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プロレス&マーケティング第69戦 教師も、そしてあなたもプロレスラーだ。

この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:プロレスラーと教師の共通点とは、両者とも客(ファン、学生)に育てられる、という点だ。しかし、いかにあなたが努力したところで、そのチャンスは滅多に訪れない。じゃあどうしたらいいのか。読めばわかるさ。

教師もプロレスラーだ

すこし前のnoteにこんな記事を書きました。

で、今日は何が言いたいかというと、教師もプロレスラーだということです。

なぜか?それは、プロレスラーをお客が育てるように、教師もお客(学生)が育てるからです。

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プロレスラーはどんなシチュエーションでも一生懸命ファイトし、教師は学生がどんなにやる気がなくても、全力を尽くしていい授業をやればいいだけじゃないの?

あなたはそう言われるでしょう。

答えはNoです。

プロレスラーも、大会場で大歓声で迎えられて試合開始のゴングを聞くのと、ガラガラの体育館でファイトをするのでは、どうしても気合の入り方が違うのです。

いつもならばスリーカウントを許すあの選手のパワーボムも、ファンの熱狂的な歓声があると、カウント2.9でハネ返します。

グーパンチをアゴに食らい、意識が朦朧としている時ファンの声援で、突然生き返り、二発目を自分でも考えもしなかった動きで逆転のムーブに変えたプロレスラーがいます。

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相手の右ストレートに両足で飛びつき、そのまま着地しながら腕ひしぎ十字で、相手を固めてみせたのです。

ファンの熱気や応援は、プロレスラーの心身にエナジーを送り込み、とっさの洞察や創造的アイディアをもたらし、結果プロレスラーを大きく成長させるのです

いい教師は生徒が育てる

教師も全く同じなんですね。

100人の生徒が、授業を聞かずスマホを一心に覗き込んでいる。

教師の心情はいかばかりでしょう。

生徒の態度をなじり、怒鳴り散らしたところで、エナジーが湧き上がり、授業をよくするインスピレーションが湧くわけではありません。

むしろ逆です。

やる気のない生徒からは、やる気のない教師しか生まれません

恥ずかしながら、僕も例外ではありません。

必殺技が出ないままという損失

僕には教師としてまだ出してない必殺技があるんですよ。

それは20年前に一度やった「伝説の(笑)タイガーマスク講義」というもので、僕が突然授業中に、歌舞伎の早替りよろしくタイガーマスクに変身する、というものです。

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でも、それはここ20年出してないんですよ。

よっぽど聴衆いや学生が乗ってこないと、無理です。

プロレスラーもそうだと思うんですよ。

ここぞ、という時にこの新技を出すんだ、と密かに準備しているレスラーは多いのです。(ほんとか?)

だって、新技はレスラーの新しいアイデンティティになるものですから、ワザのお目見えは、完璧な演出が求められます。

最高の舞台と対戦相手、そしてタイミングが奇跡のコラボを奏でたその瞬間に出すことで、そのプロレスラーは世に出ることができるのです。

「卍固め」で世に出た猪木。https://qr1.jp/VHRKtw

その絶対条件が、ファンの息詰まるような熱気なのです。

学生の熱気をどう生み出すか

「一生懸命やる、ビジュアルや映像にこだわる、面白く、楽しく、わかりやすい講義を心がけて、教師の評価を高めれば、パフォーマンスに期待してもらえ、熱気をはらむ授業になるだろ、それが何か?」

あなたの常識

とあなたはおっしゃるでしょう。

でも、僕に言わせれば必ずしもそうではないのです。

客つまり学生のモチベーションは一様ではありませんし、多様性の時代、大谷翔平を特集すればみんな注意を向けてくれるとは限りません。

僕の結論は「縁」です。

教師と学生の「相性」といってもいいでしょう。

それは、クラスに最初に入った瞬間にわかります。

20年前のあのときは、あの大学のあの学生たちは、「今度来る野呂って先生はどんなやつだろう。噂では何かとてもおかしなヤツらしい」と不吉な前評判があり、パワーポイントのない時代に手描きの大きな段ボール10枚を持って入場した瞬間、学生と教師の奇跡の一期一会が生まれたのです。

それ以来、その大学のそのクラスの学生たちに煽られて、毎回僕の講義は「プロレス一色」に染まったわけですが、そんな授業をやろうなどとは夢にも考えたことはなかったのです。

やがてその授業にマスコミが取材に来るようになり、「プロレスの経済学」という本にもなりました。

学生との一期一会が、考えもしなかった「学問(笑)」すら生まれたのです。

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あなたのブレイクを邪魔しているもの

実力はあるのに、なぜかまだブレイクしていない人たちがいます。

プロレスラーの、あなた、です。

教師の、あなた、です。

そして、他ならぬ読者のあなた、かもしれません。

それは能力や努力が足りないせいではありません。

ただ、いいファン、観客(上司、会社の幹部)に恵まれないだけなのです。

つまり、運がないだけなのです。

じゃあ、どうやってその運を呼び込むんだ?

大丈夫、いずれ来ますよ

それは、あなたにとって一番いいタイミングを選んで来るんです。

あなたは、来たるべきその瞬間のために、常にその新ワザをお披露目をできるように準備しておけばよいのです。

野呂 一郎
清和大学教授



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