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夜の危険生物から身を守ろう

Youtubeであまりウケが良くなかったネタなので、noteではやめといたんですが、せっかく書いてあるので投稿します。結構、大切な話だと思っています。

私は主に夜の撮影を得意としています。夜の写真家、と言うと日本語だと変な意味にとられそうですが、Night Photographer と言うとなんとなくかっこいいのはなぜでしょうかね(^^; 私は対外的にはNighet Nature Photographerと名乗っています。夜に山や森、あるいは海辺に行くことが多いわけですが
夜はやはり昼間より危険が多い事は確かです。

さまざまな種類の危険がありますが、今回は危険な動物や虫などから身を守る方法についてお話しします。実体験だけでなく、調査したものや他人の体験談によるものもあります。動物や虫や薬品の専門家ではありませんが、それなりにいつも調査、学習していますので、そう的外れなものではないと思います。役に立つと思います。

私もムカデなどの虫は嫌いなので、そのような写真や動画は載せてません。咬まれた跡は小さく載せてます。気持ち悪くはないと思います。

さて、夜の危険生物には大きなものから小さなものまでたくさんあります。
全てについて述べると大変な量になりますので、小さな順に主なもの7種についてお話しします。今回は日本でのお話しです。

1、蚊
2、ダニ
3、ヒル
4、ムカデ
5、ヘビ
6、イノシシ
7、熊

1、蚊

これからの季節、当然ながら山や森では特に、対策は必須ですよね。対策には色々あるんですが、やはり防虫スプレーが一般的で、効果絶大でしょう。

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ハーブ系も良いと聞きますが、効果は限定的だと思います。問題なのは、ホタルなどの「虫」を撮影しにいく場合ですね。遠くから撮るなら、私はやはり防虫スプレーを使いますが、近くで撮影する場合はもちろん使えません。
当然ながら長袖長ズボン裾は隙間の無いように絞り、手袋もしましょう。
首から上は防虫ネットの帽子ですね。

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全身を覆うウェアもいくつかありますが、夏場はかなりうっとおしいでしょう。とはいえ、ホタルや光るキノコ撮影には重宝しそうなので、この手の虫よけウェアを試してみようと思います。需要がありそうでしたらまたリポートします。

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たかが蚊ですが、感染症の危険性を考えると、咬まれない対策は必要ですよ。

2、ダニ

「マダニ」ですね。これ、実はやっかいなんです。小さくてよくわからない「イエダニ」と違って、肉眼でも確認できるサイズです。吸血前で3~4mm程度あり、吸血後のメスは3~4倍に肥大します。咬むときに皮膚に顔(口器)を差し込みます。血を吸っていくと胴体部分が血でどんどんと大きくなり本当に顔だけが刺さっているように見えます。手で払ったり手で引っ張ると口器だけが皮膚に残り対処がしにくくなります。

【対策】
蚊と同様になりますが、やはり皮膚を出さないに限ります。衣服はマダニ類が付着しにくいスベスベしたものが良いです。さらに、白系の生地はマダニ類が目立ちやすいため、おすすめです。

虫よけスプレーはマダニにも有効なものが多いです。虫よけは、「ディート」「イカリジン」といった虫よけ成分を使用したものが一般的です。

【イカリジン】
肌への刺激が少なく、赤ちゃんから大人まで使用できる虫よけ剤です。においが少ないのも特徴です。
【ディート】
世界中で使用されている一般的な虫よけ成分です。濃度が30%のものまで認可されるようになりました。ディートは全ての昆虫が嫌がることが確認できています。ただ、「肌の弱い人には湿疹やかぶれなどを引き起こす可能性がある」という弱点があります。

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【咬まれた場合の対処】
理想はすぐに自分で除去する事ですが、除去に失敗して、マダニ類のちぎれた口器が皮膚の中に残してはいけません。ピンセットなどを使って慎重に引き抜く事が必要ですが、慣れてない方には難しいでしょう。比較的容易だと思われるのはワセリンなどの油脂を使うものです。皮膚に食いついたマダニの上にワセリンなどを厚く塗ることによって、30分程度でマダニ個体が外れやすくなるそうで、容易にできるので、一般の方にもおすすめできるとの話です。

