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生きてるっ!~偶然の出会い編③

超絶イケメンのマサ君

マサ君と出会ったのは、沖縄県のとあるご飯屋さん。お酒も提供するそのお店で、泡盛やミミガー、海ブドウを知った夏の始まりに出会いました。そのお店はその界隈のイケてる(?)人たち御用達のお店で、地元民より移住者や住所不定者、リゾートバイト民たちが多く集う場所でした。

そのお店でマサ君は、ホール&バーテンダー的な仕事をしていました。系列店もあり、そこは薄暗い照明が印象的ないわゆるバーというやつで、そちらでもマサ君は働いていました。

マサ君は30歳ぐらいの大阪出身のお兄さんで、ロン毛で、アロハシャツをきれいに着こなし、笑うと目が無くなるタイプの超絶イケメンで、憧れのお兄さんでした。

日替わりで一緒にいる女の子が変わるような男で、みんなの輪の中の少し外れたところを自分のポジションにしているようなタイプ。花沢類っちゃ花沢類みたいなやつでした。

あとで聞いた話では、彼は若い頃にシャワーを浴びたいが為に街でナンパをし、ホテルに入った後、先にシャワーを浴び、相手が浴びている間に何もせずにホテルから出てくるといった逸話を持つクズでもありました(笑)。

昼間のマサ君は、スケートボードやどこで手に入れた分からないカリフォルニアを彷彿とさせる自転車に、長い髪をなびかせ乗っていました。

当時の僕は二十歳そこそこの男子で、大人の世界に興味津々でありながら、ちょっと斜に構えるかのような態度を取りつつも、もって生まれた可愛がられ気質全開で、毎日を面白おかしく過ごしていました。

そんな豊か系(造語:人生最高!って叫んでる系)の大人たちに可愛がられている僕に対し、マサ君は適度な距離を保ち僕に接してくれる、すっげーイケてるお兄さんでした。そこもまた、僕にとって居心地がよく、かっこいいポイントでした。

マサ君が吸っていたメンソールのタバコを、真似をして吸うようになったほどでした。

いつしか夏も終わり、マサ君と話していた時、「○○(僕の名前)はこれからどうすんの?」と聞かれ、「冬になったら、北海道でスノボかな。」と言った僕に、「俺も、次の冬は北海道やねん。一緒やな。」と言いました。

その2年後・・・一枚の写真

あの冬僕は北海道には行きませんでした。沖縄から去ったその後の2年間は地元でブラブラしながら、東京や大阪の友達や彼女の家を行ったり来たりの毎日を過ごしました。アルバイトもたくさんしました。

そんな日々の中、まぁそのあれです。もうそろそろちゃんと働かないとって時期と、いろいろなタイミングが重なり、すべてをチェンジすべく、とある企業に就職し、その寮に入ります。その同室になった先輩は2歳年上のあっさんでした。(あっさんとはその後生涯の友になります。)

その夜、歓迎のビールを飲んでいる時、当然「今まで何してたの?」と質問があっさんからありまして、「これこれこうしてて、結果ここにいます。」という回答に、「で、あっさんは?」という僕のターンになりました。

彼は、「ここには1年程いる。その前は、北海道の山にいた。」と答えました。僕は何となく、マサ君を思い出し、「あっ、知り合いの超絶イケメンも北海道にるはずです。」と答えました。「その人とは、沖縄で会ったんですよね~。」みたいなことと、「超絶イケメンなんですよね。マサ君っていう・・・。」という事を話したところ、、、。

あっさんは、自分の荷物の中の手帳から一枚の写真をおもむろに取り出し、「そのマサ君って、こいつ?」と言いながら、その写真を僕に手渡しました。

そこに写っていたのは、ゴールデンレトリバーと戯れるロン毛の男、そうマサ君でした。

マサ君とあっさんは、ちょうど2年前に出会い1年間一緒に働いていたことが判明します。僕がマサ君とお別れをしたすぐの頃に出会った計算になります。その場でマサ君に電話をしたあっさんは、その電話を僕に手渡し、2年ぶりにマサ君と会話をしたことを憶えています。

次の冬、僕とあっさんは、マサ君に会いに北海道に行き、再会を果たします。沖縄で出会った頃と同じように、笑うと目が無くなる笑顔で僕たちを出迎えてくれました。テキーラをしこたま飲み、マサ君の家に泊めてもらいました。

その5年後・・・地元のネットカフェで

北海道でマサ君と再会したその後、僕は普通に働き、普通の毎日を過ごします。いつの間にか5年が過ぎました。

その頃、彼女(今の奥様)と暮らしていた僕は、週末の息抜きとネット環境の充実を求め、たびたびネットカフェに通っていました。そんな時代でした。

いつものように明け方までネットでダラダラ時間を使い、会計に向かい、レジに伝票を出した時、ハッとしました。その伝票を受けとったスタッフの顔に見覚えがありました。

その彼は、短髪のイケメンおじさん、マサ君でした。

多少疲れた表情はしていましたが、イケメンには変わりなく、あの頃と同じように、目が無くなる笑顔が印象的な素敵なおじさんでした。

マサ君は、結婚をし、もうそろそろ赤ちゃんが生まれることを僕に話してくれました。---人生いろいろです。


あっさんから渡された写真を見た時のびっくり度は、その雰囲気、空気感、間(ま)などすべて含めて、生涯で1番エキセントリックな瞬間です。

コレホントウノオハナシデス。


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