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2つの「宇宙戦艦ヤマト」

まずはこの2つの作品を見てほしい。

この両者とも、ほぼ登場人物は共通している。
前者のほうは割と最近にでてきたもので、
リメイクから始まり、徐々に独特の世界観を確立してきたもの。

後者は1978年だからもう50年位前。
僕はこのオリジナルものを子供時代に見ている。

何が違うかといえば、視聴者が子供か、大人かという違い。
女目線でのキャラがあるか、ないか。
この違いでかなりの距離感が生まれている。

正直なところ、最初のリメイクには違和感があったが、
割と最近ではもう、それでいいんじゃないの、という感じになっている。

オリジナルは秀逸な出来ではありますが、
古典というか、古色蒼然な雰囲気も濃厚です。

松本零士画伯の作風や、世代的なものもあり、
メカのデザインにデジタル表示の概念が薄いのも特徴です。

精神科医シロクマ先生のこの書評をみて、
真っ先に思い出したのが2つの距離感。

もう、子供時代だった昭和の中頃は遠い世界なのです。
確かにいつまでも若いというわけにも、人間はいかないし、
若い人から、おっさん・オバサン扱いされるのは仕方がない。

オリジナルのヤマトの登場人物の髪型が古い、とか
性役割が固定化している、とか色々あるでしょう。

現在の自分がオリジナルの艦長の歳よりも上になってしまっています。

もうひとつ、「北斗の拳」

期間限定で公開されています。
これも、もう30年近く前になるんでしょうなぁ。

今見てわかるのですが、男の成長物語なのですね。
少年ジャンプ的世界観と申しましょうか、
敵がインフレ的に強くなってくるということで、
ドラマを成立させているので、色々と破綻してきているのも、
このテレビ版を見ていてわかる。

北斗の拳も、1作目のラオウまでは
登場人物がよくかけているけど、
この2あたりはかなり無理して作っている感じ。

前のエントリーに書いた記憶のある「うる星やつら」も
リメイクすると古色蒼然な感じがぬぐえません。
原作を読むとテンちゃんの扱いなんか、
コンプライアンス的に今では無理だと思います。

正直、根性物語というか、パワハラ上等な世界観が
世の中に充溢していたのがわかるというものです。

それが短期的にはよかったのでしょうが、
長期的にはどうなのかという視点が欠落していたのが
我々昭和世代の過ち、といえるでしょう。

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