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自信がなければ皮膚科で除去してもらう事をお薦めします。

3、ヒル

ヤマビルですね。私もヒメボタル撮影の時に丹波で派手にやられました。痛みはないので気が付かないんですよね。薄かゆい感覚を察知して、見てみたら足から血の海です(^^; 痛みはないし、血が止まらないんですよね。4mm程度の穴があいてました。完全に治るまで半年くらいかかった気がします。

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【生態】
北海道を除くほぼ日本全域に生息しています。 特に湿度の高い山間部や渓流沿いを好みます。雨天時や雨上がりなどに特に活発に動き回るということなので、森のヒメボタル撮影は最悪になります。平地のヒメボタル(大阪や名古屋など)の時は多分、大丈夫でしょう。

【毒・症状】
ヤマビル自体は毒を持っていません。 だからと言って油断は禁物。 感染症などの媒介となることがあるからです。アレルギー反応 かゆみ ・赤く腫れる ・痛みこのような症状が現れたら、抗ヒスタミン剤が配合されている薬を使用するか、皮膚科を受診しましょう。

【対策】
やはり皮膚を出さないに限ります。虫よけスプレーはヒルにも有効なものがありますが、身近なもので効果が高いとされてるのは「塩」です。乾燥に弱く、濃い食塩水を長靴などに振りかけるのは効果大だと言われてます。定評のある専用の製品もあります。

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【咬まれた場合の対処】
咬まれたら、麻酔成分や血液凝固を妨げる成分が入り込んでいます。 早くこれらを体の外に出す必要があります。 そのためには、噛み口をギュッと絞りましょう。血液と一緒に体の外に排出させることが出来ます。 その際、ポイズンリムーバーがあると便利です。

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そして、傷口の消毒を行います。 できればアルコール、なければ応急処置として塩でも代用できるようです。 簡単に出血は止まりません。 ハンカチ、タオルなどをキツめにまいて圧迫しておきましょう。 

4、ムカデ

これもいまどきそうそう見ないのですが、熊野の、とある光るキノコの生息地で派手にやられました。ズボンの中に入ってきた、大きなやつです。二つの咬み跡が二ヵ所に残ってました。足先で細かく傷つけられてもいました。最初はそう痛くもなかったんですが、腫れてきて、やがて脚がしびれたようになって、左下半身が動かなくなってしまいました。結局、医者に診てもらいました。

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【対策】
これも同様になりますが、やはり皮膚を出さないに限ります。そんな奥でもなかったので、ズボンの裾を絞って靴下に入れたりはしてませんでした。もちろん【ムカデにも効く】虫よけスプレーも効果的でしょう。

【咬まれた場合の対処】
ヒルと同様になりますが、傷口から毒を絞り出します。ポイズンリムーバーを使って絞り出してください。傷口は小さいので効果はわずかですが、やらないよりやった方がいいそうです。あれば抗ヒスタミン剤、ステロイド剤の入っている軟膏(たとえば、ムヒなど)を塗ります。

一般的には「冷やしなさい」と言われるのですが、最近は温熱療法の方が一般化しています。やけどしない程度のお湯(43度以上で。40度以下だと、かえって痛みを増すとのこと)で患部を温めます。ムカデの毒はタンパク質で酸性だから熱に弱いのです。そして体のごく浅い皮膚表面に毒が入るので、噛まれたらすぐにシャワーをかけて温め流すと、毒が拡がるのを抑えるそうです。ただ、時間がかなりたってからでは逆効果だという話です。

危険なのは過去に1度噛まれた経験のある人ですアナフィラキシーショックを起こすことがあるので、そのような場合、至急、救急車を呼ぶようにしましょう。

5、ヘビ

これも今時はそんなにいないんですが、子供の頃は良く見ました。以下の3種については見てわかるようにしておいた方がよさそうです。ヘビの写真も嫌な人が多いので、ここでは出しませんが。

