちょっとした好奇心から始まるゾ。

2)冒険の目的は過程にあり
日常のなかでの冒険、その目的はゴールに着くことではない。結果を出さずとも過程を楽しめば良し。道に迷うこともまた楽し。

3)電車やクルマの代わりに自転車で出かけてみる
その外出、本当にクルマで行く必要があるのだろうか?ちょっとコンビニまで、ショッピングセンターまで買い物などいう場合も、自転車で出かけてみればいつもとちょっと違う体験ができる。自転車の積載能力、侮りがたし。

4)ご近所から始めよう
壮大な冒険を妄想するのは楽しいものだ。でもそれはもっと経験を重ねてからにとっておこう。まずは自転車でご近所を探検してみよう。

5)いつもと違う道を通るべし
駅までの道、図書館に行く道、カフェに向かう道。なぜいつもその道を使うのか? 早く着くから、広いから。いろいろ理由はあるかもしれないが、いつもと違う道を走ってみることも立派な冒険だ。

6)お気に入りの場所を見つける
あの公園のあの木の下が妙に落ち着く、あの坂の途中から見下ろす線路のカーブがカッコイイ。そんな自分だけのお気に入りの場所を増やすと自転車に乗るのが楽しくなる。

7)ゆっくり走れば長い距離を走ることができる
自転車は自分のペースで走るのがいちばん気持ち良い。のんびり走れば自分でも驚くほど長い距離を走ることができる。大切なのはいくらでも走ることができるペースを見つけることだ。

8)幹線道路は極力避ける
悲しいかな日本の道路の主役はクルマである。特に幹線道路は自転車とクルマの速度差がありすぎる。自転車の通行が許可された歩道もあるけれど、そこはあくまで歩行者のための道である。いかに自転車で走って気持ちの良い道を見つけるか、それもまた重要な冒険のテーマとなる。

9)事前に入念に妄想を膨らませ、当日現地では臨機応変に対応する
冒険に計画は必要だ。でも計画のしすぎは行動を硬直化させてしまう。準備段階で複数のルートや寄りたい場所を柔軟に検討しておけば、実行に移す段階での選択肢が増えることになる。そして当日は状況に応じて道を選べばいい(つまり妄想と現実で2度冒険を楽しめる!)。

10)次回の冒険に備え、常に情報を収集する
偶然見つけた渋い甘味屋さんが定休日だった、公園の奥に気になる小径を見つけたなど、走っている途中で出会った"ネタ"は忘れずに記録しておこう。スマートフォンで写真を撮影しておけば、位置情報も記録されるので後から思い出す時にも便利である。また、普段から次の冒険のきっかけとなる情報を積極的に集めておこう。地図アプリで自分の住む街を眺めたり、SNSで地元の食いしん坊をフォローしたり、図書館で「郷土の本」コーナーに通ったりと、楽しい冒険のための"焚きつけ"となる小枝や木の皮、火持ちの良い薪をしっかり用意しておきたい。

【番外編】幻想は捨てよう
自転車に乗る際に「エコだから」「ダイエットに効くから」などの理由を挙げる人がいるけれど、現実はそんなに甘くはない。確かに直接的に化石燃料を消費しない移動手段ではあるものの、移動距離に対する"燃費"(移動に必要なエネルギーの費用)を考えた場合、運動することによりかえって食費がかさむ傾向にある。消費カロリーより摂取カロリーが上回る場合も多く、筋肉がつくことで体重が増えることもある。
幻想は捨て、自転車に乗って冒険に出かけることの楽しさを味わおう。

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本日の1曲 ♪Take It Easy/ Eagles

8番目の項目に「幹線道路は極力避ける」と謳ったものの、これは現実的な対処法、というか緊急避難的な"戦術"でしかない。幹線道路でも自転車が安全に走ることができるのが本来の姿である。COVID-19の影響で、世界の大都市ではクルマと自転車を物理的に分離した自転車通行帯の普及が進み、日本でも導入をめぐりさまざまな活動が展開されている。そのあたりのハナシは追々また...

「自転車に乗れば毎日が冒険」が目指す方向性をわかってもらうために4編まとめて公開してみた。今後は月に1度か2度のペースで"自転車に乗って冒険に出かけたくなるような具体的なアイディア"を書き足していこうと思う。今のところ「ご近所を探検してみる」「ちょっと足をのばしてみる」「そしてようやく自転車のハナシ」「1泊の旅に出てみる」といった展開を考えているのでお楽しみに。
※上記の内容は予告なく変更する場合があります。:-)

次回予告:第2章 ご近所を探検してみる

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