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終身雇用と年功序列は守り抜け。
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:終身雇用と年功序列こそがプロジェクトXの前提という理解。忠誠心こそが組織論で忘れられた最大のレガシー。なぜ、成果主義が根付かないのか。
アマゾンvs日本企業
きのうも少しお話ししたんですが、“プロジェクトX”を支える原動力って、実は終身雇用と年功序列なんですよね。
なぜならば、勤めている会社が好きじゃなければ、言い換えれば会社への忠誠心がなければ、あんなことできないからです。
プロジェクトX的な行動、つまり、好んで困難に挑戦する、好んで本来の仕事じゃないこともやる、好んでサービス残業をやる。
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それは会社を愛しているからです。
それは結局のところ、社員をクビにしないで、定年まで雇ってくれるからです。
誰が欧米の企業のように、例えばアマゾンのようにロボットに労働の監視をさせ、生産性が低くなれば、そのロボットが自動的にピンクスリップ(pink slip 解雇通知書)を送り付けるような企業で、ひとはプロジェクトXをやるでしょうか。
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アマゾンを見てみると、日本の年功序列はいい意味で”やさしさ”だと感じます。
終身雇用と年功序列は、セットである、つまり個人の生産性のバラつきに目をつぶって終身雇用という長期的な利益を守っている、という側面があります。
本当に終身雇用と年功序列は終わってるのか
あなたはでも反論しますよね、日本はもう終身雇用も、年功序列も終わっている、と。
しかし、どの企業も入社式という名の結束の儀式をやるでしょ、同期という言葉があるでしょ、それは終身雇用が日本企業の前提であることを示しています。
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仕事ができるあなたと、全くできないあの人の給料の差は、驚くほど少ないでしょ。
年功序列が、いまだはびこっている証拠です。
ここでは、この二つの定義だとか、学問的な云々はあえてスルーしますが、社員をゼネラリスト(何でも屋)にしたがる日本は、どんな無能な社員にもキャリアプランを用意しなくてはならないのです。
その中心がローテーション(異動)という制度です。
ローテーションは、社員がやめないことが前提です。
かくして一生かけて、平社員が重役になっていくのです。
一生懸命やってさえすれば、クビにならないし、厚遇してくれる。
この安心感が忠誠心につながり、やがてはプロジェクトX的行動に行きつくのも、自然な帰結と言えましょう。
なぜ、成果主義が根付かないのか
流行りの成果主義は、理論的にクビもありうる、これまでの会社と従業員のあいだの、無意識の密約の破棄にほかなりません。
一時的な会社の利益向上にはつながっても、長い目で見た企業の発展にはつながらない。
そのことに気づいた企業は、いっせいに成果主義から手を引いたのです。
「俺の方が仕事できる」はやめておけ、会社がよければすべてよし
今日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
では、また明日お目にかかるのを楽しみにしています。
野呂 一郎
清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー
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