ワークショップ「OUCHI(おうち) みんなでつくろう未来の街」
皆さんこんにちは、図工家の「のりしろ太郎」です。
先日行ったイフブランク ワークショップ「OUCHI みんなでつくろう未来の街」のアーカイブとして、ワークショップの様子やご参加いただいた皆さんと共につくりあげた「OUCHI(おうち)」や「みんなでつくる未来の街」の作品をご紹介させていただきます。
このアートプロジェクトがどのようなものか、またどのように進めていったのか、私たちと同様に、クリエイティブに関連するアートプロジェクトやワークショップの企画運営を行っている方、市民参加型のイベントを行っている方、元気で活力のあるまちづくりの仕掛けを考えられている方に、この取り組みに関心を持っていただいた方にも、少しでも参考となるように、できる限り丁寧なレポートを心がけたいと思い書かせていただきます。
この記事をお読みいただきた方
この投稿では、ワークショップ「OUCHI みんなでつくろう未来の街」について、事細かに書かせていただきます。そういったわけで、何枚もの豊富な写真と文才に欠ける私の長々とした文体で書き綴ることになりますが、お許しいただけたらと思います。あらかじめ長文だということを念頭に読み進めていただけたら幸いです。私が、この投稿をお読みいただきたい方は、図工、創作がお好きな方、デザイン、アートに関心がある方や子どもの創造力を伸ばすアート教育に携わる方、アート系のワークショップを企画運営される施設や団体、自治体の方、アートを通して、まちづくりの取り組みをされている方たちです。皆さんの取り組みへも参考になる点もあるのではないかと思います。写真も豊富に掲載していますので、写真をご覧いただくだけでも伝わるものがあると思いますので、ぜひ、お目をお通しください。
○ ワークショップにご参加いただいた方、関係者の方
○ イフブランク、のりしろ太郎の活動に関心をいだいた方
○ 図工、創作がお好きな方、デザイン、アートに関心がある方
○ 子どもの創造力を伸ばすアート教育に携わる方
○ アート系のワークショップを企画運営される施設や団体、自治体の方
○ アートを通して、まちづくりの取り組みをされている方
図工家 のりしろ太郎 について
はじめましての方も多いのではないかと思いますので、簡単に私はどんな人物でどんな活動をしている者か自己紹介をさせてください。
私は日頃、絵を描いたり、工作をしたり、映像制作をしたり、クリエイティブな毎日を過ごしています。幼少の頃より絵を描くこと、粘土造形をすること、図画工作をすることは三度の飯と同じくらいに大好きという、とにかく図工が大好きな子どもでした。学校の授業が1限目から4限目まで一日中、図工の授業だったらどんなに素晴らしいだろうかと、よく考えたものです。
大人になり気がつけば、デザインやアートに関するお仕事に長年携わらせていただいています。1限目から4限目どころ朝から晩までクリエイティブなことを生業に過ごしています。現在「図工家」と名乗り図工作品の制作やグラフィックデザインや映像制作、アートに関連する業務に携わらせていただいています。
自身の創作だけでなく、一般の多くの皆さんに「つくる面白さ、創造する楽しさ」をお伝えできるよう心がけています。多くの方が、芸術に触れ創造する機会を創出できるような活動や企画を長らく行っています。後にご説明させていただきますが、デザイン、アートプロジェクトなど「if blank(イフブランク)」というアートユニットの名義で活動や「バカゲタ図工塾!」といった創作する楽しさを前面に押し出したワークショップの企画、また、のりしろ太郎が講師となり、皆さんに創造するきっかけやヒントを与えれるような企画運営や活動を行なっています。
2021年9月には「図工家のりしろ太郎YouTubeチャンネル」を開設し、創作する楽しさをより多くの皆さんに届けれるよう2021年10月8日より動画コンテンツを制作し公開することにしました。まだまだ認知度は低いため、より多くの皆さんにもご視聴いただけるよう努力しなければなりません。私の活動や、図工、デザイン、アートに関心のある方、クリエいティブな方はぜひチャンネル登録いただけましたら幸いです。
if blank(イフブランク)について
2008年より「if blank(イフブランク)」という名義で「もし○○があったら」を題材としたアートプロジェクトやワークショップを企画し、金沢市を中心に活動をおこなっています。どんな企画をどこの会場で行ってきたか、リストとしてあげさせていただきます。
〈 if blank(イフブランク)が行ってきた主な企画 〉
○ 2009年10月 《 魅惑の果実 》金沢21世紀美術館
○ 2010年5月 《 つくろう紙の家 OUCHI 》金沢21世紀美術館
○ 2010年10月 《 変身!HERO 》金沢21世紀美術館
○ 2011年1月 《 OUCHI 2011 》金沢市民芸術村
○ 2011年5月 《 Hi〜! High 扇子(Sense) 》金沢21世紀美術館
○ 2011年8月 《 つくろう紙の家 OUCHI 》大阪阿倍野区民センター
○ 2011年8月 《 舟(FUNE) FUN! FUN! 》金沢21世紀美術館
○ 2012年5月 《 かおバッグ 》金沢21世紀美術館
○ 2012年8月 《 かおバッグ 》金沢FORUS
○ 2012年9月 《 ワークショップ「OUCHI」をつくろう! 》広島市現代美術館
○ 2012年10月 《 空想楽器 》金沢21世紀美術館
○ 2013年5月 《 でんき回路研Q所 》金沢21世紀美術館
○ 2013年8月 《 LEDランプづくり – AKARI 》金沢ふるさと偉人館
○ 2013年10月 《 ZOO園地 》金沢21世紀美術館
○ 2014年5月 《 Motion 》金沢21世紀美術館
○ 2012年5月 《 LEDランプづくりAKARI – 2014 》安江金箔工芸館
○ 2014年10月 《 「OUCHI」をつくろう! 》金沢21世紀美術館
○ 2015年5月 《 みんなの世界 》金沢21世紀美術館
