見出し画像

接近中!火星を見よう・撮ろう

久しぶりですが、noteも投稿します。

はじめに

火星が近づいてます。見頃になってきた火星は、夜になると東の方に明るく輝いてます。とても明るいので、星はよく見えないような、都会の街中でも楽しむことができます

望遠鏡や双眼鏡などはなくとも、非常に明るく輝いてるので、肉眼で十分に楽しめます。普通のカメラや、スマホでも写せます。赤く明るく輝いてるので、星景写真、星空の写真にも最適です。

今回は大接近ではありませんが、それに次ぐ準大接近です。前回の2018年は、大接近だったので話題にはなりましたが、残念ながら火星に砂嵐が起こっていて、模様が全然見えませんでした。今回は前回の大接近と比べて、そう劣る物ではありません。次に今回と同じような大きさに見えるのは、2033年です。ぜひこの機会に火星を見て、写真も撮りましょう。

一番接近するのは10月6日の23時18分との事ですが、もちろんすでに十分見頃です。数日くらいで見た目は変わりません。10月6日を過ぎても、10月いっぱいくらいは十分に見えますので、長く楽しめます。

火星とは?

さて、まず、簡単に、火星を少し知ってみましょう。難しい話はしません。どなたでもイメージできるように少しだけお話しします。

火星ですが、この地球の兄弟と言っても良い星です。この太陽系で、太陽から近い順に、惑星の名前を覚えさせられたと思います。水金地火木、ってやつですね。

画像8

水星、金星、というのが地球より太陽に近く、金星の外側にいるのがこの地球です。火星は地球の外側にいます。なので、数ある惑星の中でも、金星や火星はとても近いところにあります。だからすごく明るいんです。

火星はというと、地球のすぐ外側にあるので、遠く離れる時もあります。そういう場合は、明るいといっても、やや暗く成る時もある、ということですね。

火星の見た目の特徴としては赤っぽいことですね。惑星は、金星や木星、土星なんか、とても明るい星でも、あまり色はよくわかりません。この火星だけは、眼で見ても、なんか赤茶っぽいなあ、と感じることができます。まあ視力だとか、空の状態だとか色々とありますけどね。

いつ、どこに見える?

まず、肉眼でみてみましょう。一言で言うと、夜、暗くなったら、東の空をみてみてください。なんだか明るい星があるなー、と思たら、多分それが火星です。

もう少し詳しく見てみましょう。stellariumっていう星座を見るソフトで見てみます。これが、10月1日の午後8時半の東の空です。この日は満月に近い月が近くにあるので、見つけるのに苦労はないでしょう。赤リングの下が火星です。

画像1

日が変わっても、月はどんどん位置が変わりますが、火星の場所はほとんど変わりません。

南に向いてみると、木星や土星も綺麗に見えます。今は火星以外に、これらも見頃なのでぜひ見てください。暗い空であれば天の川も見えます。

無題

この火星ですが、時間がたつとどんどん高くなってきます。深夜0時、1時あたりには真南に見えます。明け方、明るくなってきてもまだ見えてますのでほぼ一晩中、見る事が出来ます。

スマホやカメラで撮ってみよう

とても明るいので、スマホや安いカメラでも十分撮る事が出来ます。手持ちではちょっと心もとないですが、簡単な三脚などあれば、露出は短めでも十分とることができます。周りの風景といっしょに撮ってみれば面白い写真も撮れると思います。撮った事がないという方は「星空の撮り方の基本」の記事も参考にしてみてください。

星空と風景を一緒に撮った写真を星景写真といいます。私も良く撮ってます。いろんな風景や建物なんかといろんな撮り方が出来ますので、ぜひ試してみてください。

小さくても望遠鏡があれば

小さくても望遠鏡があれば、点ではなく丸く、面積を持ってみえるようになります。倍率を上げた方がもちろん大きく見えますが、特に小さな望遠鏡では倍率を上げるととても見にくくなりますので、まずは50倍以下くらいの低い倍率で、なんとなく丸いな?というところを楽しみましょう。

