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コミュ力がなくても、素敵な縁は生まれる

向こう半年、少しまとまった時間が取れそうなので、何か思いきったことをして自分を変えたいなあとぼんやり思っている。

次のキャリアに生きるような経験を詰みたいとか、何か1つ手に職をつけたいとか言う感じではなくて、普段の日常を楽しくするマインドや考え方みたいなものを身に付けたいなあなんて考えていた。

それで、1つコンプレックスをなくしたいなあという思いに至った。自分の意志で見知らぬ人とコミュニケーションを取るのが苦手なことである。

本当は昔ながらの喫茶店とか、こじんまりした居酒屋とか、趣のあるカフェとか1人で行ってお店の人と仲良くなったりしたい、あわよくば常連になりたいなあなんて思ってるのだけど、どうにも踏み出せない、というものである。簡単に言えば、人見知りである。

「子供かよ!」と思われても仕方ないのだが、相手に合わせすぎてしまう性格ゆえ、特に見知らぬ人との時間はエネルギーを使って精神を消耗してしまう。そして、私の行ってみたい場所はだいたい「会話が生まれるであろう場所」なのである。お店の人と仲良くなりたいと思いつつも、初めの一回で精神がひどく疲弊するのが分かっていると、「会話が生まれるであろう場所」が逆に怖くなって躊躇ってしまって、踏み出せない。

1番の例は美容院である。知らない人と至近距離で小一時間会話をするあの環境がとてつもなく苦手で、行ったときはひどく疲れて帰る。本当に苦手なので、1000円カット以外で髪を切ったのはたぶん人生で10回くらいしかない。

だから、すぐにお店の人と仲良くなったり、常連になったりできる人とか、旅先で様々な人と関わったりできるような、いわゆる「コミュ力のある人」にたいそう憧れる。

そんな自分になるには、何か大きな経験や、価値観を変えるような非日常の長旅が必要だと思っていた。でも、そんなコミュ力を求める経験や旅を目的にしたら、それこそ息が詰まってしまっていた。

どうしたらいいかなあともやもやしてたときに、島田彩さんの1つのnoteに出会った。

日常を3日間タイムループさせたら、74歳に娘ができた|島田彩

このnoteで書かれている、島田さんの人や場所との関わり方がとてつもなく自然で、フラットで、良いなあとジーンと響いた。

朝は喫茶店に行き、散歩をして、夜になったら美容院へシャンプーを、そして夜の散歩。こんな日常を3日間ループしただけである。なのに、こんなにも自然に、人や場所との縁を深めることができるなんて、びっくりしたというか、すごく素敵な縁の深め方だと思った。

何より、島田さんがお店の人と仲良くなろう!と目的を持って主体的に関わりにいったのではなくて、あくまで「日常」としての行動を3日間続けただけである。何気ない挨拶ややりとりだけで、お店の人と自然に関係が深まり、縁が生まれるなんて、こんなに素敵なことはない。

もちろん島田さんの人柄もあってのことだと思うけれども、自然体で過ごす日常の延長でこんな豊かな出来事が生まれるなんて想像もできなかったし、なにより、「コミュ力」がなくても、頑張らなくても、私の憧れるような縁が生まれることがあるんだという事実に、すごく勇気付けられた。

何年か前に作った、自分のやりたいことリストをたまたま今日開いたのだが、「知らない駅に行って、昔ながらの喫茶店にいく」と書いてあった。

たぶん、いろいろな場所に縁を作りたかった想いからこんなことを書いたんだと思うけど、こんな簡単なことが今まで出来ていないのは、まずコミュ力を磨くのが先決だ、と決めつけて逃げていた証拠だなあと思った。


日常を続けるだけで、もっと幸せな暮らしができるんだなあ。
その事実が1番背中を押してくれる。
まずは、近所の渋めの喫茶店に行ってみようかな。3日間。

サポートいただいても自分ではうまく活用できなさそうなので、もしいただいたら東日本大震災等の災害ボランティア活動団体に寄付させていただきます◎