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07 最高の人生の見つけ方

はじめに

ずいぶんと昔、映画館で映画をみにいったときに、予告映像として流れていたのを覚えていて、みてみたいなと思いつつそのままだった映画。改めて予告編をみてみたら、予告だけで泣きそうになってしまった……。生き死にの映画って、すごく泣くからなるべく避けてるけど、コメディ要素も強いって聞くし、どうしてもみたくて……!

あらすじ

自動車修理工のカーターと大富豪のエドワードは、たまたま入院中の病室で出会い、ふたりとも余命は半年くらいと宣告されてしまった。カーターが、死ぬまでにやってみたかったことを「棺桶リスト」として書いていたものに、エドワードが追記をして、実現させるためにふたり、旅に出る話。
正直、ふたりのおじさんが死んでくだけの話なんだけれど、笑えるしあたたかい気持ちになれるし、なんだか自分のこれからのことを考えてしまう。最後ぼろ泣きしつつ、すごくさわやかな気持ちになってしまった。

感想

死ぬ前にやりたいことを、書いていく作業は死が直前にせまったときであって、カーターの言う通りそのころにはもうできないことが多い気がして、じゃあ私が死ぬ前にやりたいことってなんだろうと思う。
ふたりは、スカイダイビングとか荘厳な景色をみるとか、涙が出るほど笑うとかだったけれど、私は?

コメディ要素がたくさん。観終わったあと、思い出すのは笑えたシーンが多い気がする。棺桶リストを書いてる最中「世界一の美女とキスする?どうやって?」「数をこなす!」だとか。スカイダイビングのとき、こわくてパラシュートの紐をすぐさま引こうとするカーターと、付き添いの人が引けよと怒るまで引かないエドワードの対比とか。一切ほんとうの名前で呼ばれていなかった秘書との会話だとか。

ふたりの旅に反対する、カーターの奥さんの気持ちがすごくわかる。だってさ、もし、自分の夫が病気にも関わらず「最近知り合ったこの男と旅に出てくるわ」って言ったら、確実に止めるもん。そんな知り合ったばかりの男と!?最期かもしれない時間を私ではなくあの男と!?過ごすの!?ずっと一緒にいた私ではなくあの男を選ぶの!?嫌なんだが!?ってなる、絶対なる。私にとっては、一緒に過ごした時間の長さが、大切さの尺度になることが多いので。(古くからの友だちが結婚するとなると、うちらの方が彼女のこと知ってるが?お前ほんとに彼女のこと大切にできるんだろうな?面接すんぞ?みたいな気持ちになるのと似てる、気がする)
それでも、旅に出ることを許した(果たして許していたかどうかは謎だけれど、結果カーターは旅に出ているので)奥さんは、えらかったと思う。彼女はさみしかったと思うけれど、ちゃんとカーターは奥さんを選ぶし、ちゃんと帰ってくる。だって、美女に誘われても断って「しあわせな奥さんね」って言われたとき、「俺がしあわせな夫なんだ」ってこたえるのよ……45年我慢していたかもしれないけれど、カーターはしあわせだったって言うのよ……。カーターは旅路を経て、大切な友人も得て、帰ってくる。私も、たとえそういう状況になったとしても、帰りを待てる人間になりたいな……なれるかな……。

口だけじゃなくて、想像だけじゃなくて、体を動かしていくことは大切だよなあ。はやくいろんなところに外出したい。友だちに会いたい。
私は死ぬ前に、結婚式をしたい。もういちど小笠原諸島の海に潜りたい。ピラミッドがみたい。全国に散らばる大切なひとたちに、会うための巡礼がしたい。


それではまた、文字の海の中で。

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