小さな望遠鏡というのは、だいたいですが、口径(レンズの直径)が6cmより小さい望遠鏡です。望遠鏡の性能っていうのは口径でだいたい決まります。望遠鏡の性格を表すには、口径と焦点距離が使われます。もちろん細かいことを言い出せば色々ありますが、だいたいそれで性格が決まります。口径が大きいほど、良く見えるようになります。また、焦点距離が長い方が、倍率を高くしやすくなります。なので、月や惑星を大きくみたい場合は、口径が大きくて、焦点距離が長い望遠鏡が良いです。

もう少し大きな望遠鏡をお持ちなら(8cm~15cm) 火星の模様も見えてきます。私は天体撮影は専門にやってないので、大きな望遠鏡はありません。手軽で良く使ってるのは、このセレストロンC5というもので、口径127㎜・焦点距離1250㎜です。(写真は少し大きいC6です)

画像3


月を大きく写すためだけに買ったものです。反射式ですね。シュミットカセグレンっていいます。他にもBORGっていうメーカの屈折望遠鏡を2本持ってますが、焦点距離は短いので、月や惑星を大きく見るには適してません。

マニアや天文台にあるような大きな望遠鏡にはかないませんが、通常は空気が邪魔をして、結構ゆらゆらとしか見えませんので、比較的小さな望遠鏡でも、条件が揃えば、かなり模様も見る事が出来ます。

大きな望遠鏡で見せてもらおう

天文台や、各種の観望会があって、大きな望遠鏡を見られる機会があれば、ぜひ見せてもらいましょう。なんせ今度同じような大きさに見られるのは2033年ですから。

望遠鏡で肉眼で覗くだけでは、細かい模様まで見るのは難しいですが、国立天文台のサイトにあるこれくらいの模様ならなんとか観る事もできます。これほど濃くはっきりとは見えませんが、よく見るとたまにスッと画像が落ち着いて、驚くほどよく見える時があってびっくりすると思います。

画像4

大きな望遠鏡を見せてもらえる場合は、スマホで写真も撮らせてくれる場合が多いので、ぜひ聞いてみましょう。望遠鏡の、眼で覗く側のレンズの事を接眼レンズ、「アイピース」って言います。基本的には、眼で見るのと同じように、スマホのカメラで望遠鏡のアイピースをのぞかせて撮るだけです。

ただ、スマホのカメラの位置がよくわからないので、カメラの位置合わせをするちょっとした器具があるとやりやすいです。観望会などでは用意してくれている場合もあります。

自分でやる場合は、ペットボトルなどのキャップに穴をあけて、スマホのカメラレンズのところに両面テープなどで貼ってやるのが知られてます。大きさがうまくあえば、とても撮影が簡単になります。

もちろん、大きな望遠鏡であれば、アイピースなしで、カメラを直接取付て、とてもシャープな写真を撮る事が出来ます。ただ、相当な焦点距離がないと像は小さすぎます。カメラボディを直接接続するやり方を直焦点といいますが、原理的にはカメラの望遠レンズと同じことになります。

カメラの望遠レンズは、とても長くても800mm程度しかありません。一般的には300mmとか400mmがせいぜいですよね。それでも月ならそこそこクレーターなんかも写りますが、みかけ上、月よりずっとな小さな惑星には全く足りないんです。例えば、私の1250mmの望遠鏡でも、直焦点だとこんな感じにしか写りません。小さすぎですよね。

画像5

拡大すると、これくくらいには写ってますが、ちょっと苦しいですね。

画像6

なので、特にとても長い焦点距離を持った望遠鏡でなければ、惑星を撮るにはアイピースで目に見える大きさに拡大されているものに、カメラをのぞかせてやる、コリメート式の方が大きく簡単に撮れます。スマホのカメラでも大丈夫です。

画像7

みなさんも、目で見たり、写真に撮ったりしてみてください。10月いっぱいくらいは十分に楽しむことが出来ます。観望会などのスケジュールもぜひ確認して、大きな望遠鏡でみせてもらったり、スマホで写真を撮らせてもらったりしてみましょう。木星や土星もよく見えてる時機なので、そちらもぜひ。上の写真のように土星の環などもスマホで撮れます。

何度もいいますが、次に同じくらいの大きさに見えるは2033年ですよ。ぜひこのチャンスを逃さないようにしてくださいね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?