リスキリングの目玉としての「企画書作成能力」。
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:企業を動かし、世の中を動かすのは、一つしかない、それは企画書だ。生成AIを使ってもいいけれど、それは古い過去の情報の集合体に過ぎず、画期的な企画書にはならないよ。トップ画はhttps://qr.quel.jp/pv.php?b=42pNe20
企業は文書で動く
リスキリング(学び直し)とやらが流行っている。
あえてそれをやる、というのならば、僕は「企画書作成スキル」をすすめる。
あらゆる企業人に最も切実に求められているスキル、それは「企画書を書く能力」だ。
企業に限らない。あらゆる組織を動かすのが企画書だからだ。
企業は同じモノを作ってりゃいいわけじゃない、同じサービスを提供してればいいわけじゃない。
常に新機軸を出していかないと、危険だ。
新機軸とは、大胆な改革だけとは限らない。
例えば、時代の変化に合わせて、目に見えないような変化を施すことだって新機軸といえる。
老舗の羊羹にしても、時代の味覚に合わせて微調整している。
伝統とは変わっていかないと、保っていけないものなのだ。
味をちょこっと変えるのでも、それは新製品と変わらない。
だから新製品開発こそ、企業の命なのだ。
新製品とは、戦略である。
戦略とは企業の方向性のことだ。
戦略の基本は、その方向性に向かって、全社一丸となって取り組むことである。
つまり、社員一人ひとりが、その新製品のアイディアに賛成し、
理解し、その完成のために全力を尽くすことである。
そのために、最も大事なのが企画書なのである。
企画書とは経営学そのものだ
企画書に何を盛るべきなのかは、はっきりしている。
1. なぜこの企画なのかの理由
① 現在の世界情勢
② 現在の企業を囲む環境
③ 現在の企業および業界の現状
④ ライバルの動向分析
2.新製品案
① なぜこの特徴を持たせたのか
② 新製品にかかわる人、部門のワークロード
③ 予算の出どころと費用対効果
3. 勝算
なぜ、この新製品がブレイクスルーとなり、会社を救うのか
これはあくまで、一例に過ぎないが、この企画書には経営学が詰まっていることは間違いない。
この企画書作成能力は、経営学を実践的に応用する能力に他ならない。
よい企画書には、勝つための論理が詰まっている。
しかし、ポイントは、経営学の用語を使わないで、社長から平社員まで全員に納得させることである。それを可能にするのが、書く力なのである。
関係者すべてがこの企画書に賛同した時、企業は成功への道を歩み始めるのだ。
説得力とは知識と論理に加え、わかりやすく表現することだ。
企画書コンテストのすすめ
企業は、年に一度「企画書コンテスト」をやったらどうだろうか。
優勝者は他部門であっても、この新製品プロジェクトに参加することができ、新製品が成功したら重役のポストを与えるのだ。
くすぶっている社員を活性化するのにいいし、社員の書く力、そして企画書を書き上げる力を鍛えるのにはもってこいだ。
そして何よりも、会社が従業員に求める能力がはっきり伝わる。
しかし、このコンテストは条件をつけたい。
チャットGPTは禁止する、という条件だ。
でも、使ってもいいかもしれない。
今日も最後まで読んでくれて、ありがとう。
じゃあ、また明日会おう。
野呂 一郎
清和大学教授
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