○ 2015年11月 《 OUCHI みんなで作ろう未来都市 》金沢市民芸術村
○ 2016年5月 《 COLORFUL WAY 》金沢21世紀美術館
○ 2016年10月 《 OUCHI みんなでつくろう未来の芸術村 》金沢市民芸術村
○ 2017年5月 《 空想楽器OTOOTO♪ 》金沢21世紀美術館
○ 2017年10月 《 つくると動く ロープウェイ(*企画協力) 》金沢市民芸術村
○ 2018年5月 《 すみたまり 》金沢21世紀美術館
○ 2018年7月 《 ワークショップ つくると動く/舟(*企画協力) 》金沢市民芸術村
○ 2018年8月 《 OUCHI 2018 かないわこみち 》本龍寺(金沢市金石)
○ 2018年10月 《 OUCHI-緑に増える広がるみんなのまち 》「東アジア文化都市2018金沢 変容する家」金沢市
○ 2019年7月 《 Mountain Peak マウンテンピーク 》金沢21世紀美術館
○ 2019年7月 《 舟 FUNE FUN! FUN! 》金沢21世紀美術館
○ 2019年11月 《 Mountain Peak マウンテンピーク [冬] 》金沢21世紀美術館
○ 2020年11月 《 舟 FUNE FUN! FUN! – 未来の北前船をつくろう 》金沢港クルーズターミナル
○ 2021年10月 《 OUCHI みんなでつくろう未来の街 》ののいちカミーノ
○ 2021年3月 《 つくると動く ロープウェイ(*企画協力) 》金沢市民芸術村
他
いやぁなとも書き綴るとたくさんの企画を行わせていただいたものです。
2009年から2021年11月に渡り、これまで「if blank(イフブランク)」の名義で行ってきた企画だけをあげてもと随分と多くの本数になりますね。金沢21世紀美術館、金沢市民芸術村、金沢市を中心とし、それから大阪や広島でも活動を行なってきました。市民、県民、一般の方がクリエイターの主役となって創造力がかきたてられるような面白くて洗練された企画となるよう心がけて活動しています。
if blankがこれまで行ってきた
ワークショップ「OUCHI(おうち)」について
〈 if blank OUCHI 活動歴 〉
○ 2010年 金沢21世紀美術館
○ 2011年 金沢市民芸術村
○ 2011年 「TACT/FES大阪」大阪阿倍野
○ 2012年 金沢21世紀美術館 開館10周年記念「まるびぃdeパーティ10」
○ 2014年 金沢21世紀美術館
○ 2016年 金沢市民芸術村 開村20周年記念
○ 2018年 金沢市金石でイベント「かないわこみち」
○ 2018年 「東アジア文化都市2018金沢 変容する家」
○ 2021年 ののいちカミーノ(野々市市)
上のリストは、if blankがこれまで行ってきたワークショップ「OUCHI(おうち)」 です。「OUCHI(おうち)」についてご存知ない方も多いかと思いますので、ご説明させていただきます。
『OUCHI(おうち)』とは...
『OUCHI(おうち)』とは、紙製のOUCHIキットをもとに色紙やテープを貼ったり、ペンで色塗りして、おうちづくりをするワークショップです。子どもも大人も夢や希望をかたちにして、創造力を育むことができます。おうちづくりを通して、街、地域コミュニティについて自然に考えるきっかけなり、親子間、参加者と地域の人たちが互いにコミュニケーションを育むことが期待できます。ワークショップ参加者ひとりひとりがアーティストとなります。みんなのつくったおうちが集まり、街が広がっていきます。OUCHIが集まり次第につくられていく街全体が、いわゆる一つのインスタレーション作品です。夢と希望が詰まった未来の街が誕生するアートプロジェクトです。
この、アートユニット「if blank(イフブランク)」が行ってきた「OUCHI(おうち)」は、これまで金沢市やその他の地域で行ってきました。if blankのこれまで行った数多くの企画の中でも、とても人気のあるプロジェクトの一つです。また最多回数開催したワークショップでもあります。
初の開催は2010年に遡ります。金沢21世紀美術館の主催事業として開催し、瞬く間に好評をはくし、来館された大勢の方にご参加いただくこととなりました。2010年というとまだ「ワークショップ」という言葉が目新しく、今のようにワークショップがいたるところで開催している状況とは異なり、物珍しさもあったように思います。とは言え、皆さんが夢に描くOUCHIを形にするといったワークショップは、多くの方のハートを掴むこととなったワークショップとなりました。
《 ワークショップ-つくろう紙の家OUCHI 》金沢21世紀美術館 (2010年)
Photo_Tsuyoshi Ando
その後、2011年に同じく金沢市にある金沢21世紀美術館と同じ財団が管理する芸術文化施設である金沢市民芸術村で行いました。その後も、国際児童青少年芸術フェスティバル大阪「TACT/FES大阪」大阪阿倍野、2012年にはス・ドホ関連プログラムとして広島市現代美術館にて開催、2014年 金沢21世紀美術館10周年を祝う「まるびぃdeパーティ10」のイベントでの開催、2016年 金沢市民芸術村20周年記念企画として開催、2018年金沢市金石でイベント「かないわこみち」での開催、2018年「東アジア文化都市2018金沢 変容する家」ハン・ソクヒョン作品展示会場での屋外開催と、人気企画として数多くの方にご参加いただくこととなりました。
今回のワークショップ&インスタレーション「OUCHI みんなでつくろう未来の街」では、OUCHI開催以降はじめてとなる「野々市市(ののいちし)」「にぎわいの里ののいちカミーノ」での開催となります。のりしろ太郎が、図工家/アーティストとして、またワークショップの講師として努め、プロジェクトの企画運営にも携わらせていただきました。市民、県民の一般の参加者の皆さんと共につくりあげた創造力溢れる今回のワークショップ/アートプロジェクト作品をご覧いただけたらと幸いです。
野々市市とはどんな街?
