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生きていくのは大変だ。人はみんな泣きながら生まれてくる。笑いながら出てくる赤ん坊なんていねぇ。生きるって、泣くことだ。でも、生きていくなかで、笑うことを覚えて、いつか人に優しくできるよーさなる。

■(1)人生は甘くない

夫であるスリランカ出身の
クマさん(オミラ・シャクティ)が
在留資格を失って、
国に帰されてしまうという
人生の断崖絶壁に立たされた
娘・ミユキ(優香)らに向けて、
マツコ(余貴美子)は山形弁でこう言った
(先日の『やさしい猫』最終回)。

この
「生きるって、泣くことだ」という
マツコの人生哲学は、
昨今の「つらい世の中」という安易な
言い方を一蹴する。
そもそも「人生」は、泣くことを
覚悟して生きていかねばならぬほど
つらく、厳しく、不条理な体験を
強いるものだと言うのだ。
でも、
それでも生きて、笑うのだ。
私も似たような思いを抱く。
だから、
「つらい世の中」と言いたいなら、
それがなぜか、と言ってほしい。
介護・福祉の危機を放置して、
防衛の危機を過剰演出する
岸田政権が諸悪の根源かも
しれないじゃないか。

■(2)人権無視の「入国管理」(興味のある方はお読みください)

このドラマで
茨城県牛久市の東日本入国管理センター に
不法に収容されたクマさんは、
衰弱して突然倒れたときも
「重症ではない」という理由で
救急車を呼んでもらえない。
                             
2021年3月、名古屋出入国在留管理局に
収容中のスリランカ人女性、
ラスナヤケ・リヤナゲ・ウィシュマ・サンダマリさんが
衰弱死する信じられない事故が起きた。
ウィシュマさんは車いすから
体を起こせないほどの健康状態であり、
この後の調査報告でも、死亡の前日に
「脱力した状態が多くなる」と
明記されている。
メディアの記者によれば、
監視カメラの映像には、
入院を嘆願する悲壮な姿も収められていたという。
それなのになぜ入院させなかったのか。


「この(入管の)中で3回目のクリスマス。
孫と一緒にいたい]」というペルー出身の女性の
声もネット上に残るが、
彼女も死亡した。

「法務省において外部有識者からご意見を
いただきつつ、
幅広く問題点を抽出した上で、
現在、医療体制の強化等の改善策に
着実に取り組んでいるところであると
承知をしております」
これは、国会で野党から
監視カメラを見ろと言われた
岸田さんの
まさに“木で鼻をくくったような”
回答だ。しかも意思を示していない。

入管収容の対象となるのは、
在留期限をこえて日本に滞在する
「オーバーステイ」の外国人だ。
それは日本の法律に当てはめれば
確かに法を逸脱している、のだろう。

しかし、そこに人権は、あるのか。
彼らにとって、
入管で生きていくのは地獄だ。
岸田政権は、いや
自由民主党(創価学会の党は論外)は、
この地獄すらも放置し続ける。
口先だけで甘いことを言って、
何もかも放置し続けるのだ。


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