【生態】
日本にいる毒蛇はマムシ、ヤマカガシ、ハブの3種類です。 ハブは沖縄地方にだけ生息してます。ハブはいる島といない島があるそうです。現地の人たちに聞きました。ハブが生息していない主な島は宮古島、与那国島、波照間島などです。

マムシの場合、出現しやすいポイントは草むら、薮や雑木林の中、湿地帯、川など水場ですので、その周辺は注意が必要です。出現する山は限られているので、マムシ注意と書かれた看板を見かけたら十分注意しましょう。

【咬まれた場合の対処】
噛まれたとこから5~6㎝上をタオルや服などで強くしすぎないようにしばります。細い糸などはダメです。次にリムーバーなどで噛まれたとこから毒を吸いだします。出来るだけ早く下山をして、一刻も早く救急車などで病院へ行きましょう。血清を打つ必要がありますが、マムシの毒はそこまで強くないので数時間後に血清を打っても大丈夫です。

6、イノシシ

さて、急に大きな動物になりましたが、神戸周辺では普通に良くいる動物です。山にはもちろん、街中にも出てきます。特に危険とは思わないのですが、もちろん、油断してはなりません。

【生態】
日本に生息するイノシシは、本州・四国・九州に広く分布するニホンイノシシと、奄美大島から沖縄に分布するリュウキュウイノシシです。イノシシはざっと70kg程の体重がある上、時速45kmで走る事も可能であり、猪突猛進という言葉にあるような直進しかできないというイメージは誤りで、急停止や急な方向転換もできます。視力は0.1以下らしいが嗅覚は鋭く、犬なみと言われています。1m以上ジャンプも出来ます。

【出会った場合の対処
基本的にはイノシシのほうから逃げてくれる場合がほとんどです。しかし、威嚇をしてくることもあります。その場合、目を離さずにゆっくりとあとずさりをして距離をとりましょう。背を見せて逃げてはいけません。イノシシなどの獣は逃げるものを追う本能があります。こちらから攻撃したり、騒いだりして刺激をするのもNGです。興奮して攻撃を仕掛けてくることがあります。レジ袋など食物を狙っている場合は、その袋を離れた場所に投げると、そちらのほうに気をとられるということもあるようです。

7.クマ

危険動物の代表格ともいえる、熊です。通常、人間に襲い掛かったりすることはありませんが、もちろん、襲われた場合は命にかかわります。

【生態】
日本国内には北海道に生息するヒグマと、本州以南に生息するツキノワグマの2種類のクマがいます。ツキノワグマは、一般的な熊のイメージからすると比較的小型です。ざっくり言うと130cm、70kg程度です。ヒグマ(エゾヒグマ)はざっくり、2m、200kg程度。日本では最大の陸上動物です。

【対策】
もはや常識なのは、走って逃げない、死んだふりは効果ない、という事ですね。対策としてよくあるのは熊避けの鈴ですね。

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ラジオを鳴らして歩いてる人もいます。ですが、近年、どちらも効果はないのではないかと言われています。音を鳴らして、人間がいるぞ、近寄らないでくれ、というのが音の効果というか期待なのですが、もはや確実性のない古い常識となっています。何かのきっかけで人間を襲うようになってしまったクマには、自分の場所をわざわざ教えていることにもなります。

ではどうするか?やはりクマよけスプレーが確実だと言われています。私もクマがいるかも知れない山中では携行しています。実際にクマに使用した事はありません。というか私は実際に関西の山中でクマを見たことはありません。

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最後の手段としては、戦ってください。熊の弱点は鼻先だそうです。蹴りが鼻先にヒットすれば撃退も出来るかもしれません。まあ、そう簡単にいくとは思えませんけどね(^^; 空手の高段者が熊を素手で撃退したニュースがありましたが、全くの特殊ケースです。健闘をお祈りいたします。










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