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食べさせることは最初の教育と言われています

例えば親は子に対して早期教育や幼児教育と言われるようなことは大好物です。

東大に入った、とか、偏差値が上がった、というタイトルが付くと我先に情報を取り込むものです。
スポーツで言えば、英才教育や、親子二人三脚でメダル獲得!なども大注目のタイトルでしょう。

そうやって親は当然のように子供に勉強やスポーツは「させ」ます。

「させる」という言葉をサポートする意味で肯定的に使います。
そしてそれらのことにはなんの罪悪感も持ちません。

しかし最近不思議なのは最近、ご飯は子に対して食べて「くれる」「くれない」と言います。
食事も食べ「させる」ことが必要な時代です。


勉強やスポーツは「させて」良くて、食事は食べ「させ」なくていい、というのはどこから来ているのでしょう。
とりあえず食べてくれさえすればいい、というのは不思議です。親御さんがそういうスタンスでは子は好きなものばかり食べていればいい、とわがまま食べになるのが目に見えています。

それが勉強やスポーツであれば、親には、わずかでもレッスンしてくれればいいという発想はありません。稀でしょう。
食も「させて」いいのです。同じです。
むしろ命に関わる問題です。
そして身体を成長させることや身体を強くすることは大切です。


これは食物アレルギーのある方々は別です。
特に食物アレルギーもなく標準の食事が摂れるならば、本人の好き嫌いで食べられない、と排除される食べ物も少し背中を押してあげましょう。

特に噛む食材が大変食べられていません。
「この子噛みにくいから嫌がって」という言葉をよく聞きます。

早期教育を「させる」前に、離乳食から教育は始まっています。
せめて園児さんの間には、食べ「させる」ことを続けてしましょう。
まずは親御さんの食へのサポートが必要な時代です。
子供を英才教育で鍛錬する前に、親御さん達自身が辛坊強く、根気強く食へサポートして下さい。

毎日のことには躊躇しがちですが、
勉強をプリント1枚や薄いドリルから始めたり、スポーツの課題をストレッチやランニングで「させる」のと同じです。
早期教育には皆さん我先に取り掛かりますが、食育には及び腰です。

これは正直言って生後4-5ヶ月離乳食のころから始まっています。
離乳食を与える食育は、親御さんのお子さんへの初めての教育とも言われています。

「やだ!」と言われるのも可愛くて、
そのリアクションに思わず「仕方ない」と諦めていませんか?

仕事が忙しく、ついベビーフードのペーストに頼っていませんか?

ちょっとずつ背中を押せばスロープも上がれます。
少しずつスロープを上がれる子と、背中を押さずにやりたい放題になってしまうのでは、出来るようになることにずいぶんと差が出ます。

放任してしまえば、子供は好き勝手になり、物心ついた3-4歳ではもう食べて「くれない」ことになります。
いつも食べ「させて」いれば、
いつも食べる子になります。

歯科的に言えば噛むことが大事なのですが、
離乳食では噛むことを食材のステップアップで反射的に行えるようにしつつ、食べることへの楽しみを覚えることも大切です。

食べることへの楽しみとは、本人の手掴み食べもその一つになります。
コロナ禍で心配な点も多いでしょうが…。
また、食べる環境もポイントになります。

誰かと食べながら楽しむ、という環境です。
小さな子はやはり人のマネが一番の手習になっているからです。

そして、食べさせる、とはいえ、本人の意志の尊重も大事になります。
口開けて!食べなさい!では少し暴力的です。

親御さんの、お子さんの自主的な食事への見守りも必要なわけです。
食べたい欲求を作ってあげることです。

朝から身体を起こすように、太陽や電気の明るさを感じさせ、お腹を空かせる準備をすること。
大切なのは親御さんが素敵な離乳食を作ることではありません。
お子さんが食べたいと思う環境を作ることがポイントなのです。

2-3歳で食事がよくかめる乳歯のかみ合わせが完成し、さらに食べられる食材が増えかめるようになることが、その後の永久歯の交換のハードルを下げることにもなります。
アゴの骨の中では永久歯の卵はすでに育っているからです。

永久歯は一生ものです。

よく噛んで食べることができ、そして食べることが楽しめる地盤ができているから、量も増えていき、顎の骨の成長や歯の永久歯の卵の健康も保てるという相乗効果も生まれるのです。

永久歯の交換についてはまたお話します。

離乳食からの取り掛かりは、園児さんの時に食べて「くれる」「くれない」で悩まなくて済むスタートになり、家庭の食事のルールづくりになっているとも言えます。

時短、時短と言われる時代で、それを発揮するためになんでも行われる時代です。

親の食のサポート?面倒!と思われるかも知れませんが、時短を選択したいならば、悩む時期は短い方がラクですよね。

一般的な話になりますが、だいたい
離乳食は生後4-5ヶ月から1年ほどで完成します。
この最初の1年を超え、ご飯を噛める基盤が出来ていたり、お子さんがご飯の際のルールや食へのありがたさが分かり、好き勝手にしないならば、幼児期以降の2-3歳から6歳の食事の質が格段に上がります。

アゴの骨や歯の成長や虫歯予防の食事が摂れるようになるためです。

ちなみに、永久歯の交換は15ー6歳まで続きます。
先は長いですよ。
初動を是非考えてみて下さい。

「噛む食育」の大切さを提唱します。

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