見出し画像

鉄棒バトルカード

はじめに

皆さん、こんばんは。
12月も中旬に差し掛かり、2学期も残すところあと2週間となりました。
そこで、2学期に手応えのあった体育授業の実践を振り返り、noteにまとめました。
ぜひ、お読み頂き、多くの先生方の参考になれば幸いです。

みんな嫌いな鉄棒の授業

11月に鉄棒の授業をしました。
鉄棒の授業をすることを伝えると、多くの児童が「えー😱!!」という声をあげました。
子供達に嫌いな理由を聞くと、「できないから」「痛いから」「怖い」「前に落ちたことがある」と言った理由があがりました。
確かに鉄棒は、できる・できないが明確です。それ故にできない児童は劣等感を抱いてしまいます。そして、それが鉄棒を嫌いになる理由にもなってしまいます。

また、新しい技に挑戦するときは、恐怖との戦いにもなります。何せ、下は固い地面ですから…。

子供達と話をしながら、どうやって鉄棒を作ろうか悩んでいました。
そんな時、この記事と出会い衝撃を受けました。

このマット運動の授業アイディアは、今までの「できる楽しさ」を味わう一歩先に向かうものでした。
自分のできる技を活かして楽しむ。だからもっとできる技を増やしたい。
児童がそう思いながらマット運動に臨めるようにゲーム化したものでした。
それを見て「鉄棒にも使える!!」とひらめいたのです。

みんなが夢中になった鉄棒バトルカード

そして、自分なりに鉄棒バトルカードというものも作成しました。実際に授業で使ったものを以下に記載します。

鉄棒バトルカード
※厳密に言えば技の分類が違うものもあります。子供にとって分かりやすくする為にこのようにしました。

鉄棒カードには、「①技の種類 ②技名 ③連続写真(リンクのURL) ④ダメージ」を記載し、技の難易度に応じて相手に与えられるダメージを設定しました。

バトルは、チーム戦(1チーム4〜5人)で行い、相手を全滅させたら勝ちとなります。
これを授業に取り入れただけで、子供達は夢中になって鉄棒の練習に取り組み始めました。
休み時間にも技の方法やコツを調べて練習する児童も多くいました。多くの児童が今までできなかった技ができるようになったり、技の習得に向けて一生懸命練習したりしていました。気づけば、前方支持回転ができるようになっている児童も複数名いました。
そして、何より、鉄棒とマラソンは必ず見学していた子が、自分にできる技を見つけ、練習に取り組むようになりました。

では、何がそのような成果に結びついたのでしょうか?
私の考えでは、以下の点が考えられます。

・必殺技、コンボ、HPなどの設定によりゲーム感覚で楽しめる。
・連続写真のURLを貼ることで自分たちで技やコツを調べられた。
・連続技ボーナスで自然と連続技を構成できるようにした。
・チーム戦にすることで、自然と教え合いが生まれた。

鉄棒の授業は、できたことに対する喜びは大きいものの、一つの技を習得するまでには大きな労力が必要です。授業の展開も単一的な反復練習になりがちです。
その経験を積み重ねてしまうと、技ができない子は、鉄棒がとことん嫌いになってしまいます。
しかし、バトルカードのように技の習得過程をゲーム感覚で楽しめるようにすることで、苦手な子でも楽しく運動に取り組むことができます。

まとめ

「一生懸命は夢中に勝てない」という言葉があります。今回の鉄棒バトルカードでは、子供達の夢中を引き出してあげることができたと感じています。全てに言えることですが、教師は如何にして子供の夢中を発動させてあげるかが大切だと思いました。
子供は、夢中になれば自分で考え、目標達成に向かって直向きに練習を重ねます。

これが、学習指導要領などに示されている主体的に学びに向かう姿なのだと思います。あとは、教師が如何にして子供を夢中にさせることができるかです。
それを目指して日々、研鑽を重ねていきます。
皆さんからもぜひ、良い実践があればお聞かせください。

参考

バトルカードの連続写真は以下から引用しました。
https://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/taiiku/gakutai/jugyou/renzokushasin/tetubou.html

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?