気分で気分を改善しようとすることの落とし穴について
私が調子が悪くなってくるとすぐやってしまうのが「気分で気分を改善しようとすること」。はやく手を付けなくてはならない仕事がある時に、モヤモヤとした悩みが頭を支配して気分が乗らないと、このモヤモヤを「解消してから」仕事に取り組もうとしがち。で、結果的にこのモヤモヤに頭を支配されて数時間を無為に過ごしてしまったりする…
この、気分で気分を改善しようとしがちなクセと、育児の疲労感が重なると、ほんと仕事全然進まないんですよね…気分が良くなったら仕事しよう、もしくは、この疲労感が少し抜けたら仕事しよう、とか考えながら無駄に1日を過ごした日がこの半年くらいどれだけあったか...
これはさすがにまずいと思ってたんですが、保育園見送り後すぐに「ゆっくりラン」することで、その問題が解決できそうでとてもいい感じです。行動活性化の原則である「行動が気分を変える」はやはりパワフルだし、そこに軽い運動による「アクティブレスト」がセットで疲労感も改善して、ようやく仕事の生産性も上げられそう。
さらに、「行動が気分を作る」とすると、その視点からやはりルーチンって重要だなと思います。ルーチンって、毎日「同じ」行動をすることで、「同じ」気分を導ける行為なんですよね。それによって、移ろいがちだったり悪化した気分を、いちど「同じ」状態に戻せる。これって大切なポイントと思う。
仏教徒も、朝起きるとまず本堂を掃除し、その後お経を読んだり礼拝することを、欠かさず毎日行いますよね。これって気分を一定の場所に安定して位置づけておく上で、すごく効果がありそうと思います。私は昔からこういうルーチンがすごく苦手なんですが、ひさびさに毎日走ってみて、その効果を実感しています。
最近よく言っていますが、「内省」を良いものとする傾向は、世界が不安定化する最近はますます強まっていると感じています。内省の大切さは否定しないけど、それが「内省によって気分を改善しようとする」ことに繋がると、特に悩みがちな人にとっても危険なのではと思います。
ネガティブ思考のループ(反すう)が起きやすい人は、考え込むことによってその傾向を強化してしまう危険性があります。過去の失敗を想起してさらに落ち込んだり…それよりも「行動が気分を改善する」と考えて、行動を起点に気分を「作っていく」視点を持つのは効果があると感じています。
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