野々市市(ののいちし)とは、石川県県庁所在地となる金沢市(人口約46万人)のお隣に位置する市です。金沢市に隣接するベッドタウンとして近年大変栄えている街です。
2011年11月11日に石川郡野々市町が市制施行したことで「野々市市(ののいちし)」が誕生しました。ちょうど2021年11月を迎え市制10周年と合わせたようなかたちでこのワークショップが開催となりました。
野々市市は、現在人口約5万7000人で、市民の平均年齢が39.67才と、石川県内の市区町村計19地域を対象とする平均年齢の調査でもっとも若く、文化施設にも子どもたちが多くみかけ、元気で活発な印象のある市です。今回のワークショップ/アートプロジェクトの会場となる「にぎわいの里ののいちカミーノ」は野々市本町にある施設です。
〈 にぎわいの里ののいち カミーノとは 〉
中央公民館・野々市公民館機能に加えて、市民協働のまちづくりを進める拠点となる市民活動センター機能を持った複合施設(公共棟)と、市物産品の販売や観光PR拠点となる商業施設(民間棟)の機能をあわせ持った施設がこの「にぎわいの里ののいち カミーノ」です。
多くの人や物が交流できるための賑わいづくりを創出する拠点として期待され、年間を通してイベントを多数開催されています。名前の通り賑わいを創出する施設として、施設ができてまだ新しいにもかかわらず、野々市市民に認知され親しまれている施設です。
〈 にぎわいの里 ののいちカミーノ(野々市市本町) 〉
2021年OUCHIの開催決定後に
昨今の状況下で開催があやふまれる事態に。
予測不能の止むを得ないことです。
2021年6月頃に、ワークショップ等の市民参加型のプロジェクトを企画運営していただけないかと、お声かけをいただきました。その後、今回の施設やご要望にもっとも適したプロジェクトとして、if blankでこれまでに最も実績のある「OUCHI」をご提案させていただきました。そうして、2021年9月にこのワークショップ開催が決定となりました。
開催決定以降は、開催に向けて企画をあらためて練り準備を進めてきました。しかしながら、日本中、世界中に蔓延する病のため、夏以降の状況が思わしくありません。そうやって、日本中で行われているイベントと同様に当企画も開催があやふまれる事態に陥りました。8月、9月はますます状況が悪化し、深刻な状況が続き、開催延期が決定、開催日が定まらないまま時間が過ぎていきました。
ようやく見通しが立ち、2021年10月31日(日)から11月7日(日)に行うことで開催決定しました。見通しが立たない日々が続き、開催できない可能性が十分あったため、開催決定した時はとても嬉しかったものです。これまで当たり前のようにできていたことが、できないわけですから。人と人が会えあない。また人と人とが会えるということ。イベントが開催できること。当たり前のありがたさ、大切さを身に染みて感じました。昨今の状況下で様々なことを考えるきっかけになりましたね。
OUCHI みんなでつくろう未来の街
2021年10月31日(日)より開催!
《 if blank workshop - OUCHI みんなでつくろう未来の街 》
主催:IKERU NONOICHI 実行委員会 野々市市観光物産協会
企画 運営: イフブランク
〈 OUCHI 作品展示 〉
開催日:10月31日(日)〜11月7日(日)
*好評につき展示期間14日(日)まで延長となりました。
会 場:にぎわいの里ののいちカミーノ ( 野々市市本町二丁目1番20号 )
時 間:9:00〜22:00 ( 最終日は17:00 )
観覧無料
〈 OUCHI ワークショップ 〉
会 場:にぎわいの里ののいちカミーノ ( 野々市市本町二丁目1番20号 )
開催日:2021年10月31日(日)・11月6日(土)・7日(日)
時 間: ① 10:30 〜 ② 13:30 〜
対 象:子どもから大人まで ( 小学生以下は保護者同伴 )
定 員: 各回10名程度
上記の日程で「if blank workshop - OUCHI みんなでつくろう未来の街」が開催となりました。前置きの説明が長くなりましたが、ここからがプロジェクトのアーカイブとレポートとさせていただきます。
こちらは当ワークショップのポスターです。私、のりしろ太郎は、図工家ですが、「つくる」ということに関してはジャンルを問いません。道具をカッターやハサミから、Mac Bookに変えて、グラフィックデザインを行いました。
このポスターの他に、A5サイズの判形でフライヤー(ちらし)も作成し、野々市を中心に配布しワークショップの告知を行いました。やはり、WEBやSNSでの告知だけに留めず、従来のアナログな宣伝方法であるチラシ配布は欠かせません。広報戦略としてはドブいた営業ですが、足を使った現実の告知は大切なことです。
参加者にもれなく図工免許証を交付
図工免許証というカードを作成し、ワークショップ参加者にもれなくプレゼント(交付)しました。子どもたちが創作をより楽しんで、活発に取り組んでいけるよう面白いデザインとし、裏面にはポイント押印欄を設けました。
ワークショップ参加の際に2ポイント、図工家のりしろ太郎のYouTubeチャンネルご視聴につき1ポイント貯まるルールです。10ポイント貯まると素敵な特典が...と言いたいところですが、特に何もありません。得られるのは達成感です。
主にお子さん向けのカードとして制作した図工免許証ですが、大人の方にも大好評のカードとなりました。ワークショップに同伴いただいた保護者の方にもお渡し(交付)させていただきました。本当に人気のあるカードであること実感しました。図工免許証恐るべし!全国の図工大好きなちびっこのみんなにもお配りしたいなぁ、なんて考えています。
「OUCHI みんなでつくろう未来の街」舞台
ワークショップ前々日と前日の設営
ワークショップ前々日となる2021年10月29日(金)と前日の30日(土)に会場準備と設営を行いました。OUCHI みんなでつくろう未来の街の舞台づくりに私のりしろ太郎が」挑みました。
私が、日頃使っているパソコンのマウス、それから鉛筆、カッターやハサミなどの文房具を、ここでは大工さんが使っている電動工具に持ち替えての設営となります。
展示台は、900mm×1800mmのいわゆるサブロクサイズのコンパネ板2枚を用いて、それにタル木の脚を取り付け仕上げます。台の天板には鉄道模型で使われる芝生シートを張って自然豊かな大地に仕上げます。ところどころ木々を配置したり、池を作ったり、地形にメリハリをつけ、ロケーションを楽しめるベースを用意しました。これは、いわゆる大きなジオラマですね。子どもはもちろん大人も童心にかえって夢中になって、ついつい覗き込んでしまうジオラマセットを造り上げました。
わずかながら、私の用意した小さな紙のOUCHI(おうち)も建てています。あまり土地を開拓し造り込んではいけません。主役はこれからご参加いただく市民、県民の皆さんですからね。まだほとんど家が立ち並んでいない白いキャンパス...白ではなく、緑色ですか...これから夢と希望を想い描く緑色のキャンパスに、皆さんの夢と希望が詰まった未来のOUCHIが建ち並び、みんなでつくる未来の街が誕生することでしょう。とても楽しみでなりません。
会場となる「ののいちカミーノ」屋内の広場を一望できる通路に展示ブースを設置しました。上の写真、展示台の右横に写っている建物が、今回のOUCHIのシンボルとなる大きなOUCHIです。こちらが、のりしろ太郎が大工仕事で汗を流しながら造り上げたOUCHIです。ということシンボリックな大きなOUCHIについてもご紹介させていただくことにしましょう。
上の写真が開催前々日の設営での建築中の「大きなOUCHI」です。製作途中の状態の写真です。タル木で骨組みをつくり、外壁には、カッティングシート や写真の背景紙が収まっていた紙管でつくりました。進捗状況は7割程度でしょうか。私としては、少々綺麗すぎる、真面目すぎるといった印象の状態です。翌日に少し遊び心を加えて変化させるつもりです。
私、のりしろ太郎は、小屋作りに大変興味を持っています。安藤忠雄、藤森照信、中村好文、隈研吾の書籍など読んだり、建築家!?坂口恭平の書籍に刺激を受けています。私の家の裏のスペースに小屋をセルフビルドDIYで建てたいなぁと長らく考えています。なかなか時間が取れず、自分の家のことは考えるばかりで着工できませんが。小屋に対する妄想と構想をもうしばらくしてしていようと思います。
上の写真が、開催前日の「大きなOUCHI」です。ずいぶんと自分の描くイメージに近づきました。
私が、幼少の頃に憧れた秘密基地をイメージしながら造り上げました。なかなかの出来ではないでしょうか?さらに造り込みたいポイントもありますが、やるべきことの優先順位を考えて大きなOUCHI制作はここまでとします。
設営を行っている最中は、ののいちカミーノの中にこれから何が建てられるのか、と多くの方が足を止められ見られていました。気になりますよね。この大きなOUCHIは、大きなOUCHIとして一つの作品でもあり、またOUCHIの中にも小さなOUCHIを展示する展示空間でもあります。一軒のOUCHIでも遊び心をたくさん散りばめて建てることができました。
大きなOUCHIについては、後ほどあらためていくつかの写真でお伝えさせていただくことにします。
「OUCHI みんなでつくろう未来の街」
ワークショップがいよいよ開催!
いよいよ、待ちに待ったワークショップ初日となる10月31日(日)です。
この日は、ののいちカミーノでハロウィンのイベントも同時開催しており、OUCHI以外のワークショップや多数の物販やマーケットの出店があり、施設内や広場は朝から大勢の方が集まり大変賑わっていました。
〈 ワークショップ初日10月31日(日)〉
午前の部: 10:30 〜/午後の部: 13:30 〜
*午前午後 各回10名程度
〈 ワークショップ2日目 11月6日(土)〉
午前の部: 10:30 〜/午後の部: 13:30 〜
*午前午後 各回10名程度
〈 ワークショップ3日目 11月7日(日)〉
午前の部: 10:30 〜/午後の部: 13:30 〜
*午前午後 各回10名程度
10月31日(日)に初日を迎えて、初日から1週間後となる11月6日(土)・7日(日)、計3日間に渡ってワークショップを開催しました。三日ともに気持ちの良い秋晴れとなり、芸術の秋を存分に満喫できるイベント日和となりました。
昨今の状況下で、開催延期で開催の見通しが立たなかったこともあり、イベント開催の告知がずいぶんと遅れました。そのため告知不足は否めず、ワークショップ参加申し込みの集客に心配をしましたが、蓋をあけてみるとイベントは盛況で、定員を超える人数のご参加をいただくことになりました。
OUCHIワークショップの模様
ワークショップは、10月31日(日)、11月6日(土)、7日(日)と計3日間に渡って行いました。午前の部 10:30 〜 と 午後の部 13:30 〜、密にならないよう会場内の人数を制限する意味でも、一日二回に分けての実施となりました。
イフブランクでこれまで行ってきたワークショップOUCHではワークショップ会場にたくさんの人が集まって、わいわい賑やかなお祭りのような状態で制作いただくケースが多かったのですが、昨今の状況を鑑みて、密にならないように心がけました。人と人の間隔、距離を保って座席をレイアウトし、入場の際は、手指消毒、検温、マスク着用となりました。これらのことに関しては、参加者の皆さんもご理解と慣れられていますね。
ワークショップでは、子どもから大人の方まで幅広い方にご参加いただきました。ご参加いただいた皆さんには、「将来こんなお家に住みたい」、「こんなお家があったらいいなぁ」と想像を膨らませてOUCHIづくりに取り組んでいただきます。OUCHIは、紙製の展開された状態で型抜きされた一枚の紙OUCHIキットをベースにつくります。それを組み立てると三角屋根の手のひらに乗るくらいの小さなOUCHIが完成します。このOUCHIを基本型として、参加者はアイデアを注ぎ、かっこいい家、可愛い家、面白い家を作っていきます。
OUCHIキットの紙以外にも、色紙、カラーセロハン、マスキンテープ、様々な材料を用意しています。ペンで塗ったり、紙やテープを貼ったりして仕上げます。基本的なOUCHIの作り方はあるものの、作り方は決まった一つの方法だけではありません。参加者の皆さん一人一人がアイデアを出して考えてつくりあげていく「自由」がこのワークショップOUCHIにはあります。創造力を掻き立てる秘密がこのOUCHIには隠させれているのです。
マスキングテープやペンでOUCHIのテクスチャーを表現。レンガを描いているのかな?細やかに丁寧に描かれていますね。色鮮やかな配色は大人には真似できませんねぇ。完成が楽しみです。
芝生のお庭付きの小さなOUCHIとその横には一際目立つ大きくて高いビルのような建物。OUCHIキットを使わずに建物をつくるって、素晴らしい発想です。会場にある材料から手がかりやヒントを得て、何ができるのか考え、どんどん想像が膨らみます。未来の街のランドマークになりそうですね。周囲の参加者も仕上がりを興味深そうに見られていました。注目度高し!完成が非常に楽しみな一棟です。
ここ最近では、テレビやゲーム、スマホやタブレットを使って時間を費やすことが多いご家庭も多いことでしょう。ワークショップOUCHIでは、普段あまりできない工作を存分に楽しんでいただきます。親子でご一緒にご参加させれた方は、お子さんの持っている無限の創作意欲、想像力と創造力に驚かれたのではないでしょうか。子どもたちの創造力って素晴らしいものがあります。私たちもワークショップを開催するたびに驚きと新たな発見が得られます。
キラキラした屋根、どこに入り口のドアや窓をつけようかな、煙突をつけようかな。創造はどんどん膨らみますね。親子間のコミュニケーションも工作を通してより深まりますね。
面ごとにテープを貼ったり、カラフルなペイントを施したOUCHI。組み立てるとどんなOUCHIになるかな。配色がお帽子と似てる?完成がとっても楽しみだね。
OUCHIは、小さなお子さんでもご参加できます。年齢や工作スキルによって個々のレベルに合わせた創作が楽しめます。
テープを貼ったり、ペンで塗ったり。創作する楽しさを発見できます。ママと一緒にOUCHIづくり。丸い窓に四角い窓。どこにマスキングテープを貼ろうかな。指にいっぱいのテープを貼って、たくさん貼って楽しいOUCHIをつくろうね。
OUCHIキットに箱をもう一つ付けて二階建てのOUCHIを制作中。どんな屋根にしようかな。いろんな材料を使ってOUCHIづくり。アイデアがどんどん膨らみオリジナリティあふれるOUCHIになりそうだね。どんなOUCHIに仕上がるかな。
1、2、3、4、5、6、7....いったい何階建てのOUCHIになるんでしょうか?超高層のOUCHI制作中。テーブルの上での作業だと自分の背丈よりも高くて最上階に手を伸ばすだけでも大変!どれくらい高い建物になるのか楽しみです。会場周囲からの注目度も極めて高し!
絵本の世界から飛び出たような鮮やかなOUCHI。OUCHIキットを複数使っての大作ですね。親子で一軒のお城のようなOUCHIを作られていました。ここに窓をつけよう。ここはドアに使用。ここは私の部屋でここはママの部屋、ここはパパの部屋。未来を想像しながら親子で話しながらOUCHIを作るって楽しいね。
ワークショップ会場のガラス越しに野々市市のご当地キャラクターいわゆる「ゆるキャラ」系の「のっティ」が覗くといったハプニング!?
のっティは、石川県野々市市の魅力を全国にPRするキャラクターで、市の公式キャラクターとして、ツイッターなどを通して広報活動を行っています。野々市市民からとても愛され、石川県民であれば多くの方が知っている人気者です。
私は実物の「のっティ」!?をはじめて見ることができました。想像していたよりも大きくて驚きました。今までイラストしか見たことなかったですかね。のっティもOUCHIづくり、どんな未来の街がでいるのか気になっているんでしょうね。
みんなのつくったOUCHI作品の紹介
OUCHIキットを元に、色を塗ったり、テープを貼ったり、紙やいろんな材料を使って、自分だけの未来のOUCHIを作っていただきました。参加者がつくりあげた創造力豊かなOUCHIをご覧ください。
ぽこんと透明なカプセルの帽子をかぶったOUCHI。縦縞模様に緑の屋根。壁には梯子がとりつけられ、屋根に登れそうだね。自然豊かな土地に建てられ、気持ち良さそうなOUCHIに仕上がりました。私のりしろ太郎もこんなOUCHIに住んでみたいなぁ。そんな素敵なOUCHIに仕上がりました。
ウサギの形をした窓が印象的なカラフルでかわいいOUCHI。青々とした芝生のお庭から伸びる旗が印象的。素敵なOUCHIが完成したね。
芝生のお庭の上に建てられたOUCHI。外壁の茶色は木を表現しているのかな。複数の建物が集まり構成されるOUCHI。建築がお好きな方には非常に有名なチャールズ・ムーアのシーランチ・コンドミニアムを彷彿とさせました。柏野経営のOUCHI作品の中でも名建築といえる作品なのではないでしょうか。子どもたちのひらめきとアイデアあふれる才能に驚きです。
さきほど紹介させていただいた作品は湖畔に建てられました。湖の辺りといった贅沢極まりないロケーションは絶景で素晴らしいね。存分に優雅な時間が楽しめますね。贅沢だなぁ。こんなお家で景色を眺めながら、ぼーっと過ごしたいものです。
青い縞縞屋根の可愛いお家。階段が取り付けられて屋根まで登れるのかな。屋根には人がいて高い場所から景色を見て楽しんでいるようです。お庭にお花も咲いていて細かなところにも気を配り描いてくれました。素敵なOUCHIに仕上がったね。
OUCHIとOUCHIを繋ぐ虹が印象的なとっても素敵なOUCHI。星形のドアや丸く切り抜かれた窓も面白いね。屋根はキラキラ輝いてまるで星空のよう。メルヘンの世界から飛び出したような素敵なOUCHIの完成です。あまりにも素敵な作品に私は何度もシャッターを切って撮影しました。素敵すぎます。
「こうしゅうトイレ」に「ごみばこ」。未来の街にはOUCHIだけでなく、公衆衛生が保たれるものも必要だとのことで作っていただきました。OUCHIだけでなく未来の街には何が必要なのか、生活する上で細かな点までライフスタイルをシミュレーションされています。想像力/創造力がどんどん膨らみますね。しかもトイレの中には便器があったりと、細かなところまでリアル!ゴミ箱の中にはゴミ袋まであるなんてホント凝ってるなぁ。
煙突屋根の温もりある木のOUCHI。そりに乗った赤い帽子のおじさん!?そうですサンタクロースのOUCHIですね。そうそう今は11月。来月は早12月。そろそろクリスマスの準備に追われてサンタさんは忙しいのではないでしょうか。野々市の子どもたちにも素敵なプレゼントを届けてくださいね。待ってます。
露天風呂付きのOUCHIの登場です。壁面にはビールの看板。綿を使ってビールの泡を表現されているから二度驚き。作者はパパさんです。一般の方も利用できる温泉施設なのか質問させていただいたところ「個人専用」とのことです。一般の方はご利用できないそうです。残念!お風呂に入りながら湖を眺めて過ごすビールなんて、大人にとってこの上ない贅沢です!私もゆっくり暖まりたいなぁ。
開口部が大きくつくられた変則的でトリッキーなOUCHI。赤とピンクで全体的にまとめられた色調が美しいです。中にはストローでつくられたこれまた赤い人の姿が。シンプルだけど凝ったデザインで皆さんの注目の的になっていたアイデアあふれるOUCHIです。このOUCHIは、このワークショップOUCHIのディレクション運営に携わっていただいています河合さんの作品。さすがの出来栄えです!
河合さんいろいろとお世話になりありがとうございました。感謝感謝!
OUCHIキットのデザインをいかしたスタンダードな形のOUCHI。アイデアあふれるOUCHIが多いので、かえって新鮮に写ります。外壁に貼られた丸いシールとペンで施したドット。シンプルでありながら可愛く存在感のあるOUCHIに仕上がりました。
壁面に横張りされたオレンジの外壁材と緑の屋根のOUCHI。補色の配色が美しい丁寧な仕上がりが印象的です。実は屋根はノリで固定されておらず、開くことできます。開いて屋内を覗ける仕組みです。屋内の内装もとても細やかにかわいく仕上がっています。素晴らしい仕上がりのOUCHIでした。図工家のりしろ太郎もこの作品のクオリティの高さに驚いてしまいました。
「私立のっティ小学校」茶色いぬくもりある色調の立派な小学校。OUCHIキットを複数組み合わせて仕上げてくました。未来の街には学校もちゃんと建てられます。味わい深い木造建築でしょうか。こんな素敵な学校で学びたいものですね。
私立のっティ小学校にはグラウンドもあります。学校を中心としてOUCHIも自然と周囲に建てられていくようです。学校から子どもたちの笑い声が聞こえてきそうですね。
官民連携、地方創生を生み出す大型施設がこちら。縦も横も大きな四角い建物には、公共機能に加え、大学、アパート、ショッピングモールが入る複合施設だそうです。屋上は緑化され、ヘリポートも完備。未来の街の中でも一際大きく目立つ存在となっています。未来の街のランドマークですね。
ワークショップの時間では完成に至らず未完成だったため、ご自宅に持って帰り仕上げることになりました。完成後はまたお持ちいただき展示していたくことに。どこまで発展していくのか完成が楽しみでなりませんね。
先ほどの大型施設です。
1Fショップ『Nono』、2F『Haks an BAR「Rau」』と書かれているサインがあります。写真から伝わりにくいと思いますが、2FのテナントにはBARが入ってます。ガラス張りで店内の様子が伺えます。夜には夜景を楽しみながらお酒を飲めるなんて、大人が求めるようなコンセプトが詰まった夢のようなOUCHIです。
さきほどワークショップの模様でもご紹介していた超高層のOUCHIが建てられました。実に高いですね。これまでワークショップOUCHIを何度も開催してきましたが、OUCHI史上最も大きなOUCHIと最も高層のOUCHIが並びました。
どちらのOUCHIも未完成とのことで、お持ち帰りをし、続きをご自宅で制作することとなりました。完成がとても楽しみでなりません。どこまで進化発展することやら。想像/創造は膨らみます!
ワークショップ最終日となる11月7日(日)の朝に撮影した1枚。屋根や壁に切り込みの入った造形のあるOUCHI。晴天の日の朝の日差しを受けて陰影がとても美しかったので思わずシャッターを切りました。本当に皆さんの想像力/創造力には驚かされます。今回のワークショップでも、私には思いつかないデザインのOUCHIをたくさん見ることができて、私自身、皆さんからたくさんの刺激やヒントをいただいています。これまで何度も開催してきたOUCHIですが、ワークショップの度にあらたな発見が見つかります。
カラフルな窓がかわいいビル。屋上にはウサギかな?白いウサギが高い場所から景色を見ているようです。13階建のビルにはたくさんの人たちが暮らしているのでしょうか。私の想像も膨らみます。
ワークショップが進むにつれ、たくさんのOUCHIが建ち並んで賑わってきました。未来の街の中で、いかにも美味しそうな一軒のOUCHIを発見。チョコやケーキ、お菓子のような仕上がりのシックなOUCHIもありました。ケーキ屋さんでしょうか。
緑と赤の補色カラーを用いたOUCHI。丸く切り取られた窓からは屋内を覗くことができます。煙突からもくもくと立ち上る煙。OUCHIの中で料理でもしているのかな。みんなのつくったOUCHIが未来の街に建ち並んでいきます。たくさんの夢と希望が詰まったOUCHIが集まり、次第に素敵な未来の街が広がっていきます。
完成したOUCHIをカシャっ!と記念撮影。カラフルで素敵なOUCHIが未来の街にすっかり溶け込んでいますね。インスタ映えしそう。ご友人やお友達にOUCHI作品を披露してくださいね。
こちらはワークショップの時間中に参加者の皆さんと同じように、講師のりしろ太郎が作ったOUCHI作品です。OUCHIキットを横に変則的に使ってOUCHIをつくりました。パン屋さんをイメージしています。街ゆく人から目を引くよう赤縞のカラフルなオーニングを備え、白い木材張りの風合いある質感の外壁、もくもくと煙突から吹き出す香ばしい匂いの煙を表現しました。未来の街でも美味しいパンを多くの方に提供します。ご来店のほどよろしくお願いします!商売繁盛しそうな予感です。
こちらも講師のりしろ太郎作のミニマムでシンプル、ストイックなOUCHI。白い外壁に白と黒の屋根。二軒のOUCHIキットを組み合わせました。中央部はガレージです。右と左の棟で異なる移住空間が楽しめます。デザイナーズハウスならぬ、ズコーズはうす。
またまた、講師のりしろ太郎作のOUCHIです。いったい何軒つくっているの?って皆さんからツッコミを頂きそうですが。
シンボリックな大きなOUCHIをそのまま小さくしたOUCHIを作りました。いかがですか?そっくりでしょう。屋内をLEDのペンライトで照らし撮影しました。大きなOUCHIと同じく水色の旗も忘れずに。外壁はクラフト紙紐で紙管を再現。大きなOUCHIと瓜二つでしょ。細やかな仕事でとっても凝っています。自画自賛(笑)。
シンボリックな大きなOUCHIのミニチュアのOUCHIを未来の街に建てたところです。ミニチュアのOUCHIの奥に見える大きなOUCHI。大小ふたつのサイズのOUCHIが1枚に収まった、なんだか不思議で面白い写真となりました。大きなOUCHIには内部に照明がありますので、小さなOUCHIの屋内もLEDのペンライトで照らしています。
みんなでつくる未来の街が誕生!
ついに、のりしろ太郎と野々市市民、石川県民の皆さんと共につくりあげた「みんなでつくる未来の街」の完成です。参加者個々の夢と希望が詰まった個性豊かなでOUCHIは、とても素晴らしい作品ばかりでした。世界中の美術家、芸術家、現代アート作品にも負けない、希望というコンセプトが詰まった作品なのではないでしょうか。そんなOUCHIたちがたくさん集まり、素晴らしいみんなでつくる未来の街がついに誕生となりました。
ワークショップ開催前は、青々とした緑豊かな大地で、OUCHIはポツンポツンとまばらに数軒建っている世界でした。ワークショップの回を重ねるうち、様々な色、形のOUCHIが立ち並ぶ賑やかな未来の街に発展しました。
参加者の皆さんにワークショップでは「未来の野々市」を想像しながらOUCHIづくりを行っていただきました。皆さんの想像を超えた素晴らしい街並みに仕上がったのではないでしょうか?私の想像も遥かに超える素敵な街となり大変驚いています。
緑、湖、木々、草木が生茂るロケーションの良い場所にOUCHIが建てられ、ランドマークとなる建物がところどころ誕生し、その周囲にも個性豊かなOUCHIが建ち並んできます。なんだか、本当の街の形成し進化発展する姿を時間を早送りして天から俯瞰して観させていただいているようでした。面白いですね。
さて、昨今の状況下の中で、現実(リアル)なワークショップを開催できたことを大変嬉しく感じております。2020年より前では、当たり前に行えていた、人と人とが交流すること、大勢の方と交流できること、実際にお顔を合わせてコミュニケーションが図れること、同じ時間を共有できること。それらはとても尊く貴重なことだとあらためて感じました。参加者の方ともしっかりお顔を合わせて会話しコミュニケーションできたことが嬉しく思いました。
イベントに携わっていただいた関係者の皆さん、OUCHIづくりに参加いただいた素晴らしいクリエイターの参加者の皆さんと同じ時間を共有し、「OUCHI」それから「みんなでつくる未来の街」をご一緒につくれたことに感謝しております。素晴らしい時間を共にでき、元気と楽しさを頂きました。ありがとうございました
図工家ではなくダンボール建築家!?
イベントのシンボルとなった大きなOUCHI
少し話は遡って大きなOUCHIのお話。
いつもはMacに取り付けたマウスや、鉛筆、カッター、ハサミを使っている私です。今回はそれらの道具を大工さんが使っている電動工具やノコギリに持ち替えて大きなOUCHIを作りました。今回のOUCHIイベントのシンボリックな存在です。無機質なデザインにならぬよう有機的な雰囲気を身に纏い、子供心をくすぐるようなデザインとなるように心がけました。トムソーヤの冒険に登場するお家のように、冒険者の秘密基地のイメージを感じていただけるのでないでしょうか。
大きさは畳一畳程度の面積の小さいなOUCHIです。高さは180cm、背の高い大人くらいの高さです。私の身長が178cm程度ですので、同じくらいの高さのお家です。現実では小さいなOUCHIも、手のひらに乗る紙の小さなOUCHIと比べるとても大きく感じます。それでも子どもはもちろん、大人も中に入れるサイズ感です。
今回のワークショップでは、通りかかる多くの方が興味を持って中を覗かれていたことがとても印象的でした。
基本骨格をつくるのは40x40mm角の垂木です。柱は頑丈な木でつくり、OUCHIを覆うのはカッティングシートに巻かれ芯となっていた紙管を業者の方から譲り受けたものです。他にも写真の背景紙の芯など、私が日頃の業務ででてくる廃材をストックしてきたものです。様々な長さの紙管を集め使用しました。
その他にも、日頃の創作やワークショップを行った際にでてくるガムテーム、セロハンテープ、マスキングテープの芯、トイレットペーパーの芯などストックしておき、それらを活用しました。新品の材料は最低限に抑えて、今あるものリユースして材料として建てています。
屋内にはLEDのテープライトを天井に張り巡らしました。間接照明のように優しく照らしてくれます。また、天井の中央からはランタンを吊すことにしました。もちろん、本物のランタンだと火災の危険性もありますので、BALMUDA(バルミューダ)というメーカーから発売されている雰囲気のある洒落たLEDランタンです。ランタンの灯りがよりOUCHIの雰囲気を柔らかく暖かくしてくれています。
大きなOUCHIの中に入ると、ところどころに小さなOUCHIを発見することができます。果たして何軒の小さなOUCHIが見つかるでしょうか?
大きなOUCHIを覗いて、また新たな発見があったりして、宝探しのようで楽しい。外から眺めてもOUCHIの外壁の所々に開いた隙間から、小さなOUCHIが顔を覗かせてくれます。大きなOUCHIだけでもいろんな発見が見つかって楽しんでいただける仕掛けがいっぱいです。
そうそう、緑広がる未来の街の展示ブース以外にも、この大きなOUCHIの中に作品を建てられている参加者の方もいました。この大きなOUCHIにも多くの方の夢と希望が詰まっていますね。
この大きなOUCHIには水色のフラッグを立てることにしました。冒険者の印のような雰囲気が出て、格好良いですね。なんだかワクワクしませんか。子どもも大人も童心に帰れるOUCHIです。
ちなみに、このフラッグは以前にif blankの見えない山に登るという面白おかしなパフォーマンスワークショップ「マウンテンピーク」で使っていたものです。再利用!エコです(笑)いろんな企画が繋がっています。
過去に行ったアートプロジジェクト
Workshop and Installation ダンボール建築について
紙管やダンボールをふんだんに使った当イベントのシンボル大きなOUCHIでしたが、以前私が金沢市民芸術村アート工房という施設でディレクターを務めていたことがあります。その頃に企画担当したワークショップ&インスタレーション「ダンボール建築」というアートプロジェクトがあります。このダンボール建築のことも思い起こし懐かしんで建てていました。ダンボール建築についても簡単にご紹介させていただきます。
〈 ワークショップ&インスタレーション「ダンボール建築」 〉
2019年3月17日(日)〜24日(日)
会場:金沢市民芸術村アート工房
主催|金沢市民芸術村アクションプラン実行委員会
共催|金沢市、(公財)金沢芸術創造財団
企画・担当|金沢市民芸術村 アート工房ディレクタ一 方野公寛 渡辺秀亮
ダンボール建築とは、ル・コルビュジェ「小さな家(ヴィラ・ル・ラク)」、ルイス・カーン「エシェリック邸」、アルヴァ・アアルト「夏の家(コエ・タロ)」、チャールズ・ムーア「シーランチ」。建築界の巨匠たちが手がけた世界の名作建築の数々。憧れの建築家たちのように、子どもも大人も、みんな
建築家になれる、夢のようなワークショップ&インスタレーション「ダンボール建築」を金沢市民芸術村アート工房で開催しました。
建材は、施工や加工の難しい木やコンクリートではなく、身近な道具で加工できるダンボールを使用します。難しい建築の知識も資格もいりません。必要なのはあなたの創造力。
開催初日から連日満員御礼!金沢市民芸術村史上指折りのヒット企画となった「ダンボール建築」。会期中、会場は参加者の熱量で急激に発展する都市であるかのようにエネルギーに満ち溢れていました。た。個々の建築物は様々で個性的であり、かつ日々刻々と建物が増え街並みの変化が実に興味深いプロジェクトとなりました。
OUCHIみんなでつくる未来の街を
つくりあげた参加者の皆さんと共に。
さて、長々となりましたが、イフブランク ワークショップ「OUCHI みんなでつくる未来の街」について、事細かに書かせていただきました。いかがだったでしょうか?
いつもアートプロジェクトやワークショップとなると企画や広報、運営など起案から開催まではしっかりと準備に労力と時間を注ぎ、終了となるとアーカイブについては疎かになりがちで、手付かずになることもしばしば。写真は撮ったものの皆さんい披露することもなくハードディスクに眠ったまま。アーカイブは大事だと思う反面、ワークショップ当日の模様は多くのにお伝えすることができずに終えルことが多く反省点の一つでした。
そこで、今回のワークショップ「OUCHI みんなでつくる未来の街」では、アーカイブもきちんと残すことを意識しながら記録し運営しました。イベント時の熱量と記憶を冷めないうちに写真と活字で〈note〉に残すことにしました。
写真・上:2021年11月7日(日)午前の部の参加者の皆さんと記念の一枚
写真・上:2021年11月7日(日)午後の部の参加者の皆さんと記念の一枚
おわりに
参加者の方がつくられた作品でOUCHIとOUCHIを虹で繋ぐ作品がありました。夢と希望が詰まったとても素敵なとても印象に残った作品の一つです。その他にも柏野経営の個性豊かな作品に驚かされました。皆さんの想像力/創造力は無限の可能性を秘めていると感じ、たくさんの希望と元気をいただきました。
今回のイフブランク ワークショップ「OUCHI みんなでつくる未来の街」の開催にあたり、お声掛けいただいた企画運営・ディレクションに携わっていただいた河合さん、それからいののいちカミーノ施設の皆さん、イベント関係者の皆さん、ご来館いただいた市民、県民の皆さん、創造力をいかんなく発揮しOUCHI、それから、みんなでつくる未来の街を共に作り上げてくださった参加者の皆さん、心からの感謝いたします。そして同じ時間を共有できたことを嬉しく思います。ありがとうございました。
この記事をご覧の皆さま、長文にもかかわらず拝読してくださり誠にありがとうございました。
あなたは...
どんなOUCHI(おうち)に理想ですか?
どんな街に住みたいですか?
皆さんも
「つくる面白さ、創造する楽しさ」
を味わってくださいね。
図工家のりしろ太郎の今後の活動にも乞うご期待!
それでは、またお会いできる日を楽しみにしています。
のりしろ太郎でした。さようなら〜☆
図工家のりしろ太郎が携わるアートプロジェクト/ワークショップ、キャラクターデザイン、映像制作、クリエイティブ事業などの活動は「十月のオクトパス」WEBSITEをご覧くださいませ。
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