日本の貧困脱出はテレワークの生産性を上げることにかかっている
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:一刻も速くあなたの企業もリモートワーク(テレワーク)のシステムを構築しなくてはならない理由。グローバルな変化に無頓着な日本企業の経営者への非難。リモートワークの生産性を上げる8か条。
オミクロン猛威で、今更だけどテレワークの時代
昨日高校生向けの記事で、日本は賃金を上げて生活水準を上げることが課題だ、と申し上げました。そのためには、生産性を上げることだ、とも。
しかし、その生産性っているのは、もはや、オフィス労働の生産性じゃなくて、リモートワークのそれ、ですよね。
今日は東京の感染者は8300人を超えたんでしょう。
デルタ株が年末に収束して、ああこれで対面授業だ、オフィス復帰だなんてムードもありましたけれど、オミクロン株の登場で、それはつかの間の夢に過ぎないことを思い知らされました。
オミクロンは猛威をふるい、感染者はこれから当分毎日過去最高を更新するのでしょうね。
もういやもおうもなく、企業はリモートワークを余儀なくされつつあります。
オミクロン株が最後の株ではない、そう専門家も口を揃えますし、コロナが仮に絶滅しても地震その他の天災、その他の我々が想像できない何かが、オフィスでの労働をあたりまえ、にしないことは明らかです。
世界の労働者は「リモートワークさせないならやめる、そんな会社には就職しない」、もはやこれがマジョリティです。
日本企業が優秀なグローバル人材を掴まえたいなら、最低ハイブリッドワーク(オフィス勤務+在宅勤務のミックス)システムを整えなくては、世界で勝てるわけがないでしょう。
さて、今日はそういうわけで、昨日の続きでいかに生産性を上げるかを考えましょう。もちろん、オフィスワークの。
世界の流れをわかってない日本企業
1月17日日経夕刊は「テレワークに消極的」との見出しで、今だ日本企業はリモートワークに積極的でないことを報じています。
よくわかりますよね、正論だと思いますよ。
これまでオフィスワーク中心で来たんだから、ですよね。
上司が命令して、部下がそれを唯々諾々飲み、アフターワークの飲み会も義務、こうした上下関係が必要悪で、そこから管理職が育ち、部下が育つ。
ある意味日本企業すべての成功体験がここに凝縮しているわけです。
しかし、時代は変わりました。
僕が危惧しているのは、日本の経営者って、グローバルな流れにとことん弱いなあ、ということです。弱いというより、世界の動きを全然勉強してないってことです。
まあそれはそれでいいでしょう。じゃあ本題でリモートワーク、いや日本語でテレワークって言いましょうか。その生産性をどう上げるか。
きのう、アメリカの経済教科書を引き合いに出して、生産性を上げるには3つある、と申し上げました。
そうです、3番めの最高のテクノロジーを常に利用できるようにする、これが答えです。それを昨日は”デジタルリテラシー“って表現しました。
ダラダラ書くと読んでもらえないんで、以下箇条書きにしますね。
テレワークの生産性を上げる9か条
1. 職務記述書を作る
ジョブ・ディスクリプション(job description)というやつですね。職務の詳細を書いた契約書です。日本にはこれは存在しませんが、具体的にあなたの仕事の内容は何かを詳細に記したものです。
リモートワークになったら、まずこれは基本でしょう。
2. リモートワークの基盤を決定する
例えばテキストソフトは、統計ソフト、お絵かきソフト、パワーポイント的なソフトは何を使うか、これを個人にまかせてはなりません。
統計ソフトに関してある人はエクセル、ある人はグーグルなどはダメです。
理想を言えば、企業独自のプラットフォームを作ることです。
何がリモートワークで大事かと言って、プライバシーを含めて機密を外に漏らさないことです。
はたしてグーグルをプラットフォームにして、大丈夫なのでしょうか。
例えば、グーグルの都合で、いきなりデジタルサービスがなくなることだって、ルールが変わることだってありえます。
今、マーケターの間でメルマガが、再び脚光を浴びています。
既存のプラットフォームがひんぱんにルールを変えることで、SNSでの発信がターゲットに届かないからです。メルマガが一番読んでもらえるメディアになった、というのです。
大学もグーグルさんのシステムに乗っかって、オンライン授業をやってますが、リスク考えてないのかな、と思っちゃいますよ。でも自前のシステムを作るのは中小企業では無理、だろうなあ。
3. 企業理念をおさらいする
リモートワークって、いちいち上司に聞くことが物理的に無理なことが多いので、その場合は企業理念に従う、というルールを作るべきです。
理念なんて一応ホームページに書いてあるだけ、そういう企業はしようがないですね。
4. 企業文化をおさらいする
おさらいするようなのは、企業文化じゃない😁。
企業文化は、要するに会社の空気ですね。
企業文化がはっきりしていれば、これはOKだな、とわかるはず。
慎重にやるか、それともリスクを取るか。それも企業文化が教えてくれます。
企業理念よりも、企業文化の方がリモートワークでは大事です。頼りになる行動指針になるから、です。
問題は新入社員ですよね、だから、一度「わが社の企業文化について」というテーマで、Zoomで全社員に対して人事部が1時間のセミナーをやりましょう。
5. 締め付けない
リモートワークは時にオフィスワークよりストレスフルです。
自分で自分を、時間を管理しなくてはならないからです。
監視、上司の過度の干渉は、テクニカルに可能であっても、それはタブーと心得るべきです。
午後4時にはシステムを締めるくらいのコントロールが必要です。
6. デジタルリテラシーの基礎学習をもう一度
ワード、エクセル、パワーポイント、いやそれ以前の根本であるブラインドタッチ、あ、これは差別用語だな、要するにタッチタイピングですね、こういったデジタルリテラシーの基礎をもう一度研修をやって、学び直すべきです。
アップデートされたバージョンを使えば、上級者でも学びがあるはずです。
デジタルワークの基礎は、まさにタッチタイピングにあります。
これができてない従業員は、アウトプットのスピードが3割落ちると言われています。他のソフトも習熟度でパフォーマンスが相当違ってきます。
7. リモートワークよろず解決部門を設置せよ
デジタルワークに関するあらゆるトラブルを受付、解決する部門の設置ですね。
ソフトの使い方がわからない、オンラインの不具合等、あらゆる問題を受け付け、解決するスペシャリストのグループです。
8. 息抜き場所を作る
これはすでにコロナでやっている企業がありますね。井戸端会議的な場所をオンライン上に設ける、またオフで息抜きの機会を作ることです。例えば映画鑑賞やスポーツ観戦などです。
思いつくままに書いてみましたが、まずは全体のシステムのデザインがしっかりしていなければ、意味がないと考えます。
今日も最後までお読み頂きありがとうございました。
また明日お目にかかりましょう。
野呂 一郎
